はじめは みんな、泣き虫な普通のお母さんだった

2014年/日本/カラー/119分 配給:環境テレビトラスト

2015年6月20日(土)〜7月17日(金) 鎌仲監督特集 ユジク阿佐ヶ谷にて開催決定!! 2015年3月7日より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

(C)ぶんぶんフィルムズ

公開初日 2015/03/07

配給会社名 0800

解説


 奇しくも劇場公開直後に3.11が起き、全国600ヶ所での上映という社会現象を巻き起こした『ミツバチの羽音と地球の回転』から4年。2011年の原発事故の前から一貫して「核・被ばく」を描いてきた鎌仲ひとみ監督の最新ドキュメンタリー映画『小さき声のカノン』が遂に完成しました!

 “核をめぐる三部作”として国内外で高い評価を受けた『ヒバクシャ —世界の終わりに』『六ヶ所村ラプソディー』『ミツバチの羽音と地球の回転』につづく新たな第一歩となる本作は、2011年の福島原発事故、そして1986年のチェルノブイリ原発事故後を、心を揺らしながらも生き抜こうと前を向く母親たちが主人公です。普通の主婦たちが「泣いていても何も変わらない」と勇気をもって声をあげ、自分たちの暮らしや子どもたちの命を守ろうとする姿がいきいきと描かれています。

 さらに、事故から28年を経てなお、事故の影響下にあるベラルーシの今を描きながら、二つの国で“事故後を生きる”人々を通じ、観る側も、原発や環境問題について考えさせられる内容になっています。

 公開決定にあたり、鎌仲監督は「今、私たちは謙虚に命に向き合わなければならない時代に生きています。誰もが小さな存在だけれども、小さくあることこそを大切にしたいという思いでこの映画を作りました。映画が、一人でも多くの悩みや揺らぎの中に生きるお母さんたちに届きますように」とコメントしています。

ストーリー

福島県二本松市。400年の歴史をもつ真行寺の住職の佐々木さん一家は、自主避難はせず、福島で家族一緒に暮らし続けることを選択した。と同時に、母親の佐々木るりさんにとっては、子どもたちを放射能の影響から守るための闘いが始まった。真行寺の境内で運営している同朋幼稚園にも「子どもたちのため少しでも安全な食べ物を」と、全国から支援の野菜が届き始めた。幼稚園の保護者たちに野菜を配る、るりさん。そんな彼女の元に、野菜配りを手伝いたいと、少しずつお母さん仲間が集まり始める。「私たちはただの泣き虫のお母さん。それでも何かが出来る!」

一方、1986年にチェルノブイリ原発事故を経験したベラルーシ共和国では、事故から28年を経た今なお、住民を被ばくから守るための取り組みが続く。小児科医であるヴァレンチナ・スモルニコワさんは、自身もシングルマザーとして子どもたちを育てながら、強制避難した多くの家族たちを長年診察し続けてきた。長期間にわたって低線量の汚染地域で暮らす子どもたちには、何が起きているのか…。

カメラは、子どもたちを守るための方法を探り続ける現地のお母さんたちの姿、そしてその支援に関わっていた日本人たちが今、日本の子どもたちを守るため奔走する姿を追いかけていく。スモルニコワさんは日本のお母さんたちに語りかける。「日本には私たちのシナリオは完全には当てはまりません。別のシナリオがあるでしょう。でもどんな形であれ、行動することです。普通の人には大きな力があるのです」。

日本とベラルーシ。チェルノブイリの母から日本の母へ。子どもたちを守りたいという思いが、国境を越えてつながり始める。

スタッフ

監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉
音楽:Shing02
撮影:岩田まきこ
録音:河崎宏一
編集:青木亮
助監督:宮島裕
編集スタジオ:MJ
録音スタジオ:アクエリアム、東京テレビセンター
製作:ぶんぶんフィルムズ
配給:環境テレビトラスト
宣伝:梶谷有里、村井卓実、藤井裕子

キャスト

佐々木るり
佐々木道範
佐藤晴美
菅谷昭
野呂美加
亀山ののこ
スモルニコワ・ヴァレンチナ
ユーリ・デミッチク
ほか

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