人生は鉄道に乗った長い旅─ 夫婦の絆を描く、感動シリーズ第2弾

2011年/カラ—/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/123分 配給:松竹

2011年12月3日(土)ロードショー 2011年11月19日(土)富山先行公開

(C)2011「RAILWAYS2」製作委員会

公開初日 2011/12/03

配給会社名 0003

解説


第2の人生、あなたは誰と生きたいですか─
人生の分岐点に立つ、すべての大人たちへ贈る感動作!

 人生は、鉄道に乗った旅のよう。いつ新たな出発をしても、決して遅すぎることはない─
そんな前向きなメッセージで、日本中を勇気づけてくれた映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』。島根県を舞台に、出雲の大自然を走る日本最古級電車・一畑電車<デハニ50形>の運転士になる夢を果たす男と、その家族との絆を描き、2010年を飾るヒット作となった。その好評を受けて今回、人生を鉄道になぞらえ、鉄道にまつわる人々に光をあてたドラマを描く『RAILWAYS』のシリーズ第2弾が誕生した。
鉄道運転士の滝島徹は、仕事一筋の日々を過ごし、気が付けば59歳。ずっと専業主婦として彼を支えてきた妻の佐和子は55歳。徹の定年退職を1か月後に控え、夫婦は第2の人生を迎えようとしていた。そんなある日、佐和子は結婚を機に辞めた看護師の仕事を再開すると宣言するが、徹は妻の申し出を理解しようとしない。ふたりは口論となり、佐和子は家を飛び出してしまう。一度できた溝は深まる一方で、ついに佐和子は徹に離婚届を手渡す─。
これからの人生は、妻のためにと思っていた夫。これからは自分の人生を生きたいと願った妻。妻には夫の知らない“ある理由”があった。そばにいるのが当たり前すぎて、本当の気持ちを言葉にできないふたり。すれ違う夫婦の想いに、ひとり娘とその夫、徹の同僚や部下、佐和子が担当する患者一家の人生が交錯する。果たして夫婦がたどり着いた第2の人生の、思ってもみなかった出発地点とは─?

シリーズ第2弾の舞台は、富山県の富山地方鉄道。雄大な北アルプスを背景に、どこまでも広がる田園風景が、あらためて日本の風土の美しさと豊かさを伝えてくれる。人生の節目に直面し、これからの生き方を模索する主人公の夫婦の夫役には、主役から味わい深い脇役まで様々なジャンルの作品に出演し、日本映画界には欠かせない存在となった三浦友和。妻には、親しみやすさと凛とした美しさをあわせ持ち、同性からの圧倒的な支持を集める余貴美子。
また、演技力が高く評価されている小池栄子、フレッシュな魅力をスクリーンに吹き込む中尾明慶、日本を代表する演技派女優である吉行和子ら、実力派キャストが集結した。監督は、本作が第一回監督作となる蔵方政俊。脚本はシリーズ前作に引き続き、小林弘利とブラジリィー・アン・山田。そして主題歌も前作同様、松任谷由実が手掛け、大人の愛を綴っている。
人生という旅の中には、歳月を重ねてこそ感じる迷いや焦りがある。シリーズ第2弾では、立ち止まったり、寄り道したり、時には後戻りしたり─そうやって自分の人生を見つめ直す夫婦とその周りの人々が、喜びと幸せを分かち合ってきた、かけがえのない存在に気付くまでを描く。
今、こんな時代だからこそ、人と人との絆を確かめたい─大切な人の手を離さずに、これからの人生を輝いて生きたいと願うすべての大人たちへ、勇気と希望を贈ります。

