ダイナソー・プロジェクト

現代に存在した
6500万年前の
“ロストワールド”に
あなたは遭遇する。

あの傑作『ジュラシック・パーク』から
20年の時を経て、まったく新しい映像表現で描かれた
最も刺激的な恐竜アドベンチャーが登場した。恐竜たちの息づかいが聞こえてくるかのような臨場感と緊張感で描かれた6500万年前の“ロストワールド”。そして、そこに足を踏み入れてしまった未確認生物調査隊のメンバーたちは果たして無事生還出来るのだろうか——。
これまでの図鑑に載っている恐竜たちではなく、最新の研究結果を反映させ進化した恐竜たちの姿と生態を、ダイナミックに描いた観客参加型の恐竜アドベンチャー作品である。

舞台となるのはアフリカ中部に位置するコンゴ共和国。人跡未踏の秘境の存在は常に話題となり、冒険家たちのイマジネーションを駆り立ててきた。本作でジョナサン・マーチャント（リチャード・ディレーン）率いる調査隊がコンゴのジャングルに向かった目的は、伝説の未確認生物（UMA）“モケーレ・ムベンベ”の探索だった。ネッシーやビッグフットと並んで注目を集め、目撃情報はすでに18世紀から飛び交い、21世紀の今でも世界中の生物学者や探検家たちがこぞって調査に出かけている。コンゴはいわばその聖地であり、1983年にはコンゴ政府自ら調査隊を派遣している。目撃談によると川を遮るほどの巨体で、6500万年前に絶滅したとされる恐竜の生き残りこそモケーレ・ムベンベだと主張する学者も少なくない。その姿形はプレシオサウルスを彷彿させるとも言われている。

本作で調査隊の一団は冒頭、巨大で邪悪なコウモリのような生物に襲われるが、この基になったのは白亜紀に生存していた翼竜のジェホロプテルスだ。最新研究ではジェホロプテルスが吸血コウモリだった説があり、ベネット監督はそうした説をリアルに取り入れることに成功している。さらに物語のカギを握るのはクリプトと呼ばれる恐竜だが、これはジュラ紀にあらわれた鳥盤類のレソトサウルスがモデル。小型の植物食恐竜であるレソトサウルスは知的な恐竜だと考えられており、進化の結果人間と友好的になったとしても全く不思議はない、とベネット監督は語る。大きな見どころのひとつは、映画史上初“恐竜目線で見る世界”。
ジョナサンの調査隊にこっそり潜り込んだ息子のルーク（マット・ケイン）は餌付けで友好関係を築いた恐竜・クリプトの首に小型カメラをとりつける。そこにはヴァーチャルな恐竜目線の世界が体験できる醍醐味があり、我々にあらたな視界を提示
してくれる。

最近、世界中で高まっている恐竜ブームも見逃せない。著しく飛躍を遂げた研究により、2010年には最大の謎のひとつであった色の特定に中国の研究チームが成功した。同じく中国で、これまで確認されていなかった全長9メートルもの大型羽毛恐竜の化石が発見されたりと、次々に発見される新事実に後押しされるように恐竜をテーマにしたピクサー新作の製作発表や、『ジュラシック・パーク』3Dの公開と、2013年は映画界も恐竜の話題でもちきりになりそうだ。
　
本作のメガホンを取ったのは、CGを駆使し、恐竜のリアルな生態を自然史学的そして生物学的な視点から描き出したヴァーチャル・ドキュメンタリー作品の演出に抜群の評価を持つシド・ベネット監督。代表作はNHK地球ドラマチックでも放映された「プレヒストリック・パーク」。BBC他、ディスカバリーチャンネル、アニマルプラネット、ヒストリーチャンネルといったネイチャー系TVチャンネルでの番組作りも多く、そのイマジネーションとリサーチ能力で、各方面から絶大な信頼を得ている。
ベネット監督が、英アカデミー賞受賞経験もある特殊効果スタジオ、ジェリーフィッシュ・ピクチャーズとタッグを組んで贈る今もっとも刺激的な恐竜アドベンチャー『ダイナソー・プロジェクト』。
いまだに謎が謎を呼ぶ恐竜の大量絶滅。「もし、恐竜が生き延びていたら？」という最高に想像力を駆り立てられるテーマに挑み、スクリーンで出会う恐竜たちは、想像をはるかに超えた生態で、私たちをハラハラ、ドキドキさせてくれる。
そして、6500万年の時を経て、進化を遂げた恐竜と遭遇したら、あなたならどうする・・・。