原題:THE TREE OF LIFE

アカデミー賞最有力の呼び声高い、 ブラッド・ピット&ショーン・ペン最新作

2011年5月27日(米国)

2011年/アメリカ映画/カラー/ヴィスタサイズ/SRD/2時間18分/日本語字幕:松浦美奈 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

2012年03月07日よりDVDリリース 2011年8月12日(金)丸の内ルーブル他全国ロードショー

© 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved

公開初日 2011/08/12

配給会社名 0069

解説


ブラッド・ピット×ショーン・ペン×テレンス・マリック
ハリウッドを代表する2大演技派スターと伝説の映像作家の
奇跡のコラボレーション!
今を生きるすべての人々に捧げる、魂の傑作が誕生した。

子は、親のつくりあげた世界に身をおき、その価値観のなかで育まれる。
成長するにつれて、情愛とともに親への反抗心が芽生えてくるが、
親の定めた枠のなかで生きる限り、屈服を強いられることになる。
子供時代の記憶はその後の人生、生き方を決定づけ、
その意味で、親は子に限りなく影響を与え続ける……。
太古から、そうした感情の連鎖が、
人という種をかたちづくり、生命をつないできた——。

親と子、とりわけ父と息子の確執はアメリカ映画の永遠の題材となっているが、父・息子の葛藤を瑞々しい映像のなかに浮き彫りにしながら、人生や生命にまで思いを広げた作品がここに誕生した。
製作のニュースとともに、全米のみならず、世界各国が完成を待ち望んでいた本作品は、なにより『ミスティック・リバー』と『ミルク』で2度のアカデミー主演男優賞に輝き、監督としても才能をみせるショーン・ペンと、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』や『Mr.&Mrs.スミス』などで日本でも高い人気を誇るブラッド・ピットが自ら出演を熱望。ピットが父を演じ、ペンが息子を演じたことで大きな話題を呼んでいる。ピットはこの作品の映像化を実現させるために、製作にまで名を連ねた。

仕事に成功し、中年期を迎えたジャックは心の奥に深い喪失感を抱いて、日々を送っていたが、弟の死の記憶は彼の人生に大きな影を投げかけた。
1950年代、テキサスの街の少年時代に思いを馳せる。それは厳格な父と、優しい母、そして弟たちの鮮烈な記憶。ジャックは自らの記憶に向き合い、父との確執の意味をたどろうとする——。

まるでジャックの記憶に分け入る旅のようなストーリーが大画面いっぱいに繰り広げられていく。脚本・監督を務めたテレンス・マリックの映像感性に包み込まれ、その流麗な語り口に、みるものは深い思いに惹きこまれる。『地獄の逃避行』(1973)、『天国の日々』(1978)、『シン・レッド・ライン』(1998)、そして『ニュー・ワールド』(2005)の4作品を生み出しただけなのに、“伝説の監督”と呼ばれ、「アメリカ映画界でもっとも秀でた監督」と熱烈な支持を集める存在だが、本作をみればそうした讃辞も得心がいく。
本作はマリックが長年、温めてきたストーリーを映像化したもので、よりマリック自身の内面が映像に織り込まれている。さらに、そこには幻想的な宇宙や天地創造を思わせる大自然の映像が描き出され、根源的にして普遍的な家族の絆を描いていきながら、人間というものの存在、宗教的な贖いと受容の問題にまで映像が広がっていく。その語り口は、まさに人が記憶をたどるよう。めくるめく映像が内省的な音楽とともに疾走するがごとく綴られる。まさに体験する映画、マリック版『2001年宇宙の旅』と呼ばれる所以だ。
マリックの新作とあって、スタッフには実力者が結集している。撮影は『ニュー・ワールド』で組んだエマニュエル・ルベツキ。衣装デザインは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のジャクリーン・ウェスト、製作デザインは『天国の日々』のジャック・フィスク。音楽は『クィーン』のアレクサンドラ・デブラが加わり、さらにVFXコンサルタントとして『未知との遭遇』や『ブレードランナー』が忘れ難い重鎮ダグラス・トランブルも参画している。
ピット、ペンに続く出演者は、ステージを中心に活躍するジェシカ・チャステインが母親役に抜擢され、『ブラック・ダリア』などで知られるアイルランド出身のフィオナ・ショウも祖母役で顔を出す。一方で、キャストの90パーセントがテキサスに住む素人で構成。少年時代のジャックと兄弟を演じる少年たちは2年の歳月をかけてオーディションで選ばれている。マリックがあくまでリアルで自然なパフォーマンスにこだわった結果である。

カンヌ国際映画祭2011のコンペティション部門に出品され、感動のスタンディングオベイションを巻き起こした、マリック×ピット×ペン入魂の超大作。
未だかつてない映像体験がここにある。

ストーリー


 1950年代半ばの中央テキサスの小さな田舎町。幸せな結婚生活を送るオブライエン夫妻と、彼らの子供である3人の兄弟。父は、信仰に厚く、男が成功するためには「力」が必要だと考えている厳格な男。母は、自然を愛で、子供たちに対しては精いっぱいの愛情を注ぎこむ優しい女。だが、3人兄弟の長男ジャックの心は、そんな両親の狭間で常に葛藤していた。
 大人になって「成功」したジャックは、深い喪失感の中、自分の人生や生き方の根源となった、テキサスの小さな街で家族とともに過ごした少年時代に想いを馳せる・・・。
 「父さん、あの時の僕はあなたが嫌いだった・・・。」

スタッフ

脚本・監督:テレンス・マリック
製作:サラ・グリーン、ビル・ポーラッド、ブラッド・ピット、デデ・ガードナー、グラント・ヒル
製作総指揮:ドナルド・ローゼンフェルド
撮影:エマニュエル・ルベツキ, asc, amc
プロダクション・デザイン:ジャック・フィスク
編集:ハンク・コーウィン, ace、ジェイ・ラビノビッツ, ace、ダニエル・レゼンデ、ビル・ウェバー、マーク・ヨシカワ
衣装デザイン:ジャクリーン・ウェスト
音楽:アレクサンドル・デスプラ
シニア・ヴィジュアル・エフェクト・スーパーヴァイザー:ダン・グラス
キャスティング:フランシーヌ・マイスラー, csa、ヴィッキー・ブーン

キャスト

オブライエン:ブラッド・ピット
ジャック:ショーン・ペン
オブライエン夫人:ジェシカ・チャステイン
祖母:フィオナ・ショウ
若きジャック(長男):ハンター・マクラケン
R.L.(次男):ララミー・エップラー
スティーヴ(三男):タイ・シェリダン

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