原題:Brothers

激動の運命に翻弄される家族の、究極の愛と葛藤。

2009/アメリカ/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル・ドルビーSR/105分 配給:ギャガ

2010年6月4日(金)より TOHOシネマズみゆき座他全国ロードショー

(C) 2009 Brothers Production, LLC. All Rights Reserved.

公開初日 2010/06/04

配給会社名 0025

解説


衝撃のエンディングに試される、「生きること」、「愛すること」の意味——。
トビー・マグワイア×ジェイク・ギレンホール×ナタリー・ポートマン
人間ドラマの巨匠が紡ぐ、人間の本能を揺さぶる愛の傑作。死んだはずの兄が、別人になって帰ってきた。彼に何があったのか——?
兄のサムは、いつも輝いていた。アメフトのスター選手だった学生時代に美しいグレースと出会い、結婚。今や、2人の娘をもうけ、幸せな家庭を築く米軍大尉だ。
弟のトミーは、いつも影を歩いていた。酒に酔っては問題を起こし、定職につかず、果ては銀行強盗で服役。家族からも見放されているが、そんなトミーと唯一腹を割って話ができるのが、兄のサムだった。
トミーが出所したのと入れ替わりに、サムは戦地へと旅立っていった。そして届いた兄の訃報——。家族が哀しみに暮れる中、徐々にトミーが家族を支え始め、トミーとグレースは少しずつ、しかし確実に惹かれ合っていく。
そんなある日、死んだはずのサムが生還する。驚くほど別人になって…。彼は空白の時間について一切語らず、ただ妻と弟の関係を疑った。兄に何があったのか?そして娘の誕生日の夜、サム、トミー、グレースの3人の想いは絡み合い、遂に事件が起こる——。
希望を見失いそうな今の時代、誰もがそれぞれの戦場で生きている。大切な人が傷を負った時、どうすれば助けることが出来るのか?弟と妻が見出した答えが、観る者の心を深く強く揺さぶり続ける。救いにもなれば、凶器にもなる愛の力を描き切った、衝撃の感動作が誕生した。

ハリウッドを代表する豪華キャストが贈る、魂を震わす至上の名演。
兄のサムに扮するのは、『スパイダーマン』シリーズのトビー・マグワイア。身も心も変わり果てた男という難しい役どころを演じるために9キロの減量に成功し、一瞬たりとも緊張の途切れることのない迫真の演技を披露、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞にノミネートされた。弟のトミーには、『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー賞にノミネートされたジェイク・ギレンホール。アウトサイダーの孤独な心に隠された純真さと、複雑な家庭環境で共に育った兄への想いを繊細に演じている。サムの妻グレースには、『クローサー』でアカデミー賞にノミネートされたナタリー・ポートマン。愛とは何かを体現する重要な役割を見事に果たした。兄弟の父親役には名優サム・シェパードが、軍人仲間の妻キャシーには『17歳の肖像』で本年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたキャリー・マリガンが扮し、物語に深みを添えている。主題歌はU2が担当、ボノが切々と歌い上げる主題歌「Winter」は、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。
監督は人間ドラマの秀作を撮り続ける巨匠、『マイ・レフトフット』のジム・シェリダン。スザンネ・ビア監督の『ある愛の風景』(04)をリメイクし、男女の愛の物語を、愛によって人が救えるかを問う物語に深化させ、新しい作品として完成させた。
2010年、今こそ愛について考える時。慟哭のエンディングの先に見える、美しい希望をあなたに——。

ストーリー




死んだはずの兄が帰ってきた。娘たちも脅えるほど別人になって──。
兄は、最愛の妻と弟の関係を疑った。
深い絆で結ばれた兄弟に、いったい何があったのか。兄の出発、弟の帰宅
サム(トビー・マグワイア)とトミー(ジェイク・ギレンホール)は2人きりの兄弟だが、何から何まで正反対だった。兄のサムは、理想的な人生を送ってきた。学生時代はアメフトのスター選手、チアリーダーだったグレース(ナタリー・ポートマン)と結婚し、2人の娘に恵まれる。米軍大尉として功績を残し、人望も厚い。一方、弟のトミーは荒れた人生を送ってきた。定職にもつかず、挙句の果てに銀行強盗で服役する。今日は、そんなトミーの出所日だ。サムは数日後に戦地への出発を控えていたが、車で弟を迎えに行く。

