デカセギという運命に翻弄されながらも、強く生きる青年たち・・・・

ブラジル映画祭2012上映作品

2011年/日本・ブラジル/日本語・ポルトガル語/DV/カラー/88分 配給:アルゴ・ピクチャーズ

(東京/ユーロスペース)2012 年10 月6 日(土)〜12 日(金)(7 日間) (大阪/シネ・ヌーヴォ)10 月13 日(土)〜19 日(金)(7 日間) (京都/京都シネマ)10 月20 日(土)〜26 日(金)(7 日間) (浜松/TOHOシネマズ 浜松)10 月27 日(土)〜11 月2 日(金)(7 日間) 2012年5/26より新宿K’s cinemaにてロードショー決定! 2012年6/30より浜松シネマイーラにてロードショー決定!

公開初日 2012/05/26

配給会社名 0090

解説


2つの故郷の間で揺れ動く、日系ブラジル人の若者たちの知られざる青春

「日本で将来の夢はない、ブラジルに帰っても外国人あつかいされる‥」
そんな日系ブラジル人の子供たちが静岡県浜松市にはたくさんいる。彼らは幼い時、デカセギの親と共に日本にやってきた。日本で生まれ育っても、ブラジル国籍のため義務教育が保障されておらず、多くの子どもたちは中卒か、中学も中退して、工場で働いている。夢があってもそれを叶えるすべを知らず、安定した仕事にもつけない。しかし彼らは、どんなにつらくても、生き生きとして、底抜けに明るい。
2008年秋、突然、おとずれた不況で仕事を失い、ブラジルに帰ることを余儀なくされる。そこには、あきらめきれない夢、引き裂かれた愛、そしてもう一つの故郷でやり直そうという思いがあった‥。
「孤独なツバメたち」は、浜松学院大学の津村公博教授と映画監督・中村真夕、そして日系ブラジル人の青年たちのグループ・Minority Youth Japanの共同製作で、浜松そしてブラジルで孤独な渡り鳥のように、自分の居場所を求めて生きようとしている5人の若者たちの二年半を追ったドキュメンタリー。

ストーリー



2008年夏、浜松学院大学の津村公博が行っている週末の夜の調査に、テレビの取材でディレクター・中村真夕が同行したことからこのドキュメンタリーは始まった。土曜日の夜、行き場がなく街をたむろしている日系ブラジル人の青年たちに声をかける。そんな夜の街で出会ったのが、19歳の青年・エドアルドだった。
日本とブラジルを行ったり来たりして育ったが、日本の中学校を中退し、16歳で工場で働き始めた。「親は自分みたいになっちゃダメって言う。工場で働いても何も学ばないし、未来もない‥」 エドアルドはブラジル人の中学生のための進学教室で英語を始める。しかし不況のために工場での仕事を失い、一時は帰国も考える。そんな時、もう一度、日本でやり直すチャンスを得る。15歳の少女・パウラも夜の調査で出会った若者の一人だった。日本で生まれ育ち、ブラジルには行ったことがない。中卒で工場で働いていたが、家族と共に帰国することになってしまう。ブラジルに帰っても恋人と関係を続けようとするパウラだが、彼女にはつらい試練が待っていた。19歳のユリは、車上荒らしで捕まり、一年間を少年院で過して帰ってきた。しかしずっと裏切り続けた父との和解を求め、出所後、数週間で帰国を決意する。22歳のコカは、デカセギの青年たちのダンスチーム・フロワーモンスターズのリーダー。チームは地元で有名になるが、彼もまた不況のため仕事を失い、家族と共に帰国を余儀なくされる。「むこうで技を磨いて、必ず帰って来る。それまでフロワーを続けてくれ」と残されたメンバーにグループを託して帰国する。数ヶ月後、解散寸前だったチームに元のリーダーのオタビオが戻ってきて、チームは再起動する。しかしまた数ヶ月後、今度はオタビオが帰国することになってしまう‥。
「孤独なツバメたち」はデカセギという運命に翻弄されながらも、明るく、強く生きる日系人の若者たちの姿を追ったドキュメンタリー。

スタッフ

監督:津村公博、中村真夕
プロデューサー:津村公博
撮影:中村真夕、津村公博、村井隆太、木村伸哉、佐藤アユミ・パウラ
編集:中村真夕
支援:国際交流基金
後援:駐日ブラジル大使館、在浜松ブラジル総領事館、(社)日本ブラジル中央協会 
提供:浜松学院大学地域共創センター

キャスト

佐竹エドアルド
鈴木ユリ
佐藤アユミ・パウラ
松村エドアルド
カルピノ・オタビオ

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す