名曲「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」をモチーフにしたベストセラー小説、待望の映画化

2015年/日本/カラー/132分/ 配給:アスミック・エース

2015年09月02日よりDVDリリース 2015年2月28日(土)ロードショー

(C)2015『くちびるに歌を』製作委員会 (C)2011 中田永一/小学館

公開初日 2015/02/28

配給会社名 0007

解説


くるしいときも、悩めるときも。いつもくちびるに歌を持て。
“今”を明るく生きぬくために—
長崎県・五島の大自然を舞台にした、新世紀の感動作、誕生!!

長崎県・五島列島の中学校。
ある日、天才ピアニストだったと噂される臨時教員の柏木先生が、東京からやってくる。
合唱部の顧問となった彼女は、コンクール出場を目指す部員たちに、“15年後の自分”へ手紙を書く課題を出す。そこには、15歳の彼らが抱える、誰にも言えない悩みと秘密が綴られていて・・・

原作は、2008年に全国学校音楽コンクールの課題曲となった「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」の作者アンジェラ・アキが、全国の中学生に会いに行き直接対話をするというテレビドキュメンタリーのエピソードをもとに中田詠一によって書きおろされた「くちびるに歌を」(小学館刊)。
 主人公・柏木先生を演じるのは、映画・TVドラマ・CMと幅広いジャンルで大活躍中の新垣結衣。田舎には似つかわしくないとびきりの美人なのに、愛車はぼろぼろのトラックで性格は教師とは思えないほどぶっきらぼう。中学の同級生だった音楽教師・ハルコの代わりとして生まれ故郷の五島へ戻ってくる、天才ピアニストの臨時教員という役柄で、ピアノの猛練習に励み新境地を開拓します。

 そして、本作で柏木先生と並んで重要な役割を担うのが、柏木が指導する合唱部員の生徒たち。物語の中心となるナズナ役に恒松祐里、サトル役に下田翔太。そして、葵わかな、柴田杏花、山口まゆ、佐野勇斗、室井響。全員が本作のためのオーディションで抜擢されました。撮影前には半年間に及ぶ合唱練習を積みました。かつての青春映画『ウォーター・ボーイズ』や『スウィング・ガールズ』から新たなスターが誕生したように、本作からも未来のスターが生まれることが期待されます。

 その他にも、柏木の親友で産休間近の音楽教師・ハルコに木村文乃、柏木に思いを寄せる同僚・塚本役に桐谷健太。合唱部員サトルの兄にバンド「黒猫チェルシー」のボーカリスト渡辺大知。さらに、木村多江、小木茂光、眞島秀和、石田ひかり、角替和枝、井川比佐志などの豪華実力派が脇を固めました。
 監督を手掛けるのは、『ソラニン』『僕等がいた(前篇・後篇)』『陽だまりの彼女』などを手がけ、最近では『ホットロード』の大ヒットが記憶に新しい三木孝浩。温かく懐かしい抒情的な映像美と繊細な演出力に定評がある当代随一の恋愛映画の名手が、“青春”の瑞々しさはそのままに、初めて“ラブストーリー”ではない本格的な“人間ドラマ”に挑みます。

 エンディングを彩る主題歌はもちろん、この原作と映画が生まれるきっかけとなったアンジェラ・アキ本人による「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」。誰もが一度は耳にしたことのある美しいメロディーと、共感溢れる等身大の歌詞が、映画の幕切れに圧倒的な感動を呼び起こします。中学生たちによる数々の合唱シーンでは、「手紙」はもちろん、「マイ・バラード」などの合唱の有名曲が聴けるのも見どころです。

来春、子供たちの歌声が日本中を涙と感動に包み込みます!!

