アヌシー・アニメーション国際映画祭

2017年/日本/107分/配給:東宝映像事業部

2017年5月19日

©2017ルー製作委員会

解説

(C)2017ルー製作委員会

ポップなキャラクターと、ビビッドな色彩感覚。観客の酩酊を招く独特のパースどり(遠近図法)や、美しく揺れる描線。シンプルな“動く”喜びに満ちたアニメーションの数々――。
文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞した『マインド・ゲーム』(04年)で長編監督デビュー以降、鬼才・湯浅政明の圧倒的な独創性は、国内外のファンを魅了してきた。
“天才”“唯一無二”。そんな肩書をほしいままにしてきた湯浅が満を持して放つ、はじめての完全オリジナル劇場用新作。それが『夜明け告げるルーのうた』である。

 「心から好きなものを、口に出して『好き』と言えているか?」同調圧力が蔓延する現代、湯浅が抱いたこの疑問がこの物語の出発点だった。

 少年と人魚の少女の出会いと別れを丁寧な生活描写と繊細な心理描写で綴りながら、“湯浅節”とも呼ぶべき、疾走感と躍動感に溢れるアニメーションが炸裂する。1999年に発表された斉藤和義の名曲「歌うたいのバラッド」に乗せ、“天才”湯浅政明がほんとうに描きたかった物語が今、ここに誕生する。

(C)2017ルー製作委員会
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ストーリー

寂れた漁港の町・日無町(ひなしちょう)に住む中学生の少年・カイは、父親と日傘職人の祖父との 3 人で暮ら している。もともとは東京に住んでいたが、両親の離婚によって父と母の故郷である日無町に居を移したのだ。 父や母に対する複雑な想いを口にできず、鬱屈した気持ちを抱えたまま学校生活にも後ろ向きのカイ。唯一の心 の拠り所は、自ら作曲した音楽をネットにアップすることだった。 ある日、クラスメイトの国男と遊歩に、彼らが組んでいるバンド「セイレーン」に入らないかと誘われる。し ぶしぶ練習場所である人魚島に行くと、人魚の少女・ルーが 3 人の前に現れた。楽しそうに歌い、無邪気に踊る ルー。カイは、そんなルーと日々行動を共にすることで、少しずつ自分の気持ちを口に出せるようになっていく。 しかし、古来より日無町では、人魚は災いをもたらす存在。ふとしたことから、ルーと町の住人たちとの間に 大きな溝が生まれてしまう。そして訪れる町の危機。カイは心からの叫びで町を救うことができるのだろうか?

スタッフ

監督 湯浅政明
脚本 吉田玲子 湯浅政明
音楽 村松崇継
主題歌 「歌うたいのバラッド」斉藤和義(SPEEDSTAR RECORDS)

キャラクターデザイン原案 ねむようこ
キャラクターデザイン/作画監督 伊東伸高
美術監督 大野広司
フラッシュアニメーション アベル・ゴンゴラ ホアンマヌエル・ラグナ
撮影監督 バティスト・ペロン

劇中曲・編曲 櫻井真一
音響監督 木村絵理子

制作プロデューサー チェ・ウニョン
アニメーション制作 サイエンスSARU

製作 清水賢治 大田圭二 湯浅政明 荒井昭博
チーフプロデューサー 山本幸治
プロデューサー 岡安由夏 伊藤隼之介
企画協力 ツインエンジン

制作 フジテレビジョン 東宝 サイエンスSARU BSフジ
配給 東宝映像事業部

キャスト

ルー:谷花音
カイ:下田翔大
ルーのパパ:篠原信一
じいさん:柄本明
国夫:斉藤壮馬 
遊歩:寿美菜子
江曽島:大悟(千鳥)

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