泣いてるヒマがあったら、笑おう。

2011年/日本/カラー/1時間54分/ 配給:松竹

2011年09月07日よりDVDリリース 2011年2月5日より全国ロードショー

(C)2011映画「毎日かあさん」製作委員会

公開初日 2011/02/05

配給会社名 0003

解説


涙も笑いも規格外。でも、これは本当にあった家族の物語。

シリーズ累計150万部突破。感動のベストセラーついに実写映画化!

うわべだけのキレイごとを嫌い、現代女性の本音の生き様を描き続ける漫画家、西原理恵子。鋭い毒とその陰に忍ばせた優しい愛が女性たちの心を捉え、大ブレイク。「毎日かあさん」は、そんな彼女の代表作であり、自身の人生をもとにした物語。シリーズを重ねるごとに、子供を持つ母親たちからはもちろん、既婚未婚にかかわらず、幅広い年齢層の女性たちから「大笑いした後に、号泣してしまった」と熱い支持を受け、累計150万部を突破。“「ダ・ヴィンチ」BOOK OF THE YEAR2007「泣けた本」第1位”にも選ばれた。そんな感動のベストセラーの実写映画化が、ついに実現した。
主人公は、6歳の息子と4歳の娘の“かあさん”、漫画家のサイバラリエコ。母は強くて優しくて、何があっても子供や夫を優先する─そんな誰かが勝手に決めた理想の母親なんてやってられるか!!予測不可能な言動に走る子供たちに振り回されながらも、悲しいことや辛いことは笑い飛ばし、毎日をたくましく過ごしていた。だが、元戦場カメラマンで、現在アルコール依存症と格闘中の夫カモシダは、何度も同じ失敗を繰り返し、ついに夫婦は離婚することに…。カモシダは失った家族の大切さを痛いほど知り、懸命に治療を続けるが、その身体はガンというもうひとつの病に侵されていた。「一度好きになった人をきらいになるのはむずかしい」—もう長くはないと知りながらもカモシダを再び家族として受け入れる決意をするサイバラ。そして家族4人の束の間の幸せな日々が始まるのだが─。

小泉今日子×永瀬正敏共演。すべてに本音でぶつかる“かあさん”の生き方と、新しい家族の普遍的な絆─

一家を養うサイバラ“かあさん”は、締め切りと子育てに追われても、夫が騒ぎを起こしても、ムリもガマンもせず、あくまで自然体。そんな涙も笑いに変える彼女の生き方は、今を生きる女性たちに、勇気と元気を与えてくれるはず。そして、本音でぶつかりあう、一風変わった家族のエピソードに大笑いした私たちは、やがて悲しい別れを乗り越え、絆を深めていく姿に、涙し、胸を揺さぶられずにはいられない。サイバラを演じるのは、『トウキョウソナタ』『グーグーだって猫である』で数々の映画賞を受賞した小泉今日子。夫のカモシダには、すでに演技派俳優としての地位を確立している『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の永瀬正敏。ほかにも、正司照枝、古田新太、大森南朋、田畑智子、光石研など、個性派俳優が顔をそろえた。監督は、2006年のデビュー作『かぞくのひけつ』で日本映画監督協会新人賞、2008年には新藤兼人賞を受賞した期待の才能、小林聖太郎。原作は、新聞連載から始まり、TVアニメ化もされたが、そこでは描き切れなかった家族と夫婦の、何度切れてもまたつながる絆を丹念に追いかけ、観る者の心にいつまでも生き続ける感動作を完成させた。2011年、「いろいろあるけど、人生は楽しい」心からそう思える映画を贈ります。

ストーリー





私は漫画家です。この絵で一家を養っています。普通の家族とは、ちょっと、違うかも?