ストーリー





拝啓、15年後の私へ。
あなたは覚えていますか?
先生との出会いが、私たちの人生の物語ば、大きく変えたことを—

長崎県の五島列島にある中五島中学。産休に入る音楽教師・松山の代わりに、松山の同級生である柏木ユリが臨時教師として故郷に戻ってくる。柏木は東京で活躍していたピアニストだという噂があっという間に広まり、興奮する生徒たち。しかし、柏木はなぜか浮かない顔。
松山が担当していた合唱部の顧問を渋々引き受けることになった柏木は、「適当によろしく」と冷めた表情で挨拶し、「ピアノは弾かない」と言い放って、部員を戸惑わせる。しかも、それまで女子しかいなかった合唱部に、美人の柏木目当てで入部届を出す男子が殺到。柏木は素人の男子生徒たちの入部を受け付けてしまう。責任感が強くて、ただでさえ男子が嫌いな部長のナズナは、全国コンクールの地区予選まで時間がないのにと、柏木に猛反発する。一方、小柄でおとなしく友達がいないサトルは、合唱に魅せられ、ひょんなことから入部希望と勘違いされて入部することになる。そんな生徒たちの混乱をよそに一人で佇む柏木は、携帯電話を握りしめ、どこか思いつめたような顔をしていた。
 今年のコンクール課題曲は、「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」。柏木は、歌詞の理解を深めるためにと、“15年後の自分へ手紙を書く”という宿題を出す。そんな時、男子部員の間でつかみ合いの喧嘩が勃発する。ナズナの家庭環境をバカにした後輩を、ナズナの幼なじみが殴ったのだ。柏木は、いつも明るく元気なナズナが、つらい境遇であることを知る。
 ある日、全校集会で効果斉唱の伴奏を頼まれた柏木が、ピアノを前にして動かなくなってしまう。体育館が騒然とする中、彼女の手はかすかに震えていた。ピアノを“弾かない”柏木は、実はピアノを“弾けない”のではないか……? 後日、ナズナは松山から、柏木がステージ当日に婚約者を事故で失ったという事実を聞かされる。
 家の事情で合唱部を辞めると言い出したサトル。サトルが書いた宿題の手紙には、自分が自閉症の兄アキオの世話をするために作られた子どもだという切ない思いが綴られていた。サトルをアキオの仕事先まで車で送った柏木は、15歳の少年が抱える覚悟を目の当たりにして、胸が締め付けられる思いをする。
  体調を崩して入院した松山は、それでも心を閉ざしたままの柏木に問いかける。「ユリのピアノを一番待ってるのは、ユリ自身じゃなかと? 15歳のユリは待っちょっと思うよ」。ある日、音楽室でナズナと二人きりになった柏木は、ナズナからピアノを弾いてくれとせがまれる。「私のピアノなんて聞いても不幸になるだけ」と答える柏木。しかし、父親に捨てられたと告白して教室を飛び出したナズナを追いかけようとする柏木の胸に、15歳の自分が卒業文集に書いた言葉がよみがえった——「あなたのピアノで、誰を幸せにしていますか?」祈るようにピアノを弾き始める柏木。その美しい旋律は、屋上にいたナズナの涙を誘い、合唱部員たちを音楽室へと引き寄せる。苦悩を抱えた子どもたちがそれでもひたむきに生きる姿に触れ、柏木の中で何かが吹き飛んだ、そして、柏木と合唱部員の心がひとつになった瞬間だった。
 練習を重ねて、待ちに待ったコンクール当日。ある事件を告げる一本の電話によって、柏木と部員たちの心は乱れる。会場を飛び出しそうになるナズナを柏木が呼び止める。「逃げるな! 私はもう逃げない。あんたは一人じゃなか。だから心配せんで、今は歌えばよか」。それは間違いなく、柏木自身にも向けられたエールだった。柏木と中五島中学合唱部による最初で最後のステージの幕が上がろうとしていた……。

スタッフ

監督:三木孝浩
原作:中田永一「くちびるに歌を」(小学館刊)
主題歌:アンジェラ・アキ「手紙〜拝啓 十五の君へ」(EPICレコードジャパン)
音楽:松谷 卓  
脚本:持地佑季子 登米裕一
製作:『くちびるに歌を』製作委員会
(アスミック・エース ポニーキャニオン 小学館 電通 レプロエンタテインメント 巌本金属 KDDI GYAO!)
制作プロダクション:アスミック・エース
協力:長崎県フィルムコミッション(JFC) 五島市 新上五島町
長崎県教育委員会 長崎市教育委員会 五島市教育委員会 一般社団法人日本自閉症協会
特別協力:九州商船 キャンパス ソラシド エア
後援:全日本合唱連盟
配給:アスミック・エース

キャスト

新垣結衣
木村文乃
桐谷健太
恒松祐里
下田翔大
葵わかな
柴田杏花
山口まゆ
佐野勇斗
室井響
渡辺大知
眞島秀和
石田ひかり
木村多江
小木茂光
角替和枝
井川比佐志

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