原題:Safe Haven

ニコラス・スパークス『きみに読む物語』と 名匠ラッセ・ハルストレム『ギルバート・グレイプ』の 最高のスタッフで贈る、この秋一番のラブ・ストーリー

2013 / アメリカ / 116分 / カラー / スコープサイズ /5.1chデジタル / 字幕翻訳:野崎文子 配給:ポニーキャニオン

2013年10月26日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開

(C)2013 Safe Haven Productions, LLC All Rights Reserved.

公開初日 2013/10/26

配給会社名 0068

解説


 泣ける恋愛小説の名手として揺るぎない人気を誇るニコラス・スパークス。『きみに読む物語』でベストセラー作家の仲間入りを果たして以来、17年間で18冊の小説を発表。そのうち8作におよぶ映画化作品の大ヒットにも貢献した彼は、女性のハートを虜にするコンテンツのクリエイターとして不動の地位を築いている。本作は、そんなスパークスが初めてプロデューサーに名をつらねた作品。同時に、初めて挑戦したミステリー・タッチの純愛ストーリーとして注目を集めた話題作だ。

 舞台は、ノースカロライナ州のサウスポート。素朴で美しい港町に、ひとりの女性が長距離バスでやって来るところから物語は始まる。ケイティと名乗る彼女は、海辺のレストランに就職。さらに森の中のキャビンを借り、新しい生活をスタートさせる。そんな彼女の不自由な暮らしぶりを見かねて、助けの手をさしのべるシングル・ファザーのアレックス。いつしか彼とケイティの間には、お互いを深く思いやる気持ちが芽生える。「君と一緒にいて前を向きたくなった」というアレックスの言葉に、未来への希望を見出すケイティ。しかし、ボストンに捨ててきたはずの忌まわしい過去は、そう簡単に彼女を解放してくれなかった。やがて明らかになるケイティの真実。それを知ったとき、アレックスはどんな決断を下すのか?

 人に言えない凄惨な過去を背負ったヒロインのケイティと、妻を亡くした悲しみが忘れられないシングル・ファザーのアレックス。心に傷を負った2人が、じっくりと愛を育てていく過程を、サウスポートの美しい情景の中に描き出していくラブストーリーは、これまでのスパークスの映画化作と同様、ロマンティックで愛らしい魅力に溢れている。しかし、ヒロインに犯罪の香りがつきまとう設定は、従来のスパークス作品にはない斬新な趣向だ。ケイティはボストンでどんな事件を起こしたのか? なぜ逃げなければならなかったのか? 彼女を追う男は何者か? それらの謎が解き明かされるにつれ、ケイティという女性の健気な人柄が明らかになっていくドラマは、観る者の興味を惹きつけてやまない。そして最後には、『きみに読む物語』を超える驚きの結末が待ち受けている。ケイティとアレックスの恋を見守っていた意外な守護天使の存在が明かされる奇跡のようなラストシーンは、まさしくスパークス流サプライズの真骨頂。誰もが感動に震え、熱い涙を流さずにいられないだろう。

 ケイティを演じるのは、トム・クルーズとの共演を果たしたロック・ミュージカル『ロック・オブ・エイジズ』のヒロインに抜擢されたジュリアン・ハフ。彼女と恋に落ちる心優しきシングル・ファザーのアレックスを演じるのは、『トランスフォーマー』シリーズのレノックス少佐役で知られるジョシュ・デュアメル。ハリウッドでも注目を集める新進スターの2人が、好感度の高い演技を披露。とまどい、喜び、悩み、葛藤など、恋につきまとう様々な心情を等身大で演じ、共感をかきたてる。

 監督は、『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』と『サイダーハウス・ルール』でアカデミー賞の監督賞候補になった名匠ラッセ・ハルストレム。スパークス原作の映画化のメガフォンをとるのは『新愛なるきみへ』に続き二度目だが、今回は主人公2人の演技に即興を取り入れ、より強い感情を引き出して感動を作りだす演出を心がけたという。

