幸せのひとくちに心温まる、ビター&スイートな感動物語。

2010 日本/カラー/115 分/ビスタサイズ/DTS ステレオ 配給:アスミック・エース

2011年09月21日よりDVDリリース 2011年2月11日(金・祝)新宿バルト9 ほか全国公開中

(C)2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会

公開初日 2011/02/11

配給会社名 0007

解説


ケーキ作りをやめた元・天才パティシエと、恋人を追って上京したケーキ屋の娘。
二人が偶然出会ったお店は、美味しいケーキとたくさんの人生で溢れていた——
幸せのひとくちに心温まる、ビター&スイートな感動物語。

悲しいときも、落ち込んだときも、美味しいケーキが幸せを運んでくれる。どんな人でも“笑顔”に変えてくれる——東京で評判の洋菓子店を舞台に、スイーツを通して出会った人々の挫折と再生の物語『洋菓子店コアンドル』。主演は、日本映画界を代表する俳優、江口洋介と蒼井優。初共演となる二人に、戸田恵子、江口のりこ、尾上寛之、加賀まりこ他、個性的な面々が彩りを添える。そして彼らを優しく包み込むのは、いつの時代も女性たちを魅了する “宝石”のようなスイーツの数々。『60 歳のラブレター』『半分の月がのぼる空』の俊英・深川栄洋が脚本・監督を手がけ、主題歌「明日、キミと手をつなぐよ」を福岡在住のシンガーソングライター、ももちひろこが奏でる。悲しみを乗り越えること、夢を諦めないこと、そして人生を楽しむこと。その大切さを瑞々しく描き、優しく温かい涙が幸せを紡ぐ、ビター&スイートな感動作の誕生です。
そのケーキは、みんなを幸せにする。どんな人でも“笑顔“に変える。
伝説のパティシエと呼ばれながら、8 年前にある理由でスイーツ界から身を引いた十村遼太郎。今は製菓専門学校の講師をしながらスイーツ評論家をしているが、心に闇を抱えている。昔馴染みのパティシエ、依子が経営する洋菓子店「パティスリー・コアンドル」に立ち寄った十村は、恋人を追って鹿児島から上京したケーキ屋の娘、臼場なつめと偶然出会う。見習いとして「コアンドル」で働き始めるなつめ。
依子や仲間たち、常連客に支えられながら、一生懸命に自分の居場所を見つけようとする彼女の姿に、十村の心は動かされ、少しずつ過去と向き合い始めていく。そんなある日、依子が怪我をしてしまい、「コアンドル」は最大のピンチを迎える・・・。
甘くない人生に、ときどきスイーツ。きっと幸せになれる。
女性だけでなく、男性にもたまらない甘い魅力を放つケーキやスイーツ。しかし「パティスリー・コアンドル」に集う人々が求めているのは、スイーツの甘さだけだろうか? 十村遼太郎は、決して忘れる事ができない過去で心に傷を負っている。臼場なつめは、ひとり上京した東京で自分の居場所を見つけようともがいている。そして「コアンドル」で働く人やお客さんの誰もが、何かを背負い抱えて生きている。当たり前のことだが、生きることは大変だ。人生は甘くない。しかし、それを一瞬でも忘れさせてくれたり、元気を与えてくれる小さな奇跡が、美味しいケーキやスイーツには詰まっている。そして、そのひとくちがもたらす笑顔に会いたくて、「ありがとう」が聞きたくて、人々はその場所にむかうのだ。
一番大切な人を失い、生きる目的を失った十村やなつめだが、ケーキを作ってみんなに幸せを与えるためには、まず作る自分自身が幸せだと思える毎日であることが大切。厳しい現実を受け止め、人生の次の一歩を踏み出そうとしていくその勇気ある姿は、清々しい感動と心温まる涙を誘う。街角の洋菓子店は、人生の交差点。きっと、スクリーンを後にしたら、美味しいケーキを食べて、彼らのように“明日も頑張ろう”という気持ちにさせてくれるだろう。

最高のキャストとスタッフが創り出す、キュートで切ない世界
主人公となる十村遼太郎を演じるのは、映画・TV ドラマ・舞台で大活躍の江口洋介。伝説の元・天才パティシエでありながら、辛い過去を抱えて生きる男を迫真の演技で魅せる。もう一人の主役、臼場なつめを演じるのは、『フラガール』(06)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞ほか数多くの映画賞授賞経歴を持つ蒼井優。見習いパティシエ役として本格的なケーキ作りにも挑戦し、感情豊かな女の子を多彩に演じる。2 人を取り巻く「コアンドル」の面々に、『ラヂオの時間』(97)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した戸田恵子、数多くの名匠たちの映画で個性ある演技を繰り広げる江口のりこ、「ROOKIES」シリーズで注目の若手俳優・尾上寛之、そして深川監督の熱望により出演が決まった加賀まりこ他が出演。監督・脚本は、自主映画時代から高い演出評価を受け、『白夜行』『神様のカルテ』等の話題作が続く深川栄洋。登場人物たちはもちろん、もう一つの主役であるケーキの撮影方法にもこだわり、芳醇な香りや風味が伝わるような映像を創り上げた。その劇中に登場するケーキの数々は、「アグネスホテル東京 ル・コワンヴェール」のシェフパティシエ上霜考二が提供し、特別協力として、辻調グループ校が製菓指導技術やロケ地使用で全面バックアップしている。そして主題歌を奏でるのは、福岡在住のシンガーソングライター、ももちひろこ。地元で絶大な人気を誇り、新人発掘オーディションで才能を見出された21 歳のメジャーデビュー曲「明日、キミと手をつなぐよ」が、映画の感動的なラストに染みわたる。

