ブランカとギター弾き
原題:Blanka
ヴェネチア映画祭2015「カレッジシネマ部門」釜山国際映画祭2015
2015年/イタリア・フィリピン・日本合作/カラー/75分/配給:トランスフォーマー
2017年夏公開
(C)2015-ALL Rights Reserved Dorje Film
解説
日本人として初めて、ヴェネツィア・ビエンナーレ&ヴェネツィア国際映画祭の出資を得て製作された長谷井宏紀の第一回監督作品、『BLANKA』の邦題が『ブランカとギター弾き』に決定、シネスイッチ銀座ほかにて今夏全国順次ロードショーされる運びとなりました。
“お母さんをお金で買う”ことを思いついた孤児の少女ブランカは、ある日、盲目のギター弾きピーターと出会う。ブランカはピーターから、得意な歌でお金を稼ぐことを教わり、二人はレストランで歌う仕事を得る。ブランカの計画は順調に運ぶように見えたが、一方で、彼女の身には思いもよらぬ危険が迫っていた…。
舞台は、カラフルでエネルギーにあふれたマニラのスラム。巨匠エミール・クストリッツァに認められ、世界中を旅しながら、写真家としても活動してきた長谷井が瑞々しく捉えた、カラフルな街並みとそこに住む人々の生き生きとしたエネルギーの映像は必見です。出演者の殆どは路上でキャスティングし、youtubeの歌姫として国内外で人気を集めていた主演のサイデル・ガブテロは、演技初挑戦ながらその美しい歌声と演技力で世界中の映画祭で話題をさらいました。
本作は第72回ヴェネツィア映画祭にて、過去にチャン・イーモウ監督作『あの子を探して』、ダーレン・アロノフスキー監督作『レスラー』、エミール・クストリッツァ監督作『黒猫・白猫』など、錚々たる作品が受賞したマジックランタン賞、ジャーナリストから贈られるソッリーゾ・ディベルソ賞ほか各国の映画祭で主要な賞を受賞し、大きな評判を得ました。
また長谷井は俳優の浅野忠信が主演し、2007年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『モンゴル』やNHK土曜ドラマ「ロング・グッドバイ」でスチール撮影を担当。親交を深めた浅野から、今回の日本公開に際して「長編映画デビューおめでとう!沢山の面白い話を聞いているので、早く皆さんに見てもらってどんどん撮って下さい!」と激励のコメントが届きました。いま最も熱い注目を集める日本人クリエイターの瑞々しい才能にご注目下さい!
「強く心に響き、私を幸せにした。なんて美しい映画だろう!」
――エミール・クストリッツァ(映画監督/『アンダーグラウンド』)
「ブランカという少女の辿り着いた一つの愛の形に涙が止まらなかった。」
――浅野忠信(俳優)
「映画に国境なんてない。僕らはいつかは誰もが子供だった。そしていつの日か大人になった。僕が子供だった頃、どうして戦争なんかがあるんだろうと不思議に思っていたけれど、それから数十年経った今も、何ら変わらない。僕は子供だった頃の世界を感じる純粋な思いを捨てたくないし大人になって見つけたこともある。路上に生きる子供の視点を借りて、力強く生きる子供達と楽しんで作ったこの小さな映画を、今回日本の皆さんに観て貰える機会を頂けたのは、とても嬉しいです。」
――長谷井宏紀
ストーリー
スタッフ
監督:長谷井宏紀
プロデューサー:フラミーニョ・ザドラ
キャスト
サイデル・ガブテロ
ピータ・ミラリ
ジョマル・ビスヨ
レイモンド・カマチョ
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