「なぜ世界中の母親は、毎日毎日朝から怒鳴り散らすのだろう」

今日もサイバラ家に、嵐のような朝がやってきた。仕事場の机で寝てしまったサイバラリエコ(小泉今日子)を、大声で起こす母トシエ(正司照枝)。息子のブンジ(矢部光祐)は6歳になっても、まだオネショのクセが治らない。「ほめて伸ばそう」と叱るのをガマンしているのに、逆にブンジから「ほめてばっかじゃダメなんじゃない」とツッコまれ、結局怒ってしまうサイバラ。ブンジと4歳の娘のフミ(小西舞優)を保育園に送り届けるが、そこは、麦田さん(鈴木砂羽)が5人の息子たちを体育座りさせ点呼をしたり、子供たちが走り回ったりと戦場のような世界。そんな保育園を後にして、ようやく忙しい朝は一段落する。と、思う間もなく、お仕事開始。サイバラは、締め切りに追われる人気漫画家。優秀なアシスタントの愛ちゃん(田畑智子)と、夜遅くまで働いている。仕事が終わると、子供たちを寝かせる時間だ。一日の終わりのひと時のお楽しみは、子供たちは絵本、母はお酒。どちらも疎かにできないサイバラが、子供たちの布団の中でグラス片手に絵本を読み聞かせると、目まぐるしい一日も何とか無事に終わるのだ。

「手を離すのを怖がっていたのは、私の方だった─」

夫のカモシダ(永瀬正敏)はどこにいるのかと言えば、病院に入院中。元戦場カメラマンで、今はアルコール依存症と闘っている。ある日、勝手に退院してきたカモシダは、作家になると宣言したものの、原稿も書かずに、ブンジに入学したばかりの小学校をサボらせて、一緒に魚釣りに行ってしまう始末。そして、ふとしたきっかけで、また酒に手を伸ばしてしまい、酔っ払って、お寿司と間違えたなどと言って子犬を買ってきたり、テレビを見て毒づいたり…。何度も繰り返してきたお決まりのコースが始まった。ある朝、編集者のシマダ(大森南朋)が泊まり込み、徹夜で仕事を終えたサイバラが目にしたのは、散らかったリビングに大の字に寝ているカモシダとブンジとフミ。床にはオネショの形跡が。怒るサイバラだが、そんな出来事も、麦田さんや他の“ママ友”たち(柴田理恵、北斗晶、安藤玉恵)に話して大笑いすれば、なんだかスッキリしてしまう。一方、依存症のカモシダの心は日に日に混乱し、妄想がひどくなり、原稿も全く進まない——。とうとうサイバラは彼に離婚届を渡す。

「もしキミが許してくれるのなら、また家族一緒に暮らしたい」

失ったものの大きさに気付いたカモシダは、完全隔離された病院に転院することを決意する。海辺の病院に入院するカモシダを見送るために、海岸で久しぶりに再会した元家族。「おかあさん、おとうさんのどこが好きだったの」ブンジの無邪気な質問に、友人のゴンゾ(古田新太)に紹介されて、バンコクで初めてカモシダと会った時のことを思い出すサイバラ。「自分と同じ匂い」がするカモシダと一緒にいるだけで楽しくて、ただただ大笑いしていた。ゴンゾの助言もあって、「もしあんたがお酒をやめられたら、うちに置いてやってもいいよ」と元夫に精いっぱいの優しさを見せるサイバラはしかし、最後に「絶対無理だと思うけど」と憎まれ口を忘れない。時は流れ、子供たちも父親の不在に、寂しさを募らせる。ある日、「おとしゃんに会いたい」とグズるフミを連れて、川に浮かべたビニールプールに乗って海へと漕ぎ出し、カモシダの病院へ流れ着こうと思いつくブンジ。幸い警官に保護されたブンジを叱りながらも、サイバラは子供たちの心の痛みをしっかりと受け止めるのだった。そして、ついにその日がやってきた。カモシダが依存症を克服する日が。元夫を家族として、再び迎え入れるサイバラ。「けんかやめたの。長いけんかだったね」と喜ぶブンジ。しかし、今度はカモシダのガンが発覚。ようやくしっかりと手をつないだ家族には、避けられない別れが待っていた─—。

スタッフ

原作:西原理恵子 「毎日かあさん」(毎日新聞連載・毎日新聞社刊)
脚本:真辺克彦
監督:小林聖太郎
製作:映画「毎日かあさん」製作委員会
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:松竹

キャスト

小泉今日子
永瀬正敏

矢部光祐
小西舞優
正司照枝
古田新太
大森南朋
田畑智子
光石研
鈴木砂羽
柴田理恵
北斗晶
安藤玉恵
遠山景織子

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