原題:Born to Be Blue

第28回東京国際映画祭コンペティション部門上映作品

2015年/アメリカ・カナダ・イギリス合作/カラー/97分 配給:ポニーキャニオン

2016年11月26日(土)、Bunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿他にて全国ロードショー

© 2015 BTB Blue Productions Ltd / BTBB Productions SPV Limited

公開初日 2016/11/26

配給会社名 0068

解説


名ジャズ・トランペット奏者として一世を風靡した、チェット・ベイカーの苦闘の時代を描くドラマ。ドラッグに依存し、暴行されて歯を失い、どん底に落ちたチェットが再生を目指す姿を、イーサン・ホークが見事に再現する。シャープな映像とクールな音楽が抜群の官能をもたらす1本。

 1950年代のウエストコースト・ジャズシーンを代表するトランペッターにしてシンガーのチェット・ベイカー。黒人アーティストが主流のモダン・ジャズ界において、あのマイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇ると言われ、一世を風靡。甘いマスクとソフトな声で多くのファンを魅了したが、麻薬に身を滅ぼし過酷な日々を送っていた・・・。本作は一人の天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある一人の女性との出会いによって再生する姿を描いたラブストーリーである。主演のイーサン・ホークは6カ月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、歌も披露。『6才のボクが、大人になるまで。』にて2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど今、最も俳優としてノリに乗っており、本作で再び主演男優賞にノミネートされると批評家が絶賛するほどの迫力の演技を見せた。チェットを題材にした映画には、写真家ブルース・ウェーバーによるドキュメンタリー映画『レッツ・ゲット・ロスト』(89)が有名であるが、25年を経てまたひとつ新たな伝説となる映画が誕生した。劇中にはイーサン・ホークが歌う「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、「レッツ・ゲット・ロスト」「虹の彼方に」「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」など数々の名曲が登場し、しっとりと本編を彩っている。

ロバート・バドロー監督は、かつてチェット・ベイカーの謎の死を巡る短編を作っており(その作品でチェットを演じたステフン・マクハティは、今回チェットの父親役で出演)、チェットに対する監督の心酔のほどが伺える。本作はチェットのどん底時代からの回復期に焦点を当てるが、イーサン・ホークという稀有な才能を得て、破滅的でありながら繊細な美しさを持つ天才ミュージシャンの実像を見事に再現することに成功している。激動の60年代において、黒人優位のジャズミュージシャンの世界における白人スターという地位の複雑さも描かれ、映画に奥行を与えている。チェットの恋人を演じるのは『グローリー/明日への行進』(14)で高い評価を得たカルメン・イジョゴ。

ストーリー



黒人アーティストが主流の1950年代モダン・ジャズ界において、その甘いマスクで女性を虜にし、ファンを熱狂させていたジャズ界の異端児、チェット・ベイカー。その後、麻薬に溺れどん底の日々を送っているが、自身の人生を描いた映画の出演で一人の女性と出会ったことをきっかけに、愛と償いの機会を模索する….。

スタッフ

監督/脚本/プロデューサー:ロバート・バドロー
プロデューサー:ジェニファー・ジョナス
プロデューサー:レナード・ファーリンジャー
プロデューサー:ジェイク・シール
撮影監督:スティーヴ・コーセンス
音楽:ディビッド・ブレイド
音楽:トドール・カバコフ
音楽:スティーヴ・ロンドン
美術:エイダン・ルルー
編集:デヴィッド・フリーマン
衣装:アン・ディクソン

キャスト

イーサン・ホーク
カルメン・イジョゴ
カラム・キース・レニー

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