原題:Somewhere

第67回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞! ソフィア・コッポラ監督最新作

2010年12月22日全米公開

2010年/カラー/ビスタ/ドルビーSR・SRD/98分 配給:東北新社

2011年10月05日よりDVDリリース 2011年4月2日(土)、新宿ピカデリー他全国ロードショー!

© 2010 - Somewhere LLC

公開初日 2011/04/02

配給会社名 0051

解説


父にとって、それは忘れかけていた日常。娘にとって、それは忘れられない時間——。

『マリー・アントワネット』から4年。第67回ヴェネチア映画祭を制したソフィア・コッポラ待望の新作は、すさんだセレブ生活を送る俳優の父と、ティーンエイジャーになる一歩手前の娘が過ごす、かけがえのない日々を描いたハートフルなヒューマンドラマ。
『ロスト・イン・トランスレーション』をはじめ、孤独にうつろう心を繊細に映し出してきたソフィアが、親子のひと時のふれあいを優しいまなざしで見つめた、彼女の新境地を切りひらく最高傑作が誕生した。
舞台はハリウッド伝説のホテル“シャトー・マーモント”。フェラーリを乗り回し、退廃的なライフスタイルを送る映画スター、ジョニー・マルコのもとへ、前妻と同居する11歳の娘クレオがやって来る。ひさしぶりに娘と過ごす親密な時間のなか、ジョニーはやがて気付いていく——自堕落な生き方が置き去りにしてきた大切な何かを。
女と酒に溺れるハリウッド俳優、ジョニー・マルコに扮するのは『バック・ビート』『パブリック・エネミーズ』のスティーヴン・ドーフ。きらびやかなスターの生活に埋没しながら、どこか憎めない哀愁漂う役柄を、自身の俳優人生に重ねて見事に好演している。娘クレオには、弱冠12歳にして『バベル』『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』など、多くの作品に出演してきたエル・ファニング。ソフィアがこれまで描いてきたセンチメンタルな少女性を、汚れない瞳とファッションに体現し、みずみずしい存在感を放っている。
父フランシス・フォード・コッポラが製作総指揮、兄ローマン・コッポラが製作を務め、撮影は『エレファント』『ラスト・デイズ』といったガス・ヴァン・サント監督作で鮮烈な映像日を残してきたハリス・サヴィデス。『ロスト・イン・トランスレーション』にも楽曲を提供したフェニックスが音楽を担当し、スウィートでメランコリックなメロディを劇中に響かせている。フー・ファイターズ、グウェン・ステファニー、ザ・ストロークスらの楽曲の使用も印象深いが、音楽と静寂との効果的なバランスが、ソフィア作品にかつてない親近感を生み出している点も見逃せない。
ソフィア自身が父と過ごしたシャトー・マーモントでの思い出や、二児の母でもあるその実感を投影したパーソナルな家族の物語はあたたかく、そしてほろ苦い。クレオとの心の交流はジョニーを変え、彼を導いていく。ここではないどこかへ。

ストーリー




ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)は、LAにあるホテル“シャトー・マーモント”で生活している。フェラーリを乗り回し、パーティでは酒と女に溺れ、セクシーなポールダンサーを部屋にデリバリーする彼の日々は、表面的な華やかさとは裏腹に、実は孤独で空虚だ。
ある日、ジョニーは骨折した腕のギプスに、誰かがサインする気配を感じて目を覚ます。それは前妻レイラと同居する11歳の娘クレオ(エル・ファニング)だった。夜までクレオを預かったジョニーは、スケートリンクで優雅にターンする娘の姿を見て、目一杯の拍手を送る。

クレオを家へ送り届けると、乱痴気騒ぎに明け暮れるいつもの毎日が、また彼を待ち受けていた。新作の取材に応え、特殊メイクの型取りをし、俳優としての仕事をこなすジョニー。だが、どこかしっくり来ない。隣室の女と情事を交わし、部屋を出ると、そこには荷物を抱えたクレオが再びいた。レイラが突然家を空けるため、キャンプまでの間、クレオはジョニーのもとで暮らさなければならなかった。ジョニーの友人サミー(クリス・ポンティアス)を交え、体感型のギターゲームやWii Sportsに熱中する3人。

数日後、授賞式に参加するため、ジョニーはクレオをともなってイタリアに到着した。用意されたスウィートはプール付き。だがクレオが寝た隙に、ジョニーは部屋に女を招き入れ、朝食はなぜか彼女を加えた3人で取ることになった。盛大な授賞式に参加するも、疲れ果てたジョニーとクレオは逃げるようにシャトーへ戻っていく。

シャトーで過ごす二人の時間は穏やかだった。ジョニーの肩にもたれ、うたた寝するクレオ。ジョニーがまだ寝ている間に朝食の支度をするクレオ。卓球、プール、読んでいる小説の話……それは父と娘が触れ合う、ごく普通の風景だった、本来なら。

クレオと別れる日が遂にやって来た。車中、クレオは泣きながら言う。「ママはいつ戻るんだろう? パパは忙しいし……」ジョニーにはクレオを抱き寄せることしかできない。別れ際になって、彼はようやく口にすることができた。「傍にいなくてごめん」ひとりきりで帰ったシャトーの部屋はいつもとまるで違っていた。たまらずレイラに電話して、「こっちに来れないか?」と泣きながら告げるジョニー。しかし……。

ジョニーはホテルをチェックアウトして、フェラーリをどこかへと走らせていく。そして彼は辿り着いた。フェラーリを捨て、もう一度歩き始められる場所まで。

スタッフ

監督・脚本    …ソフィア・コッポラ
製作       …G・マック・ブラウン
          ローマン・コッポラ
         ソフィア・コッポラ
製作総指揮   …フランシス・フォード・コッポラ
         ポール・ラッサム
         フレッド・ルース
撮影監督    …ハリス・サヴィデス
プロダクション・デザイン …アン・ロス
編集      …サラ・フラック
衣装デザイン  …ステイシー・バタット
音楽      …フェニックス

キャスト

スティーヴン・ドーフ
エル・ファニング
クリス・ポンティアス
ベニチオ・デル・トロ
ミシェル・モナハン
ローラ・ラムジー

LINK

□公式サイト
□IMDb
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http://www.youtube.com/watch?v=vvSspY7WU10 http://Somewherethemovie.com
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