原題:Mary&Max

ある日、しあわせの手紙がやってきた——

2008年/オーストラリア/カラー/94分/ 配給:エスパース・サロウ

2011年11月02日よりDVDリリース 2011年4月23日(土)より新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋、川崎チネチッタほか全国順次ロードショー

(C)2008 Screen Australia, SBS, Melodrama Pictures Pty Limited, and Film Victoria

公開初日 2011/04/23

配給会社名 0087

解説



年齢、性別、大陸——全てを越えて繋がれた20年にわたる“親愛なる絆”

映画やテレビはデジタル化され、携帯やメールがコミュニケーションツールの主流となった今の時代。対人関係が便利で簡易になったぶん、友情や愛情を超えた人間同士の深い絆を、現代人は忘れがちなのかもしれない。
『メアリー&マックス』は、そんな現代人に大切なことを思い出させてくれる≪親愛なるソウルフレンズ≫のお話。驚くべきことに、この物語は監督アダム・エリオット自身の実体験に基づいて描かれており、その独特で強力な世界観は、これまでのアニメでは成し得なかった新鮮で特別な感動をもたらしてくれる。年齢も性別も国籍も異なる2人の、2つの大陸をまたいだ20年以上に及ぶ手紙のやりとりを描いたこのクレイアニメーションの主人公は、オーストラリア・メルボルンに住む、ぽっちゃりとしたひとりぼっちの少女メアリーと、アメリカ・ニューヨークに住む、肥満体で孤独な中年男性マックス。生きることに不器用な2人、でも「本当の友達がほしい」と心から願っていた2人の間ではじまった手紙による交流は、メアリーの少女から大人への成長、マックスの中年から高齢への変化を経て、さまざまな人生の紆余曲折と単なる友情を越えた“真の絆”を綴っている。
個性的なキャラクターたちが織りなす『メアリー&マックス』の世界には、喜劇のような楽しさのなかに、スパイスのごとくインモラルなブラックテイストが盛り込まれており、人生におけるたくさんの驚きや悲しみや喜び、そして深い感動を探る旅へと私たちをいざなってくれるだろう。

アカデミー賞受賞監督が贈る、世界が認めた珠玉のクレイアニメーション

『メアリー&マックス』は、世界最高峰であるアヌシー国際アニメーション映画祭にて最優秀長編映画賞受賞をはじめ、アヌシーと並び“世界4大アニメーション映画祭”であるオタワ国際アニメーション映画祭にてグランプリを獲得、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門においては最優秀長編映画賞を受賞するなど、世界的に高い評価を得ている作品である。監督は、2004年アカデミー賞短編アニメーション部門でオスカーを獲得したアダム・エリオット。彼にとって初の長編クレイアニメーションとなる本作は、製作費に約6億円をかけ、コマ撮りで1日にわずか4秒の撮影により完成までに5年を費やした。撮影のために作られた人形は212体、ミニチュアの小道具は475個作られ、キャラクターたちが着る洋服は147着作られた。これらはすべて手作業で制作されており、多くの優秀なスタッフによる途方もない繊細さと粘り強さでもって完成したこの『メアリー&マックス』は、まさに究極のハンドメイドアニメであると同時に、ハイクオリティ・クレイアニメの決定版といえるのだ。

アメリカとオーストラリアが誇る豪華キャスト陣が集結!

空想好きな少女から自立した女性へと成長した大人のメアリーに扮したのは、演技の幅と深さで高い評価を得ているオーストラリアが誇る女優トニ・コレット。そして、大都会ニューヨークで孤独な日々を送る肥満体の中年男マックスに、俳優として数々の受賞歴を持つアメリカを代表する個性派俳優フィリップ・シーモア・ホフマンが初声優で挑んでいる。また、メアリーが憧れを抱くギリシャ人男性ダミアンを、さまざまな大作映画で活躍するオーストラリアで最も有名な俳優エリック・バナが演じた。アメリカとオーストラリアが誇る実力派&個性派の豪華キャスト陣に命を吹き込まれたキャラクターたちが、この『メアリー&マックス』の世界で、その愛くるしくユーモラスな存在感をめいっぱいに魅せてくれる。

ストーリー


不器用だけどあったかい—そんな2人のほんとうにあったお話。

これは、まだ携帯もネットもメールもあたりまえではない頃のお話。
オーストラリア・メルボルン在住の8歳の少女メアリーは、シェリー酒中毒で万引きに夢中な母親ベアラと、死んだ鳥で剥製を作るのが趣味の父親ノエルと暮らす空想好きな女の子。ある日メアリーは、アメリカに住む“誰かさん”に手紙を送ろうと思い立つ。分厚い電話帳からひときわ風変わりな名前の“マックス・ホロウィッツさん”を選び出し、さっそく鉛筆を走らせる。一方、アメリカ・ニューヨークで暮らす44歳のマックスは、肥満体の中年男。社会にうまくなじめず、極端に対人関係を不得意とする彼は、大都会で一人孤独な日々を送っていた。そんな彼のもとに、はるかオーストラリアから一通の手紙が届く——それは、メアリーとマックスの、2つの大陸をまたいだ20年以上に渡る深い交流のはじまりだった・・・・。

スタッフ

脚本・監督・プロダクションデザイン:アダム・エリオット
製作:メラニー・クームズ
製作総指揮:マーク・グーダー、ポール・ハーダート
撮影監督:ジェラルド・トンプソン
美術監督:クレイグ・ファイソン
視覚効果スーパーバイザー:マイケル・アレン
音楽:デイル・コーネリアス

キャスト

(声の出演)
メアリー・デイジー・ディンクル:トニ・コレット
マックス・ジェリー・ホロウィッツ:フィリップ・シーモア・ホフマン
ダミアン:エリック・バナ
語り手:バリー・ハンフリーズ
幼いメアリー:ベサニー・ウィットモア

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