原題:REUNION

報道でも伝えられなかった “真実”

モントリオール世界映画祭 ワールドグレーツ部門出品

2013年/日本/カラー/??分/ 配給:ファントム・フィルム

2013年2月23日(土)全国公開

©2013フジテレビジョン

公開初日 2013/02/23

配給会社名 0442

解説


011年3月11日、東日本大震災発生。
未曾有の災害で多くの方が犠牲になりました。

死者・行方不明者合わせて1,043人(平成24年8月1日現在)を出した、岩手県・釜石市。
瓦礫の中から発見された多くの遺体は、次々と遺体安置所に運ばれました。

釜石市の地形は、壊滅的な被害に遭った地域と難を逃れた地域が一本の川を挟んで二つに分かれています。当初、被害の状況が把握できなかった遺された市民は、同じ町に住んでいた人々の遺体の搬送、検死、DNA採取、身元確認を行わなくてはなりませんでした。犠牲になった人たちのために、死者の尊厳を守るために、そして何よりも遺体を死体として扱うことなく一刻も早く家族と再会させるために必死に働いたのです。彼らは同じ町に住む被災者にも関わらず、あまりにもつらい役割を担わざるを得ませんでした。

この事実は、石井光太氏の原作『遺体 震災、津波の果てに』(新潮社刊)で描かれている、石井氏が実際に見た現場、遺された釜石市民の方々への取材によって世に明らかにされました。フジテレビは報道機関として東日本大震災の取材を重ね、その日その時に起きたことを伝えて来ましたが、他のメディアも含め、伝えることが出来なかったこの遺体安置所の10日間にある「真実」をより多くの方に知っていただくには、報道メディアとしての形ではなく劇映画という形にこそその役割があるのではないかと、独自の取材を重ね製作を開始しました。

発災からおよそ500日しか経っていない今でも、震災や被災地への関心は残念ながら薄れつつあります。映画「遺体 明日(あす)への十日間」を通して、改めて震災に向き合った釜石市の方々、すべての被災者の方々の力や日本人の死生観を全世界の人に伝え、後世に伝承していきたく思っています。

ストーリー

東日本大震災発生後、混乱状況の中、数多くの遺体が発見され、遺体安置所に運び込まれることになった。
次々と運び込まれてくる多くの遺体に戸惑う警察関係者や市職員たち。
そして遺体の検死作業にあたったのは、地元の医師や歯科医師たちだった。

混乱する現場を訪れた一人の男・相葉常夫(西田敏行)は、定年後、地区の民生委員として働いていた。
定年前は葬祭関連の仕事についていた。そのため、遺体の扱いにも慣れ、遺族の気持ちや接し方も理解していた。
相葉は、数多くの遺体に初めて直面し、動揺している人たちを統率すべく、遺体安置所の世話役として働かせてくれるように、市長に嘆願し、ボランティアとして働くことになった。

運び込まれてくる多くの遺体、その遺体、一人一人に優しく語りかける相葉。
そんな相葉の姿を見ている市職員たちに、気持ちの変化が起こり始める。

一人でも多くの遺体を人としての尊厳を守りながら、遺族のところに帰してあげたい。
相葉たち旧ニ中で働く人たちは諦めないで頑張り続けていく・・・

スタッフ

原作:石井光太 『遺体 震災、津波の果てに』(新潮社刊)
脚本・監督:君塚良一
制作プロダクション:FILM
製作:フジテレビジョン

キャスト

西田敏行
緒形直人
勝地 涼
國村 準
酒井若菜
佐藤浩市
佐野史郎
沢村一樹
志田未来
筒井道隆
柳葉敏郎
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