ホコリと幻想
あの日、 口をついて出たのは嘘ではなく、 夢だった。
2015年/日本/カラー/92分/ 配給:アイエス・フィールド
2015年9月26日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷(レイト)他全国順次ロードショー! 9月12日(土)よりディノスシネマズ旭川/ディノスシネマズ札幌劇場北海道先行公開!
©2014 Real Scale project/DESAFIADORES
公開初日 2015/09/12
配給会社名 1250
解説
夢は抱かなければ掴むことはできない。
しかし抱いても、掴みきれなかった先にあるものは…
『ホコリと幻想』——それは、孤独感を常に抱いている男。信頼という絆にすがりつく男。欲望に取り憑かれ逃避した男。そしてそれを席巻する女。——さまざまな人間模様が交差し歯車が擦れあい、誇りと幻想(愛、または埃のように吹き飛ばされる誇り)を模索する北海道の旭川を舞台にした物語。
主人公の「孤独な男」松野を演じるのは北海道を中心に全国で幅広く活動を続けている演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバーで舞台のみならず映画、テレビドラマでも活躍している戸次重幸。「孤独な男」を翻弄させる美樹役には女優、モデル、クリエーターとマルチな活躍を見せている美波。さらに遠藤要、内田朝陽、奥山佳恵、本田博太郎ら個性派、実力派の演技陣が脇を固めている。普段は医療機器会社のサラリーマンながら創作活動を続けているという異色の経歴を持つ鈴木聖史がメガホンを執っている。本作は彼にとって2010年の『ある夜のできごと』以来、2本目の劇場作品となる。
「俺は成功者」、「夢を叶えた」と自ら虚しく言い聞かせる負け犬となった男が夢、挫折、絶望、狂気、救い、底力を経て再生へと向かう様がちょっぴりビターな感動を呼び起こす。
MESSAGE FROM DIRECTOR
「孤独感」を浮き彫りにしていきます。
心が締め付けられるほどの青春の前半から
日々生きていかなければという切迫した後半へ
一瞬の再会なのだから、ココロも傷まないはずだった。
これから先もそう何度も会わないのだから、
今の自分の世界を救うための嘘なんて、怖くもなんともなかった。
バレたとき、ぬるま湯につかって可哀想な同級生を見て、
思わず罵ったら…なぜか涙が出てきた。
地元で生きている連中を見て、狭い世界で生きているなって思っていたら、
それは自分の方だった。
それでも認めるわけにはいかなかった。
だって俺は、成功していなくてはいけないからだ。
夢を叶えたとか言って、詐欺師に成り下がってしまった男の物語は、
ひどく格好悪く、それでも最後は愛らしい
この格好悪さを正面から描き、それでも必死だから感じるダサ格好良いを最後に一瞬見せます。
それを見せる為の前半のノスタルジックな世界と、現在をメインに描く後半の残酷な時間の経過は、「綺麗に生きる格好良さ」ではなく「アンバランスな人生の格好良さ」を一人の主人公を通して伝えられたらと思います。
『ホコリと幻想』監督 鈴木聖史
ストーリー
高校卒業以来の帰郷で旭川の地を踏む松野は、同窓生たちとグラスを傾けていた。その中には元カノで今では人妻となった美樹もいた。東京でアーティストとして活躍してきたと自称する松野は市が募集する木工モニュメント製作のチラシを目にし、同窓生たちに「これこそ自分のための企画だ」とぶちまけ、同窓生だけでなく市をも巻き込んだモニュメント作りに没頭していく。不思議なことに、この時間がずっと続けばイイと思った。これが、永遠に続けばイイと思った。しかし何も進まない。同窓生たちの間で「松野は本当にアーティストなのか?」という疑問が頭をもたげる。相変わらず時間だけが進んでいき、次第に追いつめられて行く松野。高校時代ならば行き詰まった時はいつも美樹が後ろから押してくれた。でも今は…。松野はもう一度自分を取り戻すために改めてモニュメント製作と向かい会う。
スタッフ
製作:Real Scale project/DESAFIADORES
企画:鈴木聖史、秦秀明
プロデューサー:片岡公生、小林勝絵
ラインプロデューサー:佐藤幹也
原案:ニイボシアタル(TEAM DD)
音楽:和田薫
撮影:小松高志
照明:蒔苗友一郎
美術:将多
録音:長島慎介
助監督:平井淳史
製作プロダクション:モロトフカクテル
監督・脚本・編集:鈴木聖史
協賛:旭川商工会議所、旭川産映画製作協賛会、一般社団法人旭川観光コンベンション協会
キャスト
戸次重幸
美波
遠藤要
内田朝陽
奥山佳恵
あぢゃ
重松収
油井昌由樹
前田建
本田博太郎
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