「原爆」と「原発」は何が違うの?被爆3世の旅が始まる

2015年/日本/カラー/94分 配給:アークエンタテインメント

2016年6月18日(土)からシアター・イメージフォーラムにてモーニング&レイトショー公開

(c)2015ソネットエンタテインメント/AMATELAS

公開初日 2016/06/18

配給会社名 1350

解説


広島・長崎に原子爆弾が投下されてから70年。紛争が絶えない世界で核廃絶はいっこうに進まない。
唯一の被爆国であり世界の核廃絶をリードすべきはずの日本は、史上最悪の福島原発事故を起こし、それでも再び原発を動かそうとしている。

「長崎を最後の被爆地に。」
放射能の恐ろしさをいちばん知っていたはずの日本人が、なぜ福島の事故を起こしてしまったのか?
そしてなぜ今も原発にこだわるのか? 長崎の被爆3世の瑠衣子はこの疑問を胸に、福島・青森の原子力の平和利用の現場を旅する。旅のなかで瑠衣子は、日本が大量のプルトニウムを保有している事実を知る。長崎に落とされた原子爆弾「ファットマン」の原料となった、あのプルトニウムだ。
いったいなぜ?
やがて瑠衣子は、政治家たちが隠してきた重大な事実を知ることになる。長崎に生まれた者として、決して許せない事実を・・・プルトニウムがつなぐ長崎・福島・青森、そしてアメリカ。瑠衣子の旅を追ったロードムービー。

ストーリー




松永瑠衣子(まつなが・るいこ)
生まれも育ちも長崎。被爆者の祖母をもつ被爆3世の23歳。 高校生のとき、「高校生核廃絶1万人署名活動」に出会い、被爆者の証言を後世に残すためのビデオ製作活動に携わる。大学在学中に東日本大震災が起こり、福島の子どもを夏休みに長崎に呼ぶプロジェクトに携わる。それから毎年福島の子どもたちの保養に携わり、今年で5回目となった。現在は長崎市内で小学校の講師を勤めている。
瑠衣子からのメッセージ
「原子力の平和利用」。私は小学校の時にわずかな資源で莫大なエネルギーを生み出せる素晴らしい発電方法なのだと習った。そう信じてやまなかった。忘れもしない2011年の3月11日、あの事故が起こるまでは。あれから4年。わたしは、福島と青森に向かった。浪江町の町並みを見渡して、胸が張り裂けそうな思いだった。ひとっ子一人歩いてない商店街。建物は崩れたまま。海辺は車がぺしゃんこにひっくり返っていた。あの災害が、あの事故が起こるまで、この町には当たり前に人が暮らしていた。4年前からこの町の時計は止まったまま。青森では六ヶ所村と大間へ。再処理工場と原発を巡り、40年間闘い続けている人との出会い。命を蝕む放射能。そこで命を育もうとする人。怒りや憎しみではなく、愛をもって闘っていた。わたしがそこで学んだものは絶望ではなく、溢れる優しさと希望だった。

スタッフ

監督:新田義貴 
エグゼクティブプロデューサー:小西晴子 鈴木欣也 
プロデューサー:塩原史子
撮影:高橋愼二 
音楽:上畑正和 
編集:荒川新太郎

製作:ソネットエンタテインメント株式会社 株式会社AMATELAS
配給:アークエンタテインメント
配給協力:クロスメディア

キャスト

松永瑠衣子 
長崎大学核廃絶研究センター長 鈴木達治郎 
元科学技術事務次官 伊原義徳 
ふくしま共同診療所院長 布施幸彦 
「あさこはうす」代表 小笠原厚子 
アメリカン大学核問題研究所所長 ピーター・カズニック 
元米国務副長官 リチャード・L・アーミテージ 
ほか

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