ストーリー

タルト、ショートケーキ、ミルフィーユ…ショーケースを彩る艶やかなケーキたち。東京で評判の洋菓子店“パティスリー・コアンドル”は、今日も沢山の笑顔で溢れている。厨房では、オーナーでシェフパティシエの依子と夫ジュリアン、そしてマリコの三人がテキパキと働いている。時折、その店を訪れる十村遼太郎は、洋菓子専門学校の講師をしながら、ガイドブックも複数出版しているスイーツ評論家。
「お店、あなたに手伝ってもらえると助かるんだけど」 そんな依子の言葉を聞き流し、十村は奥のテラス席で一人ケーキを食べ始める。
すると、大きな荷物を持った1 人の女性が店を訪れる。「あの〜、海くんいますか?」 鹿児島の方言丸出しの娘・臼場なつめは、東京でパティシエ修業中の恋人・海 千尋を探してこの店に辿り着いた。「あの子ならもういない」 依子にあしらわれるなつめだったが、海に会えるまで田舎には帰れない、けど行く場所もない。途方に暮れたなつめは…。
「私をここで働かせてもらえませんかね?!」
鹿児島のケーキ屋の娘であるなつめは、ケーキを作ってアピールするが、その味を依子や十村に厳しく評価されてしまう。「これ食べたら、帰りなさい」 依子に差し出されたコアンドルのケーキは、今まで食べたことのない幸せな味がした。本物の味に心を打たれたなつめは、依子に頼みこみ、なんとかコアンドルの一員となる。
お店の2階の事務所に泊まり込みで働き始めたなつめ。常連の芳川さんとの出会い、人生初の給料、クレームパティシエール作りも焼き菓子作りも大失敗し、依子と先輩のマリコに怒られながらも、懸命に仕事に励む。休日は、海を探してケーキ店を巡るが、全く情報が掴めない。
そんなある夜、なつめは事務所で一枚の写真を見つける。そこには依子とジュリアン、そして白衣姿の十村が写っていた。
「その人は元伝説のパティシエ、十村遼太郎。10 年前まではトップパティシエだったの…国際コンクールで何度も優勝してるのよ」 なつめは、十村がパティシエを辞めた理由を尋ねるが、依子は真相を明かさない。
とある高級パティスリー。外国人オーナーと話す十村の姿があった。「事故のことを聞いて心配していたんだ」 英語で語るオーナーは、十村の恩師であり、再び彼をパティシエとして自分の店に招こうとする。
「私はもう厨房には立てません」 現状に満足をしていない十村だが、うつむきながらその話を断るのだった。
コアンドルでは今日もなつめとマリコが喧嘩をしている。その拍子にマリコから海の居所を聞いたなつめは、思わず店を飛び出してしまう。
とうとう海を見つけ出し、鹿児島に一緒に帰ろうと説得するが、海は東京で修業を続けると言う。すれ違う2 人。しかも、そこに海の新しい彼女が現れ…。
その夜、ベロベロに酔っぱらって帰ったなつめ。
「あたし、決めました。仕事を選びます!絶対超有名なパティシエールになります!」
泣きじゃくりながら依子に新たな決意を示すなつめ。
心機一転、なつめは仕事に打ち込む。芳川さんに食べてもらった試作品のカシスフロマージュの評価はイマイチで、少し落ち込んだりもしたけれど、目標にむかって充実した日々。そんななつめの必死な姿を見て、十村も心が動き始めていた。
そんなある日、なつめは依子から、十村がパティシエを辞めた理由を聞かされる。それはあまりにも悲しい出来事だった。
「…あの人のケーキは人を幸せにしたから。どんな人でも笑顔に変えたから」 依子の言葉に、口をつぐんでしまうなつめ。
足早に過ぎていく日々の中で、まだ自分の居場所を見つけられずにいる十村。自分の未来のために突き進むなつめ。一方、コアンドルも依子の頑張りで晩餐会の契約という大きなチャンスを手にする。だが、その帰り道、依子は突然めまいに襲われ、階段から転げ落ちて、大ケガを負ってしまう…。
はたして晩餐会はどうなってしまうのか? 突然迎えたお店のピンチに下した、なつめの決断とは?
十村が出した“答え”とは? 洋菓子店コアンドルが再び笑顔で溢れる日は来るのだろうか…?

スタッフ

監督:深川栄洋
脚本:いながききよたか・深川栄洋・前田こうこ
音楽:平井真美子 
プロデュース:前田浩子・小榑洋史
ライン・プロデューサー:星野秀樹
撮影:安田 光
照明:中村裕樹
録音:林 大輔
VE:さとうまなぶ
美術:岩城南海子
装飾:松田光畝
スタイリスト:浜井貴子
ヘアメイク:竹下フミ
音楽:平井真美子
音楽プロデューサー:緑川 徹
編集:坂東直哉 
スクリプター:坂本希代子
助監督:菅原丈雄
制作担当:野村邦彦
製菓総合監修:上霜孝二(ル・コワンヴェール)
製菓総合指導:大川 満(エコール 辻 東京)
製作:「洋菓子店コアンドル」製作委員会(ポニーキャニオン、関西テレビ放送、
アスミック・エース、UM360、イトーカンパニー、東海テレビ放送)
企画・制作:アルケミー・プロダクションズ
制作プロダクションズ:ウィルコ
配給:アスミック・エース  

キャスト

江口洋介
蒼井 優

江口のりこ
尾上寛之
粟田麗
山口朋華
ネイサン・バーグ
嶋田久作
加賀まりこ
鈴木瑞穂
佐々木すみ江
戸田恵子

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