原題:The American

2010年7月1日全米公開

2010年/アメリカ/カラー/105分/PG-12 配給:角川映画

2011年11月04日よりDVDリリース 2011年7月2日より角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー

(C) 2010 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

公開初日 2011/07/02

配給会社名 0058

解説


○全米初登場第一位、ジョージ・クルーニー主演最新作!

香り立つ優雅なダンディズム—。ハリウッドで今最も大人の魅力を感じさせる男、ジョージ・クルーニー。世界中で大ヒットした『オーシャンズ』シリーズ3部作、アカデミー賞主演男優賞候補になった『フィクサー』、『マイレージ・マイライフ』に続く最新作、『ラスト・ターゲット』がいよいよ日本に上陸する。今回ジョージが演じるのは、非情な裏社会に生き、心に深い影を宿した孤高の暗殺者。その人生最後の日々を静かに綴った本格派サスペンス・ドラマに全米有力メディアは絶賛を惜しまず、昨年2010年9月には全米初登場一位の大ヒットを記録。ここにジョージ・クルーニーの新たなる代表作が誕生した。

○暗殺者、人生最後の〈仕事〉、その〈ラスト・ターゲット〉とは—。

背中に羽ばたく蝶のタトゥーが、標的に「死」を運ぶ男の象徴だった—。かつてヨーロッパの裏社会では知らぬ者なき孤高の暗殺者、ジャック。もはや若くない彼の心はしかし、長年にわたって手を染めてきた暗殺や謀略への罪悪感に擦り切れ、圧し潰されかけていた。潜伏先のスウェーデンで命を狙われたジャックは、イタリアの山岳地帯、中世に建てられた石造りの美しい町に身を隠す。町の人々と触れ合い、初めて実感した人間らしい生活。ジャックは〈組織〉から依頼された狙撃ライフル制作の仕事を最後に、裏社会からの引退を決意する。しかしその依頼の背後には恐るべき罠が仕組まれていた。ジャックが作り上げた狙撃ライフル、その最後の標的〈ラスト・ターゲット〉となる人物とは一体?

○カンヌ映画祭特別賞受賞の気鋭が放つ、清冽なスタイリッシュ・サスペンス。

原作は英国人作家マーティン・ブースによる「暗闇の蝶」(新潮文庫刊)。脚本は昨年東京国際映画祭で上映された『ブライトン・ロック』で監督デビューを飾ったローワン・ジョフィ。監督はオランダ出身の気鋭、アントン・コービン。世界的なフォトグラファーであり、U2、ニルヴァーナらのPVディレクター、また監督デビュー作『コントロール』では2007年カンヌ映画祭カメラドール特別賞に輝いたマルチ・アーティストだ。繊細でニュアンス豊かな色彩/陰翳表現、スタイリッシュに切り取られた自然や風景の美しさに写真家ならではの個性が刻印されている。またライフル制作の細かなディテール描写の積み重ねやリアルな音響効果が印象的な試射シークエンスには、暗殺者を主人公にした70年代の代表的傑作、『ジャッカルの日』を想起させる清冽なサスペンスが張りつめている。
ロケはローマの東に位置する山間地帯、荒々しい自然の景観が広がるアブルッツォで行われた。中でもアメリカ映画で初めてフィルムに収められた、中世に建てられた城塞都市、カステル・デル・モンテの荘厳な美しさには誰もが目を奪われるに違いない。

ストーリー






スウェーデン、ダラルナ。針葉樹林の中の一軒家。ウィスキー・グラスを片手に暖炉の炎を見つめる男、ジャック(ジョージ・クルーニー)。その傍には裸の女が寄り添っている。明朝、雪が積もった一面の銀世界を歩くジャックと女。そこに突如響き渡る銃声。間一髪銃弾をかわしたジャックは、隠し持っていた小型拳銃で狙撃手を返り討ちにすると、すぐさま敵と連れの女を撃ち殺した。飛び散った鮮血に怖れととまどいを抱きながら、ジャックは雪原を後にした—。

イタリア、ローマ。ジャックは〈組織〉の連絡係、パヴェル(ヨハン・レイセン)と接触した。パヴェルは、ジャックが襲われた理由は調査中だが、雪原で殺した連れの女は敵の仲間だったのかと問いただした。彼女は「友人」だった答えるジャック。携帯電話と地図、車のキーを手渡されたジャックは、ローマから遠く離れたカステルヴェッキオの町に身を隠し、連絡を待てと指示を受ける。「友人」などつくるな、という忠告とともに—。

指示を無視したジャックは、携帯電話を車から投げ捨て、カステルヴェッキオの町を過ぎ、さらに高地にあるカステル・デル・モンテにたどり着いた。かつての城塞都市の名残を今に残すその町で、ジャックはアメリカ人のカメラマンを名乗り、小さな部屋に身を落ちつけた。その日から体力維持のための室内トレーニングと双眼鏡での屋外観察が彼の日課となった。ふとしたきっかけで食事に招待してくれたベネデット神父(パオロ・ボナチェッリ)という知り合いも生まれた。そんなある日、パヴェルに連絡をとったジャックは、潜伏中の仕事として狙撃ライフルの制作を依頼された—。

 スルモナの町のオープン・カフェ。ジャックは“エドワード”という偽名を使い、マチルダ(テクラ・ルーテン)という若い女に会った。彼女から減音器付き狙撃ライフルの仕様説明を受けたジャックは、早速制作に取りかかった。銃身部は郵送で取り寄せ、足りない部品はベネデット神父の息子が営む怪しげなガレージを訪ねて譲り受けた。そして日々黙々と続けられた組み立て作業もほぼ終わったある晩、ふと立ち寄ったカフェの主人からジャックは一通の封筒を受け取る。中にはスウェーデンでの、あの殺しの記事の切り抜きが一枚。これはジャックへの報復と制裁の予告なのか—?

 ジャックは、なじみの若い娼婦クララ(ヴィオランテ・プラシド)と昼間のカフェでばったり出くわした。売春宿の暗い室内では見えなかった明るく美しい表情に魅かれ、ジャックはデートの約束をする。そしてその後も逢瀬を重ねるうちに、ジャックはこれまで歩んできた孤独な人生では感じられなかった悦びを知る。クララと共に生きることを決意したジャックは、ライフル制作を最後の仕事として、この世界から足を洗うとパヴェルに告げるのだった—。

 街道沿いの食堂で、ジャックは特製スーツケースに仕込んだ狙撃ライフルと弾丸をマチルダに引き渡した。無事最後の仕事を済ませ、大金の支払いを受けたジャックは、一路クララが待つ「聖体行列」見物に向う。しかしそこでは思いもよらぬ運命がジャックを待ち受けていたのだった—。

スタッフ

監督:アントン・コーバイン「コントロール」
原作:マーティン・ブース『影なき紳士』
脚本:ローワン・ジョフィ
撮影:マーティン・ルーエ
音楽:ヘルバート・グリューネマイヤー

キャスト

ジョージ・クルーニー
ヴィオランテ・プラシド
テクラ・ルーテン
パオロ・ボナッチェリ

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
http://www.youtube.com/watch?v=4ywmoXZwkA0
ご覧になるには Media Player が必要となります