原題: Die Blumen von Gestern

第29回東京国際映画祭 東京グランプリ&wowow賞 W受賞の快挙!

2016年/ドイツ・オーストリア合作/123分/ドイツ語・フランス語・英語/カラー/シネスコ/5.1ch/ 日本語字幕:吉川美奈子/R15+/配給:キノフィルムズ・木下グループ

2017年9月30日

©2016 Edith Held / DOR FILM-WEST, Four Minutes Filmproduktion ©Edith Held; ©Dor Film / Foto: Patrick Wally

解説

ホロコーストのイベントを企画する頑固な男が、強引な性格を理由に担当を外される。納得のいかない男は、風変りなフランス人インターン女性と独自に準備を続けるが、やがて意外な事実に行き当たる…。

日本を含め世界でヒットを記録した『4分間のピアニスト』(06)にて、獄中の天才ピアニスト少女と戦中の辛い記憶を抱える老女の交流を描いたC・クラウス監督は、今回もホロコーストというヘヴィーな題材を、ユーモアや恋愛を交えて鮮やかに語ってみせる。凄惨な歴史の記憶を継承する重要性と、人間味溢れるラブ・ストーリーとを両立させる巧みさに、職人技が伺える。主演のラース・アイディンガーは、舞台俳優として活躍する一方、いまや国境を越えて活躍する欧州映画に欠かせない存在である。共演のアデル・ハネルは現在のフランスきっての売れっ子であり、ダルデンヌ兄弟監督新作でヒロインを演じて今年のカンヌ映画祭の話題をさらった。

ストーリー

——時は、現代。ナチスの戦犯を祖父に持ち、家族の罪と向き合うためにホロコーストの研究に人生を捧げる研究者のトト。そして、ナチスの犠牲者となったユダヤ人の祖母を持ち、親族の無念を晴らすために、やはりホロコーストの研究に青春を捧げるインターンのザジ。スタート地点は真逆だが、同じ目標のためにアウシュビッツ会議を企画することになった二人。人付き合いが苦手なトトは、フランスからやってきたザジに最初は激しく反発するが、彼女の型破りなユーモアにいつの間にか生きる力をもらう。やがて二人は、自分にない何かを求め合うように強く惹かれていく。だが、実は二人の出会いは、偶然ではなかった。ドイツ、ウィーン、ラトビアへと過去を追いかける旅路の途中で、ザジが隠していた驚くべき“事実”が明かされるのだが。。。

 

スタッフ

監督:クリス・クラウス

キャスト

ラース・アイディンガー
アデル・エネル
ヤン・ヨーゼフ・リーファース
ハンナー・ヘルツシュプルンク

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