原題:Bedone Marz

第27回東京国際映画祭2014「アジアの未来」部門・作品賞受賞 「ゼロ地帯の子どもたち」の題名で上映

2014年/イラン/カラー/102分 配給:フルモテルモ

2015年10月17日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開!

(C)Mojtaba Amini

公開初日 2015/10/17

配給会社名 1415

解説


『友だちのうちはどこ?』、『少年と砂漠のカフェ』、『駆ける少年』
イラン“子ども”映画の系譜に新たな傑作の登場。

緊迫する国境沿いの立入禁止区域に放置された朽ち果てた船。鉄条網の向こうの監視を逃れて、その船で寝泊まりをしている少年。器用に魚介を獲り、お金に換える孤独で静かな日々を過ごしている。その生活がある日、国境の反対側からやって来た突然の闖入者の出現により一転する。甲板にロープが張られ、その船は言葉も通じない二人が住む二つの世界に変貌する。やがてお互いに警戒しあいながらも交流を持ち始めたとき、また一人あらたな侵入者が現れる。

監督のアミルホセイン・アスガリはイラン国内で50本以上の映画やテレビシリーズで助監督を務めてきたが、本作が待望のデビュー作となる。監督のアドバイザーとしてアボルファズル・ジャリリも名を連ね、キアロスタミやナデリらと同様に、プロの役者でなく地元に住む素人の子供たちを起用。まだ撮影が始まっていないかのような自然な状況下で演じてもらうことで、言葉の通じない二人が初めは警戒しながら、やがて心の交流がうまれるまでを、子供たちの豊かな表情と身振りを通して描きだしている。昨年の東京国際映画祭でのプレミア上映では、観客に深い感動と涙を誘い「アジアの未来」部門作品賞を受賞。イランからまたひとつ心震える傑作が誕生した。

ストーリー


緊迫する国境地帯。川には破壊された廃船が放置されている。少年は船を隠れ家にして暮らし、魚を釣ってはお金に換えて生活している。ある日、少年にとっての静かで平穏な日々は突然の闖入者によって崩壊する。闖入者は船に住みたいと言い、少年はそれを拒否して諍いとなる。その数日後、別の訪問者がやってくる…。アッバス・キアロスタミやマジッド・マジディの作品に代表されるように、イランは子供を主人公に据えた数々の名作映画を世に送り出してきたが、なかでもアミール・ナデリやアボルファズル・ジャリリは、戦争や難民の問題をふまえ、過酷な生活環境のなかで生きる年少者たちに焦点を当ててきた。50を超える作品の助監督を務めてきたアミールフセイン・アシュガリ監督の待望のデビュー作は、そうした系譜に連なる“過酷な児童映画”である。監督のアドバイザーとしてジャリリの名がクレジットされている。

スタッフ

脚本/監督 : アミールフセイン・アシュガリ
エグゼクティブ・プロデューサー : モスタファ・ソルタニ
撮影監督 : アシュカン・アシュカニ
録音 : メヒディ・サレカーマニ
美術/衣装 : シャマーク・カリネジャロ
編集 : エスメール・モンセフ
作曲 : アミリャール・アルジャマンド
視覚効果 : ファリード・ナザールファシヒ
メイク・デザイナー : ハメッド・ボダージ
第1助監督 : バヒッド・ハッジロイ
第2助監督 : アミールマサッド・アシュガリ

キャスト

アリレザ・バレディ
ゼイナブ・ナセルポァ
アラシュ・メフラバン
アルサラーン・アリプォリアン

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