佐渡テンペスト SADO TEMPEST
原題:SADO TEMPEST
2042年 ロックは禁止になった。
2012/日本・香港・イギリス/カラー/16:9/5.1ch & 2.0ch/HDCAM/BD上映/94分 配給:百米映画社
2013年2月16日より 渋谷ユーロスペースにてレイトショー公開
©2012「佐渡テンペスト」製作委員会
公開初日 2013/02/16
配給会社名 0203
解説
■テーマはソウゾウリョク・パワー。
想像力(創造力)無しに人間は生きていくことができるのだろうか、答はNOである。アートとか芸術と書くと小難しく思えるが、これこそ大人がなし得る想像力と創造力の産物だし、子どもの頃の退屈な時間を紛らわしたり大人が焦っている時に限って面白いものを見つけたりするのはすべて想像力と創造力ゆえなのだ。
■自由と尊厳の所属を問うファンタジー。
2046年、ロックが禁止されたー。追放と再生をテーマにしたシェイクスピアの絶筆戯曲「テンペスト」を、近未来日本を舞台に再構築し、かつて順徳天皇や日蓮や世阿弥ら日本史上の偉大な人物たちが島流しされ豊饒な文化と歴史が残された佐渡で撮影(初の全編佐渡撮影映画となった)。創作の魂が宿る地、佐渡。撮影は荒涼とした岩肌が続く冬の海岸線、佐渡金山、内陸の原始林といった圧倒的な自然に、ちっぽけな人間存在を置いた。観ていただいたら、復讐を乗り越えて向き合い、許すという気持ちを芽生えさせてほしい。
■ロックと能の融合。
鬼太鼓や能といった佐渡の伝統文化と、「第3部 第一話になぜジルバの曲が流れたかって?そんなもんジルバが最高にイカシテるからにきまってるやん!」と『WORST』原作者・高橋ヒロシがコメントしている「ジルバ」のロックが融合する。歌詞は「生きる」をテーマに、システマティックで荒んだ現代を叩き切る強いメッセージがたっぷり詰まっている。
■現代日本への大きな警鐘。
「この島には何か本当の日本の魅力がある」。日本在住20年となるイギリス人監督、ジョン・ウィリアムズは、佐渡を訪れた時、イギリスが生んだ天才劇作家シェイクスピアを連想した。ジュントク役はロックバンド、ジルバのボーカル逸見泰典、もちろんメンバー全員バンドのメンバー役、ジュントクの相手役ミランダは『ユリ子のアロマ』など独特の存在感の江口のりこ、ほか本田博太郎、田中要次といったベテラン俳優たちが出演。音楽はスワベック・コバレフスキ。ジュントクは鎌倉政府転覆の罪で島に追放された順徳天皇がモデル、「鬼の歌」は佐渡に流された能役者世阿弥の「山姥」の詩にジルバが曲をつけた。本作は、3.11東日本大震災による中止の危機を乗り越え、2年越しに完成。先行レイトのユーロスペースは上映延長となった。
ストーリー
近未来の日本。政府に反抗的なロックバンドが、2046年のある日、ライブ中に連れ去られる。彼らが目覚めた場所は重い雲と憎しみに覆われた絶海の孤島だった。鎖につながれて過ごす日々の中、ボーカルのジュントクは、唸るような女の歌声を耳にする。島の支配者の性のはけ口として島に生きる唯一の女性ミランダが、とぎれとぎれの歌詞を紡いでいた。そんな中、人気絶頂で姿を消したバンドの未発表曲で金儲けを企む二人の男が島にやってきた。ジュントクは音楽作りを強要され、バンドのメンバーが次々とこの世を去っていく中、女の歌う歌詞の断片を集め、曲をつけ、歌い始めた。それは失われた能の歌詞「鬼の歌」だった。ジュントクが「鬼の歌」を歌い終えた時。海は空をなぎ倒し、空が地を覆い、轟音に包みこまれる。島は胎動をはじめたー。
スタッフ
監督:ジョン・ウィリアムズ
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本:ジョン・ウィリアムズ
撮影:早野嘉伸
音楽:スワベック・コバレフスキ
キャスト
江口のりこ
ジルバ[逸見泰典、渡邊高志、和泉昭寛、 宇佐美哲男]
本田博太郎
田中要次
佐渡稔
土屋良太
市鏡赫
にわつとむ
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