原題:The Best of Me

“最愛の人”が“運命の人”になるとは限らない—

2014年/アメリカ/英語/118分/カラー/シネマスコープ 配給:ブロードメディア・スタジオ

2015年01月08日よりDVDリリース 2015年8月22日(土) YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開

(C)2014 Best of Me Productions, LLC All Rights Reserved

公開初日 2015/08/22

配給会社名 0551

解説


 高校時代に出会い、深く愛し合いながらも不幸な事件のせいで別々の道を歩まざるをえなかったドーソンとアマンダ。20年の歳月を経ての再会は、二人の心の奥にくすぶっていた情熱の熾火を燃え上がらせるが……。
 デビュー作『きみに読む物語』以来、出版する小説がほぼすべてベストセラーとなっている作家ニコラス・スパークス。“泣ける恋愛小説の旗手”として世界でもっとも愛されているといっても過言ではない。『ウォーク・トゥ・リメンバー』や『親愛なる君へ』、『ラストソング』など、これまでに発表した18作品のうち10作品が映画化されていて、そのすべてが大ヒット。今では本が発売される前に映画会社が映画化権を競り合うといった状況となっている。本作もベストセラー小説の映画化であり、『セイフ ヘイヴン』に続いてスパークスが共同プロデュースしたラブストーリーだ。

 舞台はルイジアナ州の田舎町。海上の石油採掘基地で働くドーソンは爆破事故を奇跡的にサバイバルしたのをきっかけに、一度は捨てた「物事にはすべて意味がある」という考えを再び信じ始める。奇しくも事故直後、人生の恩人でもある友人タックが他界し、彼が遺した遺言を高校時代の恋人アマンダとともに実行することに。結婚して幸せな主婦となったはずのアマンダだが、実は夫との間にできた溝が徐々に広がっていた。20年間それぞれの人生を歩んできたドーソンとアマンダの運命が再び交錯し、二人が心の奥に封印していた“想い” が愛おしくも切ない思い出とともによみがえる。二人の再会には果たして、どのような意味があるのだろうか?
 現代と過去を交互に描きながら、ドーソンとアマンダが育んだ愛をつまびらかにするとともに二人を取り巻く家族や生活環境、そして二人のよき理解者だったタックやボビーとの関係が浮かび上がる。様々な人間ドラマを積み重ねていくことで運命の恋の行方への期待はいやがおうにも高まる仕掛けだ。だからこそドーソンとアマンダを待ち受ける意外な結末は、見る者に涙を流させるとともに至高の愛の存在を信じさせてくれるはず。

 ドーソンを演じるのは、『X-メン』シリーズのサイクロップス役で知られるジェームズ・マースデン。『きみに読む物語』や『魔法にかけられて』でヒロインにフラれる男役が続き、第二のジェフ・ダニエルズになるかと思われたが、『幸せになるための27のドレス』で主演級に見事、復帰。美男を鼻にかけない自虐的コメディ演技が得意な彼が、本作では最悪な家庭環境や悲惨な経験のせいで幸せを求めることを自らに禁じてしまったドーソンという複雑なキャラクターを熱演。実は当初、ドーソン役に決まっていたのはポール・ウォーカーだった。2013年に急死した彼の想いを引き継いだマースデンの、言葉ではなく些細な仕草や視線で気持ちを語る心理演技が光る。
ドーソンが一途に愛し続けたアマンダ役は、『M:i:Ⅲ』や『ミッション:8ミニッツ』のミシェル・モナハン。『ライラにお手上げ』や『近距離恋愛』といったラブコメで演じたチャーミングなモテ系女性役が印象的だが、本作では溺れかけた人生で空虚な夫婦生活という名の浮き輪にしがみついていることに気づきながらもアクションを起こせないアマンダをしっとりと演じている。

 そして、高校時代のローガンとアマンダを演じるルーク・ブレイシーとリアナ・リベラトのケミストリーからも目が離せない。ブレイシーのちょっぴりダークな雰囲気は、劣悪な環境を受け入れているドーソンにぴったり。彼がアマンダの愛とタックの友情を得て、あきらめかけていた人生に光明を見いだす姿を応援したくなる人も多いはず。またルノワールが描いた美少女を思わせるふっくらとした頬がキュートなリベラトは、9歳からドラマや映画で活躍する注目株。恵まれた生活と恋を謳歌し、明るい将来を夢見るアマンダの純粋さが彼女によって増幅された。

 監督はレフ・トルストイの晩年を描いた『終着駅 トルストイ最後の旅』で堅実な演出を高く評価されたマイケル・ホフマン。その手腕は、現在と過去を巧みに絡ませた物語を水が流れるようにスムーズに展開させる構成で威力を発揮している。そして監督をサポートしたのが、カントリーソングを主体としたサントラだ。レディ・アンテベラムが本作のために書き下ろした「I Did With You」やルー・リードの名曲をカウボーイ・ジャンキーがカバーした「Sweet Jane」が効果的に使われ、物語をドラマティックに盛り上げる。

「運命」に導かれ、「運命」に翻弄される、ドーソンとアマンダの人生。彼らを待ち受ける意外な結末もまた「運命」なのだろうか?

ストーリー









海上の石油採掘基地で働くドーソンは爆破事故に遭うが、奇跡的に一命を取り留める。奇しくも事故直後、人生の恩人でもある友人タックが他界し、彼の遺言を高校時代の恋人アマンダとともに実行することに。幸せな家庭を築いていたアマンダだが、実は夫との間にできた溝が徐々に広がっていた。ドーソンとアマンダが出会ったのは20年前。深く愛し合いながらも別々の人生を歩まざるをえなかった二人の運命が再び交錯し、心の奥に封印していた“想い”がよみがえる。二人の再会には果たして、どのような意味があるのだろうか・・・。

スタッフ

監督:マイケル・ホフマン
原作/製作:ニコラス・スパークス

キャスト

ミシェル・モナハン
ジェームズ・マースデン
ルーク・ブレイシー
リアナ・リベラト

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