2011年/日本/カラー/48分/ 配給:東京テアトル

2012年12月1日、全国順次ロードショー

©やなせたかし/TMS

公開初日 2012/12/01

配給会社名 0049

解説


 アンパンマンの原作者、やなせたかしの絵本はアンパンマンシリーズ以外にもたくさんあり、ロングセラー「やさしいライオン」「チリンのすず」は過去にアニメ映画化されました。そしてこの「ハルのふえ」は、やなせたかしが最も映像化したかった作品です。
 昨年完成した映画『ハルのふえ』は第24回東京国際映画祭 特別招待作品として上映され、いよいよ今冬、3本立ロードショー公開されることになりました。同時上映となる2本のうち1本目は、日本中の子供たちの絶大な支持を受けて愛と勇気を届けるアンパンマンの誕生をミュージカル仕立てで描く短編『アンパンマンが生まれた日』。そしてもう1本は、砂漠で出会ったロボットと小鳥の間に芽生えた友情と旅を描く、短編『ロボくんとことり』です。
 自分の家族、目の前にいる人を大切にして元気に生きていくことの大切さ、尊さをうたいあげたこの3本の監督を務めるのは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ・ジャパンを前身とするアンサー・スタジオで海外との仕事をはじめ多数の作品を手掛けてきた川又浩。NHKの「大人女子のアニメタイム『川面を渡る風』」(2011)、文化庁アニメミライ プロジェクトに選ばれた『ぷかぷかジュジュ』(2012年3月24日公開)など、その活躍に熱い注目が集まっています。

ストーリー


タヌキのハルは宙返りと草笛が上手な森の人気者。ある日森で人間の赤ちゃんを拾う。ハルは人間のおかあさんに化けて赤ちゃんをパルと名付けて育てる。赤ちゃんはすくすくと大きくなり、ハルにならって草笛を吹く姿を、通りがかりの著名な音楽家に才能を見いだされ、音楽の勉強をするために都会へ出かけることになる。ハルは別れの寂しさをこらえ、パルの幸せを祈って見送る。そしてパルがいつ、傷ついて戻ってきてもいいように自分は人間の姿のままで暮らす決意をする。やがて、あることをきっかけにハルは姿を消してしまう。フルートの名演奏家となったパルがハルを探して森へ戻ってきたとき、思いもよらない奇跡が起きた。。。

原作・やなせたかしからのメッセージ
「ハルのふえ」は、ハルというタヌキが人間の赤ちゃんを育てる話です。
ハルは木の葉を頭にのせてくるりと宙返りをすると人間のお母さんに化けることができます。
歳月が流れてフルーチィストとして成功した息子のパルは「お母さん僕と一緒に都会で暮らそう」
はるは断ります。「私は本当はタヌキなの。今正体をみせてあげます」
といって木の葉を頭にのせて宙返りをしますがどうしてもタヌキにかえれませんでした。

息子のパルは「お母さんは冗談と宙返りがうまいなあ」と言ってふたりともおおわらいです。

僕はこの一言を書きたいためにこのお話を書きました。
実はこのお話にはモデルがあります。
僕の父方の母つまり僕の祖母にあたります。けっしてタヌキではありませんでしたがほとんど秘境に近い様な山峡の村で一人暮らしで農業をして暮らしていました。どんなにすすめても町でボクたちと一緒に暮らそうとはしませんでした。
夏休みになると僕と弟はおばあちゃんの家に遊びに行きわがままなやり放題、生みたて卵の卵掛けごはん、塩ゆでのとうもろこしの味はいまでも忘れられません。
天使のような人でした。
スタッフの皆さんが協力してこの映画を作って下さったことに深く感謝しています。
ありがとうございました。

スタッフ

監督:川又 浩
原作:やなせたかし
企画:岡村秀樹
脚本:島田 満
音楽:小森昭宏
主題歌:はいだしょうこ
作画監督:千葉源太
美術監督:水谷利春
撮影監督:小堤勝哉
編集:瀬山武司
音響監督:大熊 昭

キャスト

(声の出演)
戸田恵子
野沢雅子

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