原題:IO SONO LI

イタリア・アカデミー賞 (ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)主演女優賞受賞 ヴェネチア国際映画祭 FEDIC特別賞(イタリア・シネクラブ賞) 受賞 セビリアヨーロッパ映画祭 Eurimages賞受賞/ヨーロッパ評議会 ラックス賞受賞 ロンドン映画祭 サタジット・レイ賞受賞/レイキャビク国際映画祭 ディスカバリー賞受賞 テトゥアン地中海国際映画祭 主演男優賞、新人賞受賞/レチェ・ヨーロッパ映画祭 マリオ・ベルダン賞受賞

2011年/イタリア、フランス/イタリア語/カラー/98分/シネスコ/ドルビーSRD/日本語字幕:岡本太郎 配給・宣伝:アルシネテラン 後援:イタリア大使館 特別協力:イタリア文化会館 協力:イタリア政府観光局(ENIT)

2013年3月16日、シネスイッチ銀座他 全国ロードショー

©2011 Jolefilm S.r.l.- Æternam Films S.a.r.l - ARTE France Cinéma

公開初日 2013/03/16

配給会社名 0013

解説


“小さなヴェニス”と呼ばれるキオッジャに佇む小さな酒場オステリア—そこは人々の心の拠りどころ。そんなオステリアを舞台に贈る、最高に美しく儚い“人生の出会いと別れ”の物語—。

“小さなヴェニス”と呼ばれるラグーナ(潟)に浮かぶ美しい漁師町— キオッジャ。中世さながらの建物が並び、石橋、石畳、様々な漁船が行き交う運河、漁具を担ぐ男たちの姿など、素朴な雰囲気をもった町である。観光客で溢れる派手なヴェニスとは違い、地元の人々が昔ながらの生活を活き活きと送っており庶民的な空気が漂う。
海辺に佇む小さな酒場“オステリア”には毎晩のように地元の男たちが集まり、酒を交わしながらカードゲームをしたり、仕事の話やくだらない冗談話で盛り上がっている。そこを覗けば、小さな町で生きる人々の様々な生き方が見えてくる。キオッジャに住む人々の憩いの場であり、大切な心の拠りどころであるのと同時に、人々の日常・人生・生き様が詰まっている場所なのだ。
そんなオステリアで出会った常連客のべーピとシュン・リーは、お互い異国の地からやって来たという共通点から、二人にしか分りえない孤独を美しい詩を通して分かち合っていく。次第に二人はかけがえのない存在となり、大切な心の拠りどころになる。しかし、そんな二人の交流は長くは続かなかった—。

“もっとも美しいイタリア映画”と称されるなど、各国の映画祭で多数受賞!
世界各国の映画賞を受賞し、“もっとも美しいイタリア映画のひとつ”と称された本作。シュン・リーを演じるのは、中国の巨匠ジャ・ジャンクー監督のミューズとして彼の作品に出演し続け、『長江哀歌』で2006年ヴェネチア国際映画祭グランプリを受賞した実力派女優チャオ・タオ。べーピ役は『ビフォア・ザ・レイン』で一躍有名俳優になり、以後『M:I-2』『バットマン ビギンズ』など多くの作品で世界的に活躍しているラデ・シェルベッジアが演じる。
監督を務めたのは、多くのドキュメンタリー作品を手掛けてきたアンドレア・セグレ。どのワンシーンを切りとっても全てが美しく、心情を投影しているような詩情豊かな情景は、静かながらも深く大きな感動を与えてくれる。

ストーリー


地元民の交流の場オステリア—そこに見える男たちの人生。
キオッジャ、そこはラグーナ(潟)に浮かぶ美しい漁師町。町を流れる運河には昔ながらの建物が並び、海にはたくさんの漁船と漁師として人生を生きてきた男たちの姿がある。そんな彼らが昔から毎晩のように集う場所が、海辺に佇むパラディーゾ(天国)という名の小さな酒場“オステリア”である。ビリヤードやカードゲームをしたり、本や新聞を読み、そして酒を交わす。長年この地に住む人にとっての憩いの場、心の拠りどころとなっている場所なのだ。

異国の地からやってきた二人が、美しい詩を通して心の交流を深める。しかし—。
そんなオステリアに異国の地からシュン・リーという女性が働きにやってきた。
べーピとシュン・リーは故郷や家族の話を通して、異国からやって来た二人にしか分りえない深い心の孤独を分かち合っていく。
「川はすべて海へ降りてゆく 満たせぬままに吹く風は冷たくも 心を温め 小さな花のように あなたをほほえます」
二人の孤独を和らげるように優しく静かに綴られる詩は、ほのかに光る燈明のように二人の孤独をそっと温め、次第にお互いがかけがいのない大切な存在になっていく。
しかし、古くからの人々が住む小さな町では二人の交流はたちまち良くない噂となり、べーピは突然心の拠りどころを失ってしまう。時が過ぎ、シュン・リーが久しく訪ねてきたキオッジャにべーピの姿はなく、残されていたのはべーピからの最後の優しい手紙であった。その手紙に綴られていた、べーピの胸を打つ想いとは—。

スタッフ

監督・原案・脚本:アンドレア・セグレ

キャスト

チャオ・タオ、ラデ・シェルベッジア、マルコ・パオリーニ、ロベルト・チトラン、ジュゼッぺ・バッティストン

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