ストーリー



いちばん近くにいるのに、一番わからないあなた。

 「まもなく終点、電鉄富山駅です」。今日も一日の勤めを終えた、鉄道運転士の滝島徹(三浦友和)。入社して42年、35年間無事故無違反で勤め上げ、あと1カ月で定年だ。そんな徹に、毎日弁当を作り続けた妻の佐和子(余貴美子)は55歳、ふたりは第2の人生を目の前にしていた。
「話があるんだ」。ほぼ同時に、パンフレットを取り出して相手に見せる徹と佐和子。夫の手には国内旅行の、妻の手には在宅緩和ケアセンターのパンフレットがあった。「ここで働くことに決めました」と、先に話し出す佐和子。ひとり娘の麻衣の出産を機に辞めた看護師を再開したいと、以前も夫に話していたのだ。「とっくに終わった話だ」と不機嫌になる徹。徹の定年後は、自分のために時間を使いたいという佐和子の訴えは、「何が不満だ!」と一喝される。言い争いの最中に同僚が倒れたという知らせを受け、再び駅に戻る徹。乗務を終えて帰宅すると、佐和子の姿はなかった。
翌朝、娘の麻衣(小池栄子)や、その夫の光太(塚本高史)に電話をし佐和子を探すが、連絡が取れないまま出社することに。そんな中、徹は入院した同僚の代わりに、新人運転士小田(中尾明慶)の研修指導を頼まれる。徹から見れば緊張感のない小田に、いきなり「お前はこの仕事に向いてない」と厳しく接する徹。一方、佐和子は緩和ケアセンターで医師の冴木(西村雅彦)から患者について説明を受ける。患者だけでなく、家族の力にもなってほしいと話す冴木に深く頷く佐和子。
その夜、母から話を聞いた麻衣が、実家を訪ねる。勉強して頑張ろうとしているのに、なぜ応援しないのだと責める娘に、「家のことは誰がやるんだ」と、自分のことしか考えない徹。お腹の大きな麻衣は、もうすぐ孫が生まれるのにと、両親のまさかの別居に心を痛める。

担当することになった信子(吉行和子)の家を訪れる佐和子。末期癌の彼女は、娘と孫に囲まれて、残された時間を自宅で過ごすことを強く希望していた。信子にこの仕事を選んだ理由を聞かれた佐和子は、癌に罹った母が病院で苦しみながら亡くなったことを話す。しかし信子に、母親の代わりだと思っているのかと不快感を示され、佐和子は悩んでしまう。
 元上司の吉原(米倉斉加年)と同僚の島村(岩松了)と、定年祝いに温泉に出かけた徹は、再就職先を決めない理由を聞かれて、本当は運転士を続けたいのかもしれないと答える。吉原に「長いぞ、これからの時間は…」と言われた徹は、この先の人生について改めて思いを馳せる。佐和子の方も、看護師時代の友人と会っていた。復帰の理由を聞かれた佐和子は、徹には秘密にしている、自分を変えたある出来事を打ち明ける。
 徹が帰宅すると、佐和子が待っていた。仕事はやればいいという徹の言葉を、うれしく思う佐和子。だが、徹は少し働けば気がすんで辞めるだろうと思っていた。「この仕事は、ずっと続けるつもりだから」「だったら出て行け!」徹の怒声への佐和子の返事は、自分の名前を書き込んだ離婚届だった。
 美しく雄大な北アルプスも目に入らない沈んだ表情で、ただ黙々と運転を続ける徹。佐和子の誠実さに心を開き始めた信子を、心を込めて介護する佐和子。別々の人生を歩き始めた二人だが、夕食の時などふと相手のことを想うと、独りの寂しさが沁みた。
 ところが、突然降りかかった事件が、再びふたりを引き寄せる。徹が運転する電車が落雷のため崖の上に緊急停車、そこには黙ってひとりで外出した信子が乗っていた。信子の容体は急変するが、救急車は近寄れない。知らせを聞いて駆けつけ、崖をよじ登る佐和子に、手を差し出す徹。そこには、夫が初めて見る妻の姿があった─。

スタッフ

製作総指揮:阿部秀司
監督:蔵方政俊
脚本:小林弘利/ブラジリィー・アン・山田
音楽:Nick Wood
主題歌:松任谷由実「夜明けの雲」
製作:野田助嗣/井澤昌平/佐々木信幸/都築伸一郎
  加太孝明/河合 隆/雨宮俊武/富山市/小谷 勝
  為森 隆/喜多埜裕明/横山哲夫
エグゼクティブプロデューサー:関根真吾
プロデューサー:石田和義/上田有史/沢辺伸政
アソシエイトプロデューサー:小出真佐樹/関根健晴
ラインプロデューサー:渡辺栄二
撮影:柳田裕男
照明:田辺浩
美術:松尾文子/郡司英雄
録音:小宮元
編集:日下部元孝
スクリプター:赤澤環
音響効果:渋谷圭介
助監督:斉藤博士
製作担当:濱崎林太郎
企画:阿部秀司事務所
製作:松竹/テレビ東京/ジェイアール東日本企画/小学館
  ROBOT/北日本新聞/KDDI/富山市/阿部秀司事務所
  テレビ愛知/テレビ大阪/Yahoo!JAPAN/北日本新聞
製作プロダクション:ROBOT
配給:松竹
特別協力:富山地方鉄道株式会社
協力:富山県/富山市/高岡市/黒部市/射水市/砺波市/立山町/上市町

キャスト

三浦友和
余 貴美子
小池栄子
中尾明慶
吉行和子
塚本高史
岩松了
徳井優
中川家礼二
仁科亜季子
清水ミチコ
立川志の輔
米倉斉加年
西村雅彦

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