原題:THE EAGLE

最果ての地で、一体“何”が起きたのか—

2010/イギリス・アメリカ/114分/カラー/シネマスコープ/ドルビー/35㎜/ 提供:ツイン 配給:太秦 後援:ブリティッシュ・カウンシル 協力:パラマウント ジャパン

2012年3月24日(土)渋谷ユーロスペースにてロードショー 他全国順次公開

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公開初日 2012/03/24

配給会社名 0864

解説


5000人のローマ兵が北の荒野で忽然と姿を消した。名誉の象徴【ワシ】と共に…
謎の失踪から20年、失われた誇りを懸けて、いま秘められた歴史に挑む

壮大なスコットランドの地を舞台に、
<ワシ>とともに消えた父と息子の絆をめぐる歴史ミステリーの傑作が誕生!

名将フラビウス・アクイラが指揮を執るローマ軍最強といわれた第九軍団5000名の兵士が、ある日北の荒野で忽然と姿を消した。ともに失われたローマ軍の名誉の象徴である黄金の<ワシ>。
それから20年後。誇り高きローマ軍人として成長したアクイラの息子マーカスは、父の汚名を晴らすため、また自らの生きる誇りを手にするため、黄金の<ワシ>を求めて、危険な北の荒野へと旅立つ…。

いまなお解明されていないイギリス歴史上の謎を題材に、美しくもミステリアスなスコットランドの地を舞台に繰り広げられる歴史ミステリーの傑作が誕生した。消えた父と5000名の兵士の真相が明らかになるとき、父と息子の揺るぎない絆、命を懸けたそれぞれの決断に強く心打たれるだろう。

ローズマリ・サトクリフによる歴史小説の世界的ベストセラーを、アカデミー賞受賞スタッフが映画化
ハリウッドの次世代を担う実力派若手俳優の共演が実現

原作は1954年に発表されたローズマリ・サトクリフの小説「第九軍団のワシ」。カーネギー賞を受賞した「ともしびをかかげて」や「アーサー王と円卓の騎士」などのアーサー王シリーズで知られるイギリスを代表する女流児童文学者であるサトクリフが、当時において最新の歴史調査を題材にし書き上げ、100万部を超える売上げを記録したベストセラーである。イギリスでは、英ラジオ4によりラジオ劇としてドラマ化されたのに加え、1977年には全6話、1エピソード30分のドラマシリーズとしてBBCで放送され人気を博した。イギリス国内だけでなく世界中で読み継がれている歴史小説の名作であり、日本では岩波少年文庫より出版され長年人気を誇っている。

主演はハリウッドの次世代を担う若手俳優『G.I.ジョー』のチャニング・テイタムと、『リトル・ダンサー』の衝撃的デビュー後、演技派俳優へと成長したジェイミー・ベルが初共演を果たし、ローマ人とブリタニア人、征服者と服従者という対立する立場で運命共同体として行動を共にする主人公2人を、依存と拒絶、信頼と猜疑心といった相反する感情を見事に表現して演じきった。そのほか、ドナルド・サザーランド、マーク・ストロング、デニス・オヘアなどの名優陣が脇を固め、物語に重厚感を加えている。
監督はオスカー受賞監督、『ラストキング・オブ・スコットランド』『消されたヘッドライン』のケヴィン・マクドナルド。撮影監督は『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞撮影賞を受賞した名カメラマン、アンソニー・ドッド・マントル。そのほか、英国アカデミー賞受賞に加え、米アカデミー賞ノミネートの実績を誇る英国随一のプロデューサー、『ノッティングヒルの恋人』のダンカン・ケンワージー、『ある公爵夫人の生涯』でオスカー受賞した衣装デザイナーのマイケル・オコナー、ローマ帝国時代の世界観を見事につくりあげたプロダクション・デザイナーのマイケル・カーリンなど、最高の実力派スタッフが集結した。

