救いたい
2014年/日本/カラー/110分/G/ 配給:AMGエンタテインメント
2014年11月22日、新宿ピカデリーほか公開
© 2014「救いたい」製作委員会
公開初日 2014/11/22
配給会社名 0644
解説
2011年3月11日、東北地方は、未曾有の巨大地震に襲われました。多くの人々が身も心も傷つき、
今もまだ、その誰もが将来への深い不安を抱いています。
しかし、あの日以前の東北の人々が、皆、豊かで満たされていたかというと、決してそうではありません。過疎化や高齢化の波は既に襲いかかっており、懸案の地域医療の脆弱化は、一向に解決の兆しが見えないままでした。
日本の各地域でも医師不足は慢性的に続き、小児科・産婦人科の医師の数が際立って減り続けていることは周知となりました。そして、あまり知られていないのが、麻酔科医の不足です。小規模病院や地方の病院では慢性的に麻酔科医が不足しており、平日の手術が出来ない —— 週末に大都市から麻酔科医が出張してくるのを待つしかない —— という事態に陥っています。
ここに、『心配ご無用 —— 手術室には守護神がいる』という本があります。
著者の川村隆枝さんは、現在(独)国立病院機構仙台医療センターの、麻酔科医長、手術管理部長、ICU統括をされている方です。麻酔科医になった経緯などの他に、あの東日本大震災の時、川村先生ご自身、仲間や部下、スタッフの皆さんが、どう対処し、どう患者を守ったかが語られます。
高度最先端医療の手術室の中で。患者の身体を守るには自らの身体を投げ出すしかなかった“あの時”。手術を中止したり、何とか終わらせたり、とにかくも麻酔から目覚めさせ、患者を安全なところに運ぶ —— そのためにスタッフは全力を尽くしました。
映画では、2011年3月11日を経験した人々が、それぞれの立場でそれぞれの苦悩を抱えながらも前を向き、今を懸命に生きようとするさまを紡いでいきます。彼らの奮闘努力を描きながら、今なお続く、復興への“厳しく長い道程”の一端なりともを提示できればと考えています。
ストーリー
川島隆子は仙台医療センターで麻酔科医長を務める優秀な麻酔科医。夫の貞一も医師であり、仙台市街に自宅もある「川島医院」を開院し、立場は違えど医者同士、お互いの仕事を尊重しながら夫婦二人で仲睦まじく暮らしてきた。そして、2011年3月11日、あの未曾有の震災が起こった——。
その後、突如、貞一は「川島医院」を無期限の休診として自宅を離れ、被災地で地域医療に従事するため診療所を立ち上げた。その被災地で、地元の人々や多くの患者たちから信頼されている貞一。 あの日を乗り越えて少しでも前向きに生きようとしている人々の笑顔があった。
当然のことながら、心に傷を負ったのは、医師の中にもいた。医療センターの隆子の部下である若い麻酔科医・鷹峰純子。彼女は震災で唯一の肉親であった父親を亡くしていた。そのトラウマから抜け出せない純子のことを、同じ医師として、女性として気に病んでいる。また父親の探索時に純子と出会った自衛隊員である三崎大樹は純子に恋心を抱いている。お互いに心惹かれあっているのだが、大樹と会うと純子は父親のことをまざまざと思い出してしまい、どうしても彼を受け入れることが出来ずにいた。
悲しみや厳しい現実を受け入れながら、それを乗り越えようとする人々。
今を生きる、心やさしき人々のドラマが、今交錯する——。
スタッフ
監督:神山征二郎
原作:川村隆枝「心配ご無用 手術室には守護神がいる」(パコスジャパン刊)
脚本:古田求
主題歌「その日が来るまで」小田和正(アリオラジャパン)
配給:AMGエンタテインメント
配給協力:アークエンタテインメント
キャスト
鈴木京香
三浦友和
貫地谷しほり
中越典子
渡辺大
土田早苗
宅麻伸
藤村志保
津川雅彦
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