兄の訃報、家族の悲嘆
出所したトミーの居場所は、どこにもなかった。元海兵隊の父(サム・シェパード)は厄介者の次男に辛らつな言葉を投げつけ、グレースと娘たちも彼への嫌悪を隠そうとしない。トミーが唯一心を開くのは、母親を亡くし、寂しい子供時代を共に支え合った兄のサムだけだった。
しかし、サムが戦地に旅立って間もなく、訃報が家族の元に届く。サムの一隊が、アフガニスタンで撃墜されたのだ。誰もが悲しみに暮れる葬儀の日、父親はトミーに冷たく言い放つ。「兄さんは英雄だった。お前が死んだら、誰か悲しむのか──?」

弟の改心、娘たちの笑顔
現実から逃げるかのように酒に溺れるトミー。しかし彼は次第に、兄が何よりも大切にしていたグレースと娘たちを、自分が支えなくてはと思い始める。トミーが考えたのは、以前からグレースが使いづらいと嘆いていたキッチンのリフォームだ。友達を集め、自分たちの手で勝手に作業を始めるトミー。彼らと共にリフォームを進めるうちに、娘たちは徐々に笑顔を取り戻し、最初は迷惑そうだったグレースの気持ちも救われていく。父も息子の努力を認め、家族は少しずつ、サムのいなくなった傷跡を癒し始めていた。
グレースの誕生日にキッチンを完成させてからも、トミーは手直しを口実にグレースらを訪ねる。そしてある夜、「君はイヤな女だった」「飲んでケンカするあなたが大嫌いだった」と、初めて本音で語り合ったトミーとグレースは、どちらからともなく唇を重ねる。

兄の帰還、家族の困惑
罪悪感を覚えながらも、互いに惹かれていくトミーとグレース。しかし、まるでそれを阻止するかのように、ある一報が届く。サムが生きていたのだ。
グレースと娘たち、父、そしてトミーは、空港に降り立つサムの痩せ細った姿に驚きながらも、再会を祝う。しかしサムは、もはや以前のサムではなかった。数ヶ月間、どこで何をしていたか決して語ろうとせず、突然わけもなく激怒しては、娘たちを脅えさせる。そしてサムは、執拗にトミーとグレースの仲を疑い始めた──。

兄の秘密、妻と弟の答え
そして、事件は娘の誕生日の夜に起きた。いったいサムに、何があったのか? 
すべてが明かされる時、愛の力は、サムを救うことができるのか──?

スタッフ

監督:ジム・シェリダン    
脚本:デヴィッド・ベニオフ
製作:ライアン・カヴァナー
   シガージョン・サイヴァッツォン
   マイケル・デ・ルカ
製作総指揮:タッカー・トゥーリー
共同制作:ジェレマイア・サミュエルズ
撮影監督:フレデリック・エルムズ
美術:トニー・ファニング
編集:ジェイ・キャシディ
音楽:トーマス・ニューマン
主題歌:“Winter” U2
衣装:デュリンダ・ウッド
キャスティング:アヴィ・カウフマン

キャスト

トビー・マグワイア:サム・ケイヒル
ジェイク・ギレンホール:トミー・ケイヒル
ナタリー・ポートマン:グレース・ケイヒル
サム・シェパード:ハンク・ケイヒル
メア・ウィニンガム:エルシー・ケイヒル
ベイリー・マディソン:イザベル・ケイヒル
テイラー・ギア:マギー・ケイヒル
パトリック・フリューガー:ジョー・ウィリス
クリフトン・コリンズ・Jr.:カヴァゾス少佐
キャリー・マリガン:キャシー・ウィリス

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