原題:Branbanconne / Brabançonne

ベルギーの弱小吹奏楽団 目指すは最高の夢の舞台

2014年/ベルギー・ルクセンブルク合作/カラー/100分 配給:ファインフィルムズ

2016年7月16日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開

© 2014 EYEWORKS, SAMSA FILM EN ENTRE CHIEN ET LOUP

公開初日 2016/07/16

配給会社名 0419

解説


◆本作『人生は狂詩曲(ラプソディ)』では言語が北のオランダ語と南のフランス語で分かれ、それぞれの自分たちの地域に誇りを持つベルギー国民は、コンクールの勝利にも地元のプライドがかかっていた。見どころは、優勝を争う2つの吹奏楽団の迫力と感動の演奏シーン。そして、演奏だけでなく、出演者たちの華麗な歌声も注目ポイント。ストーリーをセリフだけでなく、‘ミュージカル’としてその歌声で情感豊かに魅せてくれる。

◆ベルギーは、古くから北部フランドル地方はオランダ語、南部ワロン地方は
フランス語という主に2つの言語が国を南北に分断する形で存在していた。
大国の狭間に位置するベルギーは欧州の列強に相次いで支配され、翻弄されてきた。その結果、言語の境界線を国の枠組みの中に内包するという現在の国情が形成されてしまう。1830年の独立以来、北部と南部の言語対立は国家分裂の危機を再三招いてきた。しかし、近年では政府や学校が言語ごとに分かれる仕組みが整えられ、その対立は緩和されてきている。

◆ヒロインのエルケ役にはベルギーで女優・歌手として活躍するアマリリス・アイテルリンデン。アマリリスは、9歳の時にミュージカル「アニー」を演じたこともあり、その後はフランドル・ミュージカルの最優秀助演女優賞を受賞した実力派女優である。本作『人生は狂詩曲(ラプソディ)』ではベルギーのオスンデ映画祭で見事、最優秀女優賞を獲得した。ライバルチームのエースである天才トランペット奏者ユーグを演じるのはフランス映画界期待の若手アーサー・デュポン。2010年に『Bus Palladium(原題)』で主役を演じ、セザール賞最優秀新人男優賞にノミネートされ、今後の活躍がますます注目されている。

◆監督は、ベルギー、フランドル地方ゲント生まれのビンセント・バル(45才)。6歳の頃からミュージカル、映画、テレビに出演。ブリュッセルにあるLUCAスクール・オブ・アートに通った後、複数の短編映画やテレビコマーシャルの監督を務める。そして、オランダの童話作家アニー・M・G・シュミットの同名作で人間の少女になったネコの活躍を描く『ネコのミヌーヌ』は各国の映画祭で上映され多数の賞を獲得した。その後、デビッド・グロスマンの小説を映画化した『The Zigzag Kid(原題)』はヨーロッパ映画賞でヤング観客賞を受賞する。

ストーリー





 吹奏楽の欧州決勝コンクール出場チームを選ぶ大会に参加したベルギーのフランドル地方の楽団<サン・セシリア>。ライバルチームであるワロン地方の<アンナバン>の演奏に圧倒されながらも「必ず勝つ」という決意のもと演奏した結果は、アンナバンと同点1位。見事欧州決勝コンクール進出にこぎつける。しかし、チームの要であるソリストのウィリーが心臓発作で演奏直後に舞台上で突然死してしまう。悲しみに暮れるサン・セシリアのメンバーたちはエースを失い、戦意喪失気味になる。しかし、コンクールの期日は待ってくれない。葬儀の後、彼の死を無駄にしないためにもメンバーたちはある作戦を思いつく。それは、アンナバンの天才トランペット奏者ユーグをチームにスカウトし、勝ち上がることだった。

スタッフ

監督:フィンセント・バル
製作:ペーター・ブカート
脚本:ピエール・デ・クレルク

キャスト

アマリリス・アイテルリンデン
アルチュール・デュポン
ジョス・フェルビスト
トム・アウデナールテ

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