『いつでも戦場にいる心構えで事をなせ』

2011年/日本/カラー/??分/ 配給:東映

2012年07月13日よりDVDリリース 2011年12月23日(金・祝)全国ロードショー

公開初日 2011/12/23

配給会社名 0004

解説


戦争に勝つことではなく、終わらせることを考えた、未来を見据えた男
聯合艦隊司令長官・山本五十六役:役所広司

五十六を通じて現実と向き合い、真実を追求し世論を代弁する、正義の記者。
東京日報・記者、真藤利一役:玉木宏

新聞の使命は国民の意思を導くことであると信じ、世論を煽り立てる開戦派。
東京日報・主幹、宗像景清役:香川照之

役所・五十六を通じて真実を知り、世論を代弁する正義の記者、玉木宏!
世論を煽り、役所・五十六と火花を散らす香川照之!

『日本人として、今何をすべきなのか』その事を国民一人ひとりが、現在問われている。
深刻な国難に対して、我々はどう向き合えばよいのだろう。少し前、この国の未来のため、次代を生きる子供達のため、かつて難局に立ち向かった魂の男がいた。その男の名は山本五十六。 彼の名は真珠湾攻撃によって太平洋戦争の端緒を開いた戦略家として、日本を代表する海軍軍人として広く知られている。しかし実像は、そのイメージとは異なっていた。米国の日本大使館への勤務経験を持つ彼は、日米との国力の差を誰よりも把握していた。だからこそ海軍次官時代、米英を敵に回す日独伊三国同盟に反対し、その後も米国との戦いを阻止しようとした。自らの意思に反して開戦へと向ったとき、戦争に“勝つ”ことではなく、一刻も早く“終わらせる”ことを考えた、先を見る眼を持っていた男であった。

しかし、当時の戦争賛美の世論において、山本五十六の志を理解できる者は少なかった。
当然、正しい情報や見解を述べなければならない筈の新聞紙も、五十六の言葉に耳を傾けることはなく、開戦を煽り続けるのであった・・・

当時、世論に対して絶対的な影響力を持っていたのが新聞紙であったが、1925年から始まったラジオという新たなメディアの登場により、その影響力は次第に衰退の一途をたどっていた。そのような中、主幹の宗像景清以下、東京日報の記者達は、新聞の威厳を今一度取り戻すべく、開戦を止めようとする山本五十六以下、海軍関係者を相手取り、【開戦すべし!】を紙面にて煽り続けていた。結果、世論を味方につけ開戦への後押しをする形となるのであった。
若き記者真藤利一もその一人だったが【大日本帝国戦史】という紙面連載を担当する事となり、その取材において山本五十六と出会う。取材を重ねていくうちに、当初は司令長官という役職にも関わらず、戦争に対して後ろ向きな五十六の言葉に反発していたものの、今日本が抱えている現実と真実に気付き、真藤は次第に世論への疑問を抱くようになるのであった・・・

「自分が書いている事、今日本が向かっている方向は本当に正しいのか・・・?」

当時、戦争賛美の声が圧倒的に強く、世間を煽る新聞記者しかいない中で、真藤だけは何が正しいのか葛藤していた・・・ラジオの情報より、迅速・誇大にを繰り返していく内に、真実を報道するという使命は当に失われていたが、真藤利一だけは、「真の世論とは何か?」を追求していた。
そして、戦争が始まり、焼け野原となった日本を見て、真藤は初めて五十六の言葉の意味を理解するのであった・・・

今回、玉木宏が演じるのは、東京日報の若き新聞記者、真藤利一。
口数こそ少ないが、周りの意見や状況を冷静に捉え、真実を追究し、世論を代弁する正義の記者を熱演!
目まぐるしく巻き起こる会話劇が中心となる撮影現場において、玉木は表情と間で芝居をしなければいけないという、難しい演技に挑戦し、圧倒的存在感を醸し出している。さらに、本編において、この戦争を唯一客観的に捉え、映画を観る観客側の感情に一番近い視点で物語を紡ぐ、重要な語り部役も担っており、全体を通して玉木宏演じる真藤の視点から物語が構築されており、作品において重要な鍵を握る人物となっている。
そして、香川照之が演じるのは、東京日報・主幹、宗像景清。
役所広司演じる山本五十六に相対する存在として、新聞というメディアを使い、世論を戦争へと煽る、憎き主幹役を熱演。その堂に入った安定感のある演技で、山本五十六ワールドにさらなる重厚感を醸し出させている。
さらに、東京日報の記者連中が足繁く通う小料理屋・【志津】の若女将、谷口志津役に瀬戸朝香。マスコミに扇動され好戦的になっていく世論と、記者連中が沸く店内で、ひとり冷静な目線で事の成り行きを見守っている。そして、その【志津】に常連客として訪れているダンサー、神埼芳江役に田中麗奈。奔放な性格で、志津を姉のように慕っている。仕事上、不景気の波を肌で感じており、戦争が始まると景気が良くなると聞き、開戦を支持するような発言をする。その他、東京日報編集部に益岡徹や袴田吉彦、管勇毅、渡辺邦斗等が名を連ねており、刻々と変わる情勢にも、日本の精強さを広めることこそが、戦勝に繋がると信じている記者を熱演。

主人公の聯合艦隊司令長官・山本五十六には役所広司。正義の新聞記者に玉木宏!そして、東京日報・主幹、香川照之!監督には『孤高のメス』で日本アカデミー優秀監督賞を受賞し、最新作『八日目の蝉』も好評の成島出。そして、半藤一利が映画の監修として参加している。その他、超豪華キャスト・スタッフが集結して、激動の時代に生きた日本人の姿を、リアルかつダイナミックに描き出す、空前の歴史スペクタクル超大作が『聯合艦隊司令長官 山本五十六』である!

ストーリー



スタッフ

監督:成島 出
脚本:長谷川 康夫/飯田健三郎
撮影:柴主高秀
監修:半藤一利
特別協力:山本義正

製作:「聯合艦隊司令長官山本五十六」製作委員会

製作プロダクション:デスティニー

キャスト

役所 広司
玉木 宏
瀬戸 朝香
田中麗奈
益岡 徹
袴田 吉彦
香川照之

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