ゴッホ~最期の手紙~
原題:LOVING VINCENT
2017 年/イギリス・ポーランド/96 分/カラー/ 字幕翻訳:松浦美奈 字幕監修:圀府寺司 配給:パルコ 宣伝:太秦
2017 年 10 月 TOHO シネマズ六本木ほ か全国順次ロードショー
© Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent lt
解説
好色家、狂人、天才、怠け者、様々なレッテルを貼られた印象派の巨匠ファン・ゴッホ。彼の人生は、その残された手紙によって明らかにされているが、その中で「われわれは自分たちの絵に語らせることしかできないのだ」とゴッホは書いている。
ゴッホの最期を描いた本作は、彼の絵画をモチーフに、まず実際の俳優が演じる実写映像として撮影された。その後、世界各国から集められた総勢 125 名の絵描きによって、約 65,000 枚の油絵へと生まれ変わり、全編が動く油絵によって構成される圧巻の体感型アートサスペンス映画となった。正にゴッホの言葉通り、彼の絵画によって彼自身を語らせる、世界初の試みとなった。
俳優たちは、ゴッホの絵画に似せて特別に作られたセットで、あるいは撮影後に CG アニメーションでゴッホの絵と合成するためにグリーンバックで演技をした。各俳優の特徴を残しつつも、絵画に登場する人物の風貌や雰囲気を伝え、著名な肖像として油絵で再現された。ダグラス・ブース(『ジュピター』『ノア 約束の舟』)、ヘレン・マックロリー(『ハリー・ポッターと死の秘宝』『ヒューゴの不思議な発明』)、シアーシャ・ローナン(『つぐない』『ラブリーボーン』『ブルックリン』)、エイダン・ターナー(『ホビット』シリーズ)などの豪華俳優たちは、その姿と演技によってゴッホの名画に新たな命を吹き込んだのだ。
絵描きたちが作業に使用したのは PAWS と呼ばれるペインティング・アニメーション・ワーク・ステーションズ(Painting Animation Work Stations)。実写撮影したフィルムを参考フィルムとして投影し、それをベースに油絵を描くための設備だ。製作のブレイクスルー・フィルムズが本プロジェクトの為に2年の歳月をかけて設計した。2カ国3カ所のスタジオ内、97 台で作業された。そこで完成した油絵は総数 65,000 枚を超え、各フレームをデジタルスチルカメラCanon 6D で 6K の高解像度写真として記録。本編の 1 秒が 12 枚の油絵で構成された。
撮影監督にウカシュ・ジャル(『イーダ』で第 87 回アカデミー賞の撮影賞ノミネート)、トリスタン・オリヴァー(『ファンタスティック Mr. FOX』『チキンラン』の撮影)など経験豊富な映画スタッフが配され、さらに劇中音楽はダーレン・アロノフスキー作品や数多くの映画音楽を手掛けるクリント・マンセル(『レクイエム・フォー・ドリーム』『ブラック・スワン』『ノア 約束の舟』『ファウンテン 永遠につづく愛』『月に囚われた男』)が担当し、作品に彩りを添えた。
ストーリー
郵便配達人ジョゼフ・ルーランの息子アルマンは、パリへ届ける一通の手紙を託される。それは父の友人で自殺した画家ゴッホが、彼の弟テオに宛てたものだった。テオの消息を追う内にその死を知るが、それと同時に募る疑問が一つ。ゴッホの死の本当の原因は何だったのか?そしてこの手紙を本当に受け取るべき人間はどこに?
スタッフ
監督・脚本:ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン ー 撮影監督:トリスタン・オリヴァー、ウカシュ・ジャル 音楽:クリント・マンセル
キャスト
ダグラス・ブース、ロベルト・グラチーク、エレノア・トムリンソン、ジェローム・フリン、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウド、ジョン・セッションズ、エイダン・ターナー、ヘレン・マックロリ
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