 映画の舞台となるのは、ノースカロイナ州サウスポート。『ウォーク・トゥ・リメンバー』の撮影で訪れたスパークスを魅了し、彼の創作意欲をかきたてたこの町は、いわば映画の第3の主役だ。素朴な港、オークの並木道、手つかずの自然が残る川や森など、サウスポートの美しい景観は、本作の大きな見どころのひとつになっている。

ストーリー





 どしゃ降りの雨の夜、彼女(ジュリアン・ハフ)はボストンから長距離バスに乗り込んだ。髪を切り、ブロンドに染め、妊婦に見えるように変装して。バスの行き先はアトランタ。しかし、休憩で立ち寄った港町の素朴な風景に心惹かれた彼女は、その場所にとどまる道を選択する。美しい港と緑豊かな森と温かい人情に恵まれた町の名は、サウスポート。彼女はケイティ・フェルドマンと名乗り、海辺のレストランでウェイトレスの仕事を獲得。さらに、森の中にひっそりと建つキャビンを借り、新しい生活をスタートさせた。

 忌まわしい過去から逃れるためにサウスポートへやって来たケイティは、他人に対してつねに警戒心を働かせ、誰かと必要以上に親しくなることを避けていた。しかし、人々が親密なコミュニティを築いて暮らす町で、孤立した生き方を貫くのは難しかった。まもなくケイティには2人の友人ができる。ひとりは、雑貨店を営むアレックス(ジョシュ・デュアメル)。愛妻をガンで亡くしたあと、2人の幼い子供を男手ひとつで育てている彼は、車のないケイティが買い物に不自由しているのを見かねて古い自転車をプレゼントしてくれるような、親切で思いやりのある人物だった。もうひとりのジョー(コビー・スマルダーズ)は、キャビンの近くに住む女性。彼女は、ケイティがアレックスの親切を拒んで自転車を返しに行った話を聞くと、「南部では要らない物でももらうのが礼儀」と言ってケイティを諭す。

 そのアドバイスを受け入れたケイティはアレックスに謝罪し、自転車を受け取る。この出来事をきっかけに、急速に縮まるケイティとアレックスの距離。子供たちを交えてビーチに出かけたり、2人でカヌーに乗ったりとデートを重ねるなかで、妻を亡くした悲しみに占められていたアレックスの胸の中にはケイティの居場所が作られていく。「君と一緒にいて前を向きたくなった」と、素直な気持ちを打ち明けるアレックス。その思いは、過去との決別を願うケイティも同じだった。2人は、子供たちの母を慕う気持ちに気遣いながらも、お互いに求めあい、愛し合う関係になる。アレックスの温かな腕に包まれながら、ケイティは、ようやく安心できる居場所をみつけたと感じた。

 そんなある日、友人を訪ねて警察署へ出かけたアレクッスは、思いがけないものを目にする。それは、ケイティの写真の上に「エリン」の名前と「第一級殺人」の文字を印刷した指名手配書だった。めまいがするほどの衝撃を受けるアレックス。しかしそれは、彼が向き合わなければいけないケイティの過去の一端にすぎなかった。やがてすべての真実が明らかになったとき、アレックスはどんな決断を下すのか? 彼の、そしてケイティの愛の強さが、いま試される。

スタッフ

監督:ラッセ・ハルストレム
製作:マーティ・ボーウェン、ウィク・ゴッドフリー、ニコラス・スパークス、ライアン・カバナー
製作総指揮:タッカー・トゥーリー、ジェイソン・コルベック、シャノン・ゴールディング、トレイシー・ネイバーグ
原作:ニコラス・スパークス
脚本:ダナ・スティーブンス、ゲイジ・ランスキー
撮影:テリー・ステイシー
美術:カーラ・リンドストロム
衣装:リー・レバレット
編集:アンドリュー・モンドシェイン
音楽:デボラ・ルーリー

キャスト

ジョシュ・デュアメル
ジュリアン・ハフ
コビー・スマルダース
デビッド・ライオンズ

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