同級生
原題:GET REAL
思春期の地雷をかけ抜けて目覚めよ僕らの恋心 普通の高校生スティーヴンが好きになったのは。陸上部のヒーローだった! 一歩踏み出す勇気があれば世界は眩しい 16歳の“スクールボーイ白書”
1998年第52回エディンバラ映画祭観客賞 1998年第9回ディナール英国映画祭審査員賞、観客賞 サンダンス・フィルム・フェスティヴァル'99正式出品
1998年3月30日全米公開
1998年/イギリス/ディスタント・ホライズン提供/グラファイト・フィルム作品/ カラー/ヴィスタ/日本語版字幕:石田泰子/ 提供:アスミック・エース、日活/ 配給:アスミック・エースエンタテインメント
2002年06月21日よりDVD発売開始 2002年06月21日よりビデオ発売&レンタル開始 2001年10月6日より新宿シネマカリテにて公開
公開初日 2001/10/06
配給会社名 0007
公開日メモ 各国の映画祭に出品され、悩みながらも前進しようとする少年の姿が爽やかな感動を呼び、観客賞を受賞したビタースウィートな学園青春ドラマ。
解説
イギリスから、爽やかな“スクールボーイ白書”の誕生!
イギリス映画『同級生』が、ゲイの若者の恋愛を鋭く描いて話題となり、世界各地の映画祭で観客の心と賞をつかんだ。公衆トイレでの相手探し、制服を着た未成年の秘密、卒業式でのカミングアウト……。思春期の地雷をかけ抜けながら自分の道を見つけていく、これまでにないイギリスのティーンエイジャーたちの青春物語の登場である。
本作は、エジンバラ映画祭・観客賞、ディナール英国映画祭・審査員賞&観客賞を受賞し、その後トロント国際映画祭、サンダンス・フィルム・フェスティバるに正式出品され、絶賛された。サイモン・ショアは、本作で映画監督デビューを鮮烈に果たした。また、『ロリ一夕』のベン・シルヴァーストン、本作が映画初出寅となるブラッド・ゴートンという二人の美少年と、『恋はハッケヨイ!』で堂々と主役を演じたシャーロット・ブリテンといった新進の若手俳優の絶妙な演技、爽やかなイギリスポップミュージック満載、ティーンエイジャーたちの自由で眩しい物語が誕生した!
現実は厳しい(リアリティ・バイツ)→現実を見よ(ゲット・リアル)
人格も嗜好も形成途中の少年が、窮屈で小さな世界から自己発兄の旅にでる。本当に欲しいもの、したいことを求めていくうちに本来の自分を見つけていく本作は、ごく普通の16歳なら経験することもないような感情と戦い、両親からのプレッシャーにも負けず、ホルモンとの葛藤、そして友人を失うのではと悩みながら、一見頼りなげだが実は自分をちゃんと持っている主人公の姿を追いかける。同性愛にも異性愛にも通ずる“愛することの切なさ”、“自己探求”という普遍的なテーマを生き生きと描き、多くの観客の共感を得た。
カミングアウトすべきか否か、デリケートな悩みを抱えている人の多くが自分のことを受け人れられず、ましてや友人や両親からも受け人れられるはずもなく苦しい思いをしているということを再認識させてくれる。しかし同時に、コンプレックスすらコンプレックスだと気づかない時代が青春の特権であり、“自由”だということも爽やかに思い出させてもくれるのだ。
ブルーな制服に包まれた、“人に言えない恋”
まだ瞥肉もついていない肢体と、繊細な内面を隠すかのように、ブルーな制服に身を包んだティーンたち。その制服の数だけ誰もが通過する、切なくてほろ苦い恋の悩み…。
人を好きになると皆同じで、好きになったのがたまたま男の子だっただけのこと。片思いから始まり、両思いになり、すれ違い、その行方が描かれているこのチャーミングな青春ラヴ・ストーリーは、人が何故か生んでしまった永遠の不可解な感情“恋”を描き、同時に人々が産んだ偏見と差別を訴えるという社会的なテーマと真摯に向き合っている。
主人公は、観客が恥ずかしくなるぐらいに、“誰になんと言われようと君Aが好きだ!”と、誰かに夢中になることを誇りに思い、愛を感じた瞬間を大切にして心から叫ぶ。そんな主人公の叫びに、恋を知っている人なら必ずハートが反応することであろう。
ストーリー
16歳の“秘密”
緑が眩しい通学路を、風のように自転車で走るスティーヴンがいた。16歳は若くて青い、難しい年齢だと悩める日々を送りながら。両親からは学校生活についてプレッシャーをかけられ、今にも心の糸が切れそうだ。普通の高校生として自分を偽るには、ブルーの制服があまりにも魂の“自由”の邪魔をする。実は、スティーヴンには誰にも言えない“秘密”があったのだ.
同級生
彼が唯一、秘密を打ち明けられる相手は隣の家のリンダだけ。兄さんのコンバーチブルを運転する日を夢見て48回も運転講習を受けている彼女だが、いつもスティーヴンを元気づけてくれる大切な存在だ。
学校ではスティーヴンの親友マークが、生息気なウェンディの気を引こうと頑張っている。ウェンディの親友ジェシカは、最近別れたケヴィンヘの想いを引きずっていて、スティーヴンが友情を示すと、彼女はそれが恋に進展することを期待するようになる…。
こんな“恋”に出会えた
そんなスティーヴンが恋をした。相手は最高にクールで学校一の人気者、ジョン。彼は、陸上部のエースにして成績は抜群。オックスフォード大学への進学も決まっていて、美人モデルのクリスティーナを連れて歩いている。すべてに完璧なジョンがスティーヴンには眩しすぎる仔在だった。そう、スティーヴンが好きになったのは男の子だったのだ!
最初は切ない片思いだったが、ある時ふたりは心の動きに気づく。ジョンはスティイーヴンの素直で一途なところに未知の恋心を抱いていく。ジョンにとっても初めて心をさらけだせる相手に出会えたのだ。
しかし青春は、あまりにも早く時の流れを変えようとする。傷つけ合いながらもこの恋を守ろうとする二人の気持ちにズレが生じ出す。スティーヴンは素直に日向の恋に憧れるが、ジョンはこの関係をあくまで隠したがる。そして“人に言えない、男の子同士の恋”という現実が二人を追い詰め始めた。
現在<いま>に向かって
高校の卒業式、ジョンは優秀な運動成績で表彰されることになっていた。スティーヴンも「21世紀の世代」というエッセイで、賞状を受け取る予定だった。虚偽と逃避の世界に終止符を打つ日がやってきたのだ。ついにスティーヴンは大切な思い出を胸に、本当の自分に向かい合う決心をする。勇気を持って自分の気持ちに正直になるために、そして今を抱きしめるために…。
スタッフ
監督:サイモン・ショア
原戯曲・脚本:パトリック・ワイルド
製作:ステイーヴン・テイラー
製作総指揮:アナント・シン
共同製作:パトリシア・カー
美術・衣装:ベルント・レベル
撮影:アラン・アーモンド
編集:バリー・ヴィンス
音楽:ジョン・ラン
キャスト
スティーヴン・カーター:ベン・シルヴァーストン
ジョン・ディクソン:ブラッド・ゴートン
リンダ:シャーロット・ブリテン
ケヴィン:ティム・ハリス
ジェシカ:ステイシー・ハート
ウェンディ:ケイト・マケナリー/
デイヴ:ジェイムズ・D・ホワイト
マーク:パトリック・ニールセン
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