原題:The Whales of August

映画史上の伝説的名作を、公開当時の字幕で、ニュープリント上映!!!

岩波ホール創立45周年記念上映

1987年/イギリス/英語/91分/スタンダード 配給:アルシネテラン

2013年2月16日(土)岩波ホール他 全国順次公開

(C)1988 Alive Films,Inc.and Orion Pictures Corporation.All Right Reserved.

公開初日 2013/02/16

配給会社名 0013

解説


リリアン・ギッシュ91歳。ベティ・ディヴィス79歳。アン・サザーン78歳。
ハリウッド黄金時代の女神たちが贈る珠玉の名篇。
 「八月の鯨」は、世界の映画史にその名を残す5人の俳優によって、はじめて完成することができた。製作当時、リリアン・ギッシュ91歳、ベティ・デイヴィス79歳、ヴィンセント・プライス76歳、アン・サザーン78歳、ハリー・ケリー・ジュニア66歳。俳優として、人間として、人生の年輪を重ねてきたハリウッドの名優たち。1988年11月に公開、合計31週間、岩波ホールで上映し、連日満員を重ねて、社会的にも大きな反響があった。そのニュースはリリアン・ギッシュ、リンゼイ・アンダーソン監督の耳にも入り、劇場には両者から感謝の言葉が寄せられた。
 リリアン・ギッシュ(1896-1993)は、無声映画時代最高の女優として、映画の父といわれるD・W・グリフィス監督の「イントレランス」(1916)「散り行く花」(19)「嵐の孤児」(22)など数々の名作に主演、世界中の映画ファンの心を魅了した。亡くなるまで銀幕の聖女といわれ続けた大スターだった。
 ベティ・デイヴィス(1908-1989)は、ハリウッドの黄金時代を築いた大女優。「青春の抗議」(35)に続き、「黒蘭の女」(38)で2度目のアカデミー主演女優賞受賞。ほかに「イヴの総て」(50)「何がジェーンに起ったか?」(62)など多数の作品で個性的な役柄を演じた。「八月の鯨」は100本目の主演作だった。
 この対照的な性格の二大女優の共演は、本作の老姉妹リビーとセーラという役がなければ実現しなかっただろう。目の不自由な姉リビー役をデイヴィスが、こまめに働く妹セーラ役をギッシュが演じているのも配役の妙といえる。
 また、老姉妹の旧友ティシャ役に、往年のMGMミュージカルスター、アン・サザーン(1909-2001)。 姉妹の別荘を訪ねるロシア系の紳士マラノフ役には、ホラー映画の代表的男優ヴィンセント・プライス(1911-1993)。別荘の出入りの修理工ヨシュア役に、「赤い河」(48)などに出演したジョン・フォード一家のハリー・ケリー・ジュニア(1921-)。彼らの卓越した演技は、ささやかな海辺の日常を描いた本作に味わい深い雰囲気をかもし出し、静かな感動を呼ぶ。「八月の鯨」は、この偉大なる俳優たちへのオマージュでもあり、映画を愛するすべての人々に捧げられたこの上なく豪華な贈り物である。
 監督のリンゼイ・アンダーソン(1923-1994)は、イギリスの代表的監督。60年代の社会状況から生まれた“怒れる若者たち”の心情を描いた「孤独の報酬」(62)でカンヌ映画祭国際批評家賞、「ifもしも…」(68)で同映画祭グランプリを受賞している。「八月の鯨」は彼が初めてアメリカで製作した作品だが、87年のカンヌ映画祭で上映され多くの称賛を浴び、リリアン・ギッシュに、長年にわたる女優生活に対して映画祭特別賞が贈られた。

ストーリー

やがて鯨は姿を見せなくなり、老姉妹の季節も静かに変わっていった—

リビーとセーラの老姉妹は、長い人生の大半をともに過ごしてきた。彼女たちは、毎年夏になるとメイン州の小さな島にあるセーラの別荘にやってくる。かつてそこの入り江には8月になると鯨がやってきて、少女の頃、ふたりはよく鯨を見に駈けていったものだった。姉のリビーは、第一次世界大戦でセーラの若い夫が亡くなった時、彼女の面倒をみた。しかしリビーは病のため目が不自由になり、今度はセーラがふたりの生活をしきっている。そのようななか、リビーは他人に依存せざるをえない自分に苛立つことが多くなった。セーラは姉の世話を続けてゆく自信を失ってゆく。しかし昔のようにこの家を訪れる幼友達のティシャ、修理工のヨシュア、そしてロシアの亡命貴族というマラノフ氏との交流にささやかな憩いを見出す。彼女たちは、もう一度、あの青春の思い出、八月の鯨を見ることができるのだろうか。

スタッフ

監督:リンゼイ・アンダーソン
脚本・台詞:デヴィッド・ベリー
撮影監督:マイク・ファッシュ 音楽:アラン・プライス

キャスト

ベティ・デイヴィス
リリアン・ギッシュ
ヴィンセント・プライス
アン・サザーン
ハリ—・ケリー・ジュニア

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