松竹120周年記念映画

2015年/日本/カラー/??分/ 配給:松竹

2015年12月12日公開

(C)2015「母と暮せば」製作委員会

公開初日 2015/12/12

配給会社名 0003

解説


山田洋次監督の83作目となる最新作『母と暮せば』。

終戦から70年。「父と暮せば」で広島を、未完となった「木の上の軍隊」で沖縄を舞台に描いてきた井上ひさしさんが、どうしても書きたいと強く考えていたのが、長崎を舞台にした物語でした。長崎を舞台に「母と暮せば」という物語を書きたい、その思いに強い衝撃を受けて、監督はこの物語をつくることを決意しました。母親・伸子役には、近作『母べえ』、『おとうと』でも主演を演じた吉永小百合、息子の浩二役にはクリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』で海外からも高い評価を得た二宮和也、そして浩二の恋人・町子役には『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭の最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞したことが記憶に新しい黒木華という、理想的で実力あるキャスティングが実現。慎ましく生きる市井の人々を丹念に描いてきた山田監督が、初のファンタジー作品に挑みます。しかしその根底にあるのは、山田作品で変わらず描かれる人間の愛情ドラマです。これは、これからもずっと残るであろう、やさしくて悲しい物語なのです。

ストーリー




「母さんは諦めが悪いから、なかなか出てこられなかったんだよ」。
1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子(吉永小百合)の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二(二宮和也)がひょっこり現れる。その日から浩二は時々伸子の前に現れるようになる。ふたりはたくさん話をするが、一番の関心は医学生だった浩二の恋人・町子(黒木華)のことだった。結婚の約束をしていた浩二を突然失ってしまい、心の行き場もないまま、この3年ずっと伸子を気にかけてくれる優しい娘だった。
「浩二、もし町子に好きな子が現れたら、あの子のこと諦めるしかないのよ。だって、あなたはもうこの世の人じゃないのだから。あの子の幸せも考えなきゃね」。伸子の言葉に、浩二は口を尖らせる。「町子には僕しかいないんだ」わかっているけど、受け入れることができない浩二。伸子はそんな息子が愛おしかった。ふたりで過ごす時間は、特別なものだった。奇妙だったけれど、楽しかった。その幸せは永遠に続くようにみえた——。

スタッフ

監督:山田洋次
脚本:山田洋次、平松恵美子
企画:井上麻矢(こまつ座) 
プロデューサー:榎望
撮影:近森眞史 
美術:出川三男 
照明:渡邊孝一 
編集:石井巌 
録音:岸田和美
製作:「母と暮せば」製作委員会 
制作・配給/松竹株式会社

キャスト

吉永小百合
二宮和也
黒木華
浅野忠信 
加藤健一

広岡由里子 
本田望結 
小林稔侍 
辻萬長 
橋爪功

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