白夜
原題:QUATRE NUITS D'UN REVEUR
35ミリ ニュープリント
1971 年/フランス・イタリア共同製作/フランス語/35mm/イーストマンカラー/1:1.66 モノラル/83 分/全 9 巻/2,257m 日本語字幕:寺尾次郎 配給:エタンチェ 協力: Horizon Audiovisuel 、吉武美知子 後援:アンスティチュ・フランセ東京(旧 東京日仏学院)
2012年10月27日よりユーロスペースほか全国順次ロードショー
© Gian Vittorio Baldi
公開初日 2012/10/27
配給会社名 1357
解説
多くの映画ファンに受け継がれてきた
若さとエロティシズムに溢れた大人の恋の映画。
世界の映画作家たちに絶大なる影響を与え続けているフランスの巨匠ロベール・ブレッソン(1901-99)。そのブレッソンが残した珠玉の長篇映画13作品のうち、これまで最も見る機会の少なかった1本『白夜』が、ついに35mmニュープリントで日本のスクリーンによみがえる。
71年に初公開された『白夜』は、以後フランスでさえ上映されることが稀であったにもかかわらず、その美しさとはかなさは多くの映画ファンの間で受け継がれ、心の中で大切にはぐくまれてきた。日本でも78年の劇場公開以来、映画祭など特別な機会にしか見ることができなかったこの作品は、世界中のスクリーンで見ることが待たれていた幻の逸品だ。
原作はドストエフスキーの短篇。19世紀のペテルブルクを舞台にしたこの物語は、57年にルキノ・ヴィスコンティによっても映画化されているが、ブレッソンは撮影当時のパリに舞台を移し、セーヌ河畔とポンヌフを背景に若き二人の男女を見つめていく。ジャックとマルトを演じるのは、それまでまったく演技経験のなかったギヨーム・デ・フォレとイザベル・ヴェンガルテン。映画初出演の彼らが放つみずみずしさが、見る者をいつの間にかストーリーに引き込んでいく。
’70年代の美しいパリの街、今なお新鮮なマルトのモダンな装い、セーヌの恋人たちをうっとりさせる歌や音楽、漆黒の川面を行きかう観光船のまばゆいばかりの美しさ……全篇を軽やかな空気が吹き抜ける。一度見たら忘れられないシーンで胸がいっぱいになる大人の恋の映画。
ストーリー
「なぜ、あなたをとても好きなのかわかる? 私に恋してないからよ」
ポンヌフの橋の宵闇に心を通わせるジャックとマルト。
恋と愛にうつろう四夜の物語。
画家のジャックは、ある晩、ポンヌフで思い詰めた表情をしている美しい女性マルトと出会う。翌晩、お互いの素性を語り合うジャックとマルト。ジャックは孤独な青年で、素敵な女性との出会いを妄想してはそれをテープレコーダーに吹き込んでいた。一方のマルトは恋した相手に「結婚できる身分になったら一年後に会おう」と去られていた。今がちょうどその一年後。マルトに熱い気持ちを抱きながらも、彼と出会えるよう献身するジャック。だが三夜目になっても男は現れず、マルトの心もジャックに惹かれ始めていた。そして運命の第四夜……。
スタッフ
監督:ロベール・ブレッソン
原作:フョードル・ドストエフスキー
脚本:ロベール・ブレッソン
撮影:ピエール・ロム
音楽:ミシェル・マーニュ、グループ・バトゥーキ、クリストファー・ヘイワード、ルイ・ギター、F・R・ダビド
キャスト
ギョーム・デ・フォレ
イザベル・ヴェンガルテン
ジャン=モーリス・モノワイエ
ジェローム・マサール
LINK
□公式サイト□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す