花戦さ
2017年/日本/配給:東映
2017年6月3日
(C)2017「花戦さ」製作委員会
公開初日 2017/06/予定
配給会社名 0004
解説
◆各界のトップが集結し魅せる、“本物”の日本文化
文禄3年(1594年)、池坊専好が豊臣秀吉に前田利家邸で披露したといわれる「大砂物」(全幅7.2メートル、高さ3.5メートルに及ぶ立花)。そこから生まれた伝説に着想を得て、新たな物語を作り上げたのが、鬼塚 忠の小説「花いくさ」(2011年発表 KADOKAWA刊)です。これまであまり知られることのなかった初代・池坊専好という花の名手と千利休の友情、そして、戦国時代において京都の町衆である六角堂にいる花僧が、彼らの代表者として、時の権力者である豊臣秀吉の乱心に、刃ではなく、花をもって仇討するこの物語。
花を生けることで、戦乱に生きる人々の心を救う花僧・池坊専好を演じるのは、狂言界のトップスター・野村萬斎。萬斎は演じるにあたり、クランクイン前に華道の指導も受け、1つ1つの細かい所作にもこだわる徹底ぶりを見せています。
専好と対立する事になる天下人・豊臣秀吉には、歌舞伎界の若き大看板・市川猿之助。ジャンルは違えども同じ日本を代表する伝統芸能の継承者である萬斎と猿之助が共演するのは、今回が初めてとなります。
そして専好と深い友情と信頼を築き、共に美を追い求めた茶人・千利休には、佐藤浩市。さらに織田信長役に中井貴一、前田利家役に佐々木蔵之介という、現在の日本映画界を代表する俳優が参加するという超豪華キャスティングが実現しました。
◆長く日本人の心に息づく「生け花」に焦点を当てた、いままでなかった時代劇エンターテインメント!
本作の脚本を手掛けるのは、「JIN-仁-」「ごちそうさん」「天皇の料理番」など、数々の笑って泣ける名作ドラマを生んだヒットメーカー、森下佳子。監督は、情感あふれる作品づくりに定評があり、藤沢周平原作の「山桜」や「小川の辺」など、時代劇でもその手腕をみせた篠原哲雄。音楽は、スタジオジブリ作品、北野 武作品などを中心に、日本の映画音楽界を牽引する巨匠、久石 譲。また題字を、力強いタッチで世界的にファンを広げる金澤翔子が、そして劇中絵画を、その作品が大英博物館に所蔵展示された小松美羽が担当。日本を代表する若き女性アーティストたちが、作品に彩りを添えます。
ストーリー
十六世紀。戦乱に荒れ果てた京の都に、花を生けることで世の平穏を祈り、人々に生きる希望を与えんとする、「池坊」と呼ばれる僧侶たちがいた。
やがて織田信長による天下統一を前に、戦国の世も終わりを告げようとする頃、「池坊」の中でもその生ける花がひときわ異彩を放つ池坊専好は、信長の所望で、「大砂物」なる大がかりな生け花を披露するため、岐阜城へと向かう。
そこで専好は、千宗易という不思議な男に出会うが、巨大な松を中央に据えた大砂物は思わぬ失態を招き、信長の怒りを買う。しかしそのとき、軽妙に事態を取り繕い、専好を救ったのは、信長に仕える若き武将、木下藤吉郎だった。
それから十二年。信長は本能寺の変によってすでにこの世を去り、天下はかつての木下藤吉郎、豊臣秀吉の手に委ねられていた。
期せずして池坊の執行となった専好だが、その立場ゆえに、迷いながらも自らの奔放な「花」を封印していた。そんなある日、今は豊臣秀吉の茶頭として、利休を名乗る宋易と再会する。
二人はしだいに心を通わせ、いつしか真の友として、互いが目指す「美」の世界を高め合う関係となっていく。専好は利休によって、自らが求める「花」の心をようやくつかみ始めるのだった。
しかしやがて悲劇が訪れる。天下を握ってから人が変わったように驕り高ぶる秀吉に対し、諌めるように自らの茶を貫き通そうとした利休が、その頑なさゆえに、秀吉に命じられ、自害に至ったのだ。
打ちのめされる専好。さらに悲劇は続いた。秀吉の乱心は嵩じ、罪もない街の者たちまでが、次々と命を奪われていく。
ついに専好は立ち上がった。時の最高権力者太閤秀吉に戦いを挑む専好。かけがえのない友、利休の仇討のため、彼が手に取ったのは、刃(やいば)ではなく「花」だった。それこそが、専好にしか成しえない「戦さ」であった。
スタッフ
監督:篠原哲雄
原作:鬼塚忠
脚本:森下佳子
プロデューサー:小滝祥平
音楽:久石譲
キャスト
野村萬斎
市川猿之助
中井貴一
佐々木蔵之介
佐藤浩市
森川葵
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