2017年/日本/モノクロ/シネマスコープ/DCP/91分/配給:太秦

2017年9月16日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開

©2017『ひかりのたび』製作委員会

解説

“故郷”を裏切り続ける父の秘密、失われた“郷里”に焦がれる娘の罪
とある地方都市に冷酷非情なやり方で成り上がった不動産ブローカーの男がいた。高校三年生の娘は父親が荒らしたこの町に愛着を持っている。表立たずに暗躍し町にとって異分子である男と、男の裏の顔に気付きながらも共に暮らす娘。父娘の交差する思いは紆余曲折しながら結びついていく。
不動産売買というテーマを巡ってモノの価値、さらには人間の本質的な真価を冷静に見極める怖さと危うさを描いた本作。あえてカラーを排したモノクロームの丹念な演出によって未来や過去、現実や空想ともつかない曖昧で不確かな映像世界をエモーショナルに映し出す。
 2007年に絵本「幼なじみのバッキー」で岡本太郎現代芸術賞に入選、映画制作だけにとらわれない新たなる才能・澤田サンダー監督の商業映画デビュー作。伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2015では、史上初の二度目のグランプリに輝いた。
同映画祭開催の町、群馬県中之条町をメインロケ地とし誰もが持つ愛郷心や地域コミュニティへの帰属意識を通して郊外の暗部に切り込んだ作品が生まれた。
長編映画初主演を果たしたのは、宮崎あおい、長澤まさみなど多くの女優を輩出してきたファッション誌「ピチレモン」の専属モデルを務めた期待の新鋭・志田彩良。圧倒的な透明感と瑞々しさたっぷりに悪の一面を持つ父に寄り添うヒロインを演じる。父親は「カンブリア宮殿」のナレーションでおなじみの高川裕也。『ソロモンの偽証』では問題児の父親を演じたバイプレーヤーが、裏がありつつも礼儀正しく誠実で奇妙な男を見事に体現している。脇を固める俳優陣に瑛蓮、萩原利久、山田真歩、浜田晃が名を連ね、音楽を「乃木坂46」の映像作品をプロデュースする狩生健志が担当し、個性豊かに作品を彩る。

ストーリー

スタッフ

監督・脚本:澤田サンダー

キャスト

志田彩良
高川裕也
瑛蓮  
杉山ひこひこ
萩原利久
山田真歩
浜田晃

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