ストーリー


荒野の果てにあるのは、忠誠か?裏切りか?
失われた<ワシ>に隠された真実とは—

西暦120年、ローマ帝国はブリタニアへの侵略を進めながらも、北端地域に君臨するカレドニア(現在のスコットランド)の部族の抵抗に手を焼いていた。ローマ軍最強といわれる第九軍団の兵士5000名はフラビウス・アクイラ指揮の下、黄金の<ワシ>を掲げてカレドニアに進攻したが、霧の中で忽然と姿を消し、再び帰ってくることはなかった。第九軍団にいったい何が起きたのか、それは誰にも分からなかった。激怒したローマ皇帝ハドリアヌスは、ブリタニア人の南下を防ぐため防壁の建設を命じる。“ハドリアヌスの長城”と名付けられたこの防壁はやがて、ローマ帝国の支配圏における最北端の境界線 — “この世の果て”と呼ばれるようになる。

そして20年後、成長したアクイラの息子マーカス・アクイラ(チャニング・テイタム)は、父の影を追うように、ブリテン島(イングランド)の南西部に位置する小さな砦に百人隊長として赴任する。赴任して間もなくのある夜、先住民族に砦を襲われ勇猛果敢に戦ったマーカスは、その功績は称えられたものの、足に重傷を負い軍人生命を絶たれてしまう。生きる目的を失い、絶望の淵に追いやられたマーカスは、自らも退役軍人である伯父(ドナルド・サザーランド)の屋敷で傷を癒しながら憂鬱な日々を送っていた。そんなある日、マーカスは伯父とともに観戦していた剣闘試合で奴隷戦士のブリタニア人青年の命を救う。伯父アクイラはエスカ(ジェイミー・ベル)という名のその青年をマーカスに奴隷として買い与える。自分たちを支配するローマ人を嫌悪していたエスカだったが、自分の命を救ってくれた恩人であるマーカスには忠誠を誓う。

ブリテン島北端の神殿に<ワシ>があるという噂を聞いたマーカスは、エスカを従え“ハドリアヌスの長城”を越え、父親の汚名を晴らし、<ワシ>を取り戻す旅に出る決意をする。想像を絶するほど広大で厳しい自然が待ち受けるカレドニアの高地で、マーカスはエスカの土地勘のみを頼りに目的の地へと向う。旅の途中、父親の部下であった第九軍団の元兵士グアーン(マーク・ストロング)に遭遇したマーカスは、第九軍団と未開の部族・アザラシ族との壮絶な戦いと、父親の最後の真実を知る。そして、奴隷エスカの父がローマ軍と戦ったブリガンテス軍隊長であったことも明らかになっていく。

ついに、<ワシ>を隠し持っている謎のアザラシ族に出会う。ローマ人を敵視する彼らはマーカスを捕らえようとするが、エスカがマーカスを自分の奴隷だと主張し危機を逃れる。アザラシ族がみな眠りについている間に、2人は見事<ワシ>の奪還に成功する。再び、“ハドリアヌスの長城”を目指し逃げるマーカスとエスカだったが、長城を目前に恐るべきアザラシ族の王子(タハール・ラヒム)率いる軍団に追いつかれてしまう。そのとき、グアーンの呼びかけに応えた第九軍団の生き残り兵士たちが再び<ワシ>のもとに集まり、名誉をかけたアザラシ族との激しい戦いが始まる。

スタッフ

監督:ケヴィン・マクドナルド
脚本:ジェレミー・ブロック
製作総指揮:マイルズ・ケットリー、テッサ・ロス、チャールズ・ムーア
製作:ダンカン・ケンワージー
音楽:アトリ・オーヴァーソン
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
原作:ローズマリ・サトクリフ著「第九軍団のワシ」(岩波少年文庫)

キャスト

チャニング・テイタム
ジェイミー・ベル
マーク・ストロング
ドナルド・サザーランド

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