原題:그대를 사랑합니다 / LATE BLOSSOM

2011年2月17日韓国公開

2011年/韓国/韓国語/ドルビーSR/1.85:1/カラー/118分/英題: 配給:アルシネテラン

2013年06月04日よりDVDリリース 2012年12月22日(土)より、シネスイッチ銀座、シネマート新宿他全国順次公開

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公開初日 2012/12/22

配給会社名 0013

解説


人生の黄昏時に、思いがけない出会いを果たす4人の男女。
彼らは愛する人を想い、友情を育み、そして支え合う—
大切な人や夫婦で感動を分かち合い、お互いのことがさらに愛しくなる。
そんな温かい気持ちになれる映画が届きました—

マンソクは、牛乳配達で小遣い稼ぎをしながら引退生活を送っている。毎朝、配達中にすれ違う女性 イップンが転んだところを助けたことがきっかけで、彼女の存在が気になり、毎朝の出会いを心待ちにするようになる。そんな二人の行方を温かく見守るグンボンは、いつもイップンに親切にしている駐車場の管理人。認知症の妻を献身的に介護する彼は、イップンを介してマンソクとも親しくなる。人生の黄昏時に思いがけない出会いを果たし、まるで若者のように楽しい日々を送る彼らの穏やかな日々は永遠に続くかに思えたが—
原作は、2007年に出版されたカン・プルのベストセラー・コミックス。翌年には演劇化され、90%という記録的な座席率を維持し、韓国の主要劇場の最高売上を達成し大ヒットを記録!!さらに2011年に映画化され、観客動員数160万人を突破し大好評を博し、韓国中に愛されている本作。それほど人の心を捉えて離さない物語の最大の魅力は、人に生きる力を与え、人生を豊かにする可能性を、優しいまなざしで描いていることだろう。気になった女性との毎朝の出会いを心待ちにするマンソク。身寄りがなく、実は字が読めないイップン。マンソクとコミュニケーションをとるために一生懸命、文字を習う彼女。電話やメールのかわりに、手書きの手紙でやりとりをするマンソクとイップンを見ていると、懐かしくどこか温かな気分にさせてくれる。そんな二人の出会いのドラマに加え、心優しいグンボンと認知症の妻が奏でる深い夫婦愛のドラマ、そしてマンソクとグンボンの男同士の友情は、大切な誰かを思う気持ちがあれば、いくつになっても人はいきいきと輝けることを教えてくれる。
しかし、彼らの愛のドラマには一抹の切なさもつきまとう。なぜなら、人生の残り時間が限られていることを彼ら自身が知っているからだ。高齢化社会を迎え、子供は自分たちの生活を送ることに必死で、高齢者は家族と過ごすことさえもままならなくなってきてしまっている。そんな中、大切な人といつまでも一緒にいたい、幸せな老後を過ごしたい、そんなごく当たり前の望みをかなえるために、マンソクとイップン、グンボンと妻はどんな選択をするのか?哀しく、それでいてどこか温かく幸福感に満ちたラストシーンは、心に灯りがともるようなやさしさに満ち溢れている。
見終わったあとは、家族や友人、恋人の存在を改めて見つめなおし、大切な人に優しくしたくなるだろう。

口が悪く短気な性格のため怖い男だと思われがちだが、実は人情に厚く心根が優しいマンソク。人間味あふれる主人公を演じるのは、TVドラマ『イ・サン』の英祖(ヨンジョ)役でおなじみで、元国会議員の経歴がある国民的俳優、イ・スンジェ。本作では、中国のアカデミー賞に相当する金鶏百花電影節・百花奨の外国語映画主演男優賞を受賞。また、TVドラマ版にも主演するなど、マンソクはすっかり彼の当たり役になっている。共演は、『王の男』(06)のユン・ソジョン、『殺人の追憶』(03)のソン・ジェホなどベテランの演技派ぞろい。また、マンソクの孫娘を演じるソン・ジヒョ『霜花店-運命、その愛-』(10)、イップンの雇い主を演じるオ・ダルス『オールド・ボーイ』(03)『渇き』(10)など、若手スターたちの好助演も見逃せない。

ストーリー




  夜が明けきらない冬の早朝、ソウルの住宅街をバイクで走る男の姿があった。彼の名はキム・マンソク(イ・スンジェ)。牛乳配達のアルバイトで小遣い稼ぎをしながら、引退生活を送っている。いつものように配達に出かけた彼は、リアカーで古紙回収の仕事をしている同世代の女性(ユン・ソジョン)が坂道で転んだところを助ける。それ以来、彼女のことを気にし始めるマンソク。いつしか、毎朝坂の上にバイクを停め、彼女が現れるのを待つようになった。
  一方では、いつもイップンに親切にしている駐車場の管理人のチャン・グンボン(ソン・ジェホ)には長年連れ添った妻(キム・スミ)がおり、認知症を患った彼女を献身的に介護していた。
  ある日、グンボンが家の鍵をかけ忘れて仕事に出かけたあと、妻が寝巻のまま外出。そんな彼女と偶然公園で出くわしたマンソクは、名前も住所も覚えていない彼女の家(=グンボンの家)を探しに奔走するはめになる。一方、妻の不在を知ったグンボンは、古紙回収の女性と必死に妻を捜索する。その結果、無事に再会し、仲睦まじく家路をたどる夫妻の後ろ姿をながめながら、マンソクは、古紙回収の女性と初めて親しく言葉を交わす機会を得た。女性は、「あんな風に老いたかった」つぶやいた。
  彼女の名字はソン。名前をつけてくれるはずの父親が出兵中に亡くなったため、彼女には名前がない。若いころにソウルへやってきたのち、駆け落ちした相手に捨てられたあげく子供を亡くすという不幸な人生を歩んできた。身寄りはなく、文字も書けない彼女は、古紙回収の重労働で得るわずかな収入を頼りに孤独な生活を営んでいた。
  そんな彼女の身の上話に心動かされたマンソクは、孫娘のヨナ(ソン・ジヒョ)が勤める洞事務所(日本の区役所に相当)へ連れて行き、生活保護の申請を手伝ってやった。その場で名前が必要になった彼女に、「あなただけ」という意味のイップンという名前をつけるマンソク。その様子を見たヨナは、マンソクが本気でイップンを愛し始めていることに気づく。後日、ヨナはマンソクに「好きならちゃんと告白するべき」というアドバイスの言葉を送る。しかし、マンソクには愛の言葉を口にするのをためらう理由があった。亭主関白を気取っていたばかりに、妻の病気の重さに気づいてやれなかった苦い過去を持つマンソクは、亡き妻以外の女性を「愛する人」と呼ぶことに後ろめたさを覚えていたのだ。とはいえイップンへの思いは募るばかり。心の整理をつけたいと思ったマンソクは、妻が最後に飲みたいと言った牛乳を持って墓を訪れ、許しを乞う。
  翌日はイップンの誕生日だった。そのことをヨナから教えられたマンソクは、ケーキを手にイップンのアパートへ。照れて顔を真っ赤にしながら「愛するソン・イップン、お誕生日おめでとう」と歌い、花の髪留めをプレゼントする。そして、「あなたを愛しています」と、素直に思いを打ち明けた。それを聞いたイップンの目からは、ごく自然に涙があふれ出した。子供を失って以来、長い間味わったことのない幸せにひたるイップン。別れ際、彼女はマンソクにメモを渡す。そこには、グンボンに習ったばかりの文字で「マンソクさん、ありがとう」と書かれていた。
  生活保護を受け取るようになったイップンは、きつい仕事を辞め、グンボンの妻の介護を手伝うようになった。それと並行して、マンソクもグンボンとの友情を深めていく。お互いに助け合い、支えあいながら充実した毎日を過ごす4人。しかし、その穏やかな生活に影を落とす出来事が起こる……。

スタッフ

監督:チュ・チャンミン
原作:カン・プル
脚本:チュ・チャンミン、イ・マニ、キム・サンス、キム・ヨンドク
音楽:カン・ミングク

キャスト

イ・スンジェ『イ・サン』
ユン・ソジョン
キム・スミ
ソン・ジェホ
ソン・ジヒョ
オ・ダルス

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