女子女子 over8
over8 第3弾 ショートフィルム・オムニバス
2009/日本映画/DVCAM/color/stereo/16:9/104分 配給:over8
2009年6月23日(火)〜7月3日(金)名古屋・シネマテークにてロードショー 2009年3月28日(土)よりシネマート六本木にてレイトショー♥ 4月17日(金)まで3週間限定上映
公開初日 2009/03/28
公開終了日 2009/04/17
配給会社名 1039
解説
『女子女子 over8』(ジョシジョシ オーバーエイト)
それはいまだかつて、
ありそうでなかった【女子2名】が主人公のオムニバス映画。
この新ジャンルに挑戦するのは、
経歴も方向性も違う新進気鋭の東京と名古屋の個性派監督8名。
めまぐるしく女子文化が進化する【トーキョー】
独自の女子文化を発達させる【ナゴヤ】
それぞれの都市の無機的な風景。
そしてその郊外の有機的な風景。
その中で、それぞれの女子たちのアクチュアルな姿が描き出される。
小さな夢、憧れ、希望、友情、喧嘩、妄想、不安、倦怠、挑戦、挫折、逃避…etc。
宝石箱をひっくり返したような彼女たちの胸の中は複雑で繊細だ。
ちょっと笑ったり、怒ったり、泣いたり…女子はいつだって忙しいし、必死だ。
なにも変わらないようにみえる現実の中で、
それぞれの女子たちはリアルな一歩を踏み出して行く。
オンナノコがふたりいれば、映画は無敵。
吉本興行所属の人気タレント・まちゃまちゃ出演も話題のひとつ。
(『記憶と言う名のバスと真冬のリディム』ナリオ監督作品)
普段のキャラクターとは違う、女優としての巧みな面を披露している。
また、俊英・有馬顕監督作品『やまないカーテンコール』は現在、
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009オフシアター部門に
ノミネートされている。
映画やオリジナルビデオ等に多数出演する中原翔子のすっぴん芝居(?)も
見所である。
「絶品の昭和歌謡グルーヴを醸し出す作品。」(映画評論家:塩田時敏)
と、早くも賛辞の声が寄せられている。
隠れた9番目の作品として、オープニング・幕間・エンディングの
アニメーション映像を担当するのは、映画監督でもある和田浩之。
そのほのぼのとした絵のタッチとは裏腹に、
東京と名古屋それぞれの花嫁をモチーフにしたアニメーションで
エンディングまで目が離せない展開で魅了する。
同じく、オープニング・幕間・エンディングのテーマ音楽を担当するのは、
坂本龍一トリビュートアルバムにも参加し、注目を浴びている
サウンドアーティストのUNpro by hideki(Unnecessary Noise Prohibitedの一員)による書き下ろし作品である。
斬新なアイデアで音を緻密に構築し、音楽へと昇華する事で定評のある彼は、
昔懐かしいゲーム音楽等で多用された8ビットの音をイメージした楽曲から、
エンディングの胸キュンな楽曲まで、このオムニバス映画をより華やかなものに仕上げている。
トーキョーとナゴヤ、それぞれの女子たち。
アートとエンターテイメントの枠を超え、
ヤバくてカワイイ、ミラクルなストーリーが展開します。
ストーリー
1.『土井さんの不幸』
2009/14min/HD/カラー/16:9
【物語】
「人の不幸は、蜜の味・・・」
小説家志望の土井さんは、今日も喫茶店でお客さんの話を盗み聞き、不幸な話をノートパソコンに書き連ねる。
しかし想像と裏腹に、不幸な妄想は、店内に「幸せな瞬間」を作ってしまう。
【解説】
人の不幸になぜか固執する土井さんの「不幸」。
戦いにも似た葛藤から、クリエイターの苦労が垣間見える。
<西條雅俊>
日本大学芸術学部映画学科卒業後、自主映画制作集団「西條組」を立ち上げる。
長編、中編を主に作品を発表し、神奈川県映像コンクール最優秀賞、TAMA NEW WAVE高橋陽一郎賞、他、国内を中心にコンペティションで複数入選。
2006年、作品「恋鎖」が劇場公開される。
ライトな感覚に重厚なテイストを併せ持ち、先の読めないストーリー展開を期待させる監督。
2.『ramify』
2009/13min/HD/カラー/16:9
【物語】
冬休み、大学生の梢は久しぶりに帰省する。
途中、隣に住む幼馴染の民夫に会い冬のバーベキューに誘われる。
そこは地元に残った人達と出て行った人達の近況報告会になっていた。
その中に高校の時同級生だった真樹が居た。
真樹は民夫と結婚を前提に付き合っているらしい。
翌朝、民夫の家から出てきた真樹と鉢合わせする梢。
東京へ出た学生の梢と、地元に残って仕事をしている真樹。
広い畑道、久しく会わなかった時間を確かめるように2人は歩き出す。
【解説】
ramify(ラミファイ)…分枝するという意味。
夢を追いかけて東京に出た女の子と、ただ楽しく生きられればいいと思っている女の子。
高校の頃は同じ様な方向を見ていると思っていた。
大して違いなんてないと思っていた。
どうして離れてしまった感じがするのだろう。
どちらがえらいとか、どちらが幸せとか無いはずなのに。
<山田光栄>
専門学校東京ビジュアルアーツ在学中から制作を開始。
00年『a hometown friends』
01年『蘇去』、02年『メンテナンス』『Just a moment’Life』(TokyoBoxGerden04’、ロンドンにて上映)
04年『サクチル』(武蔵野美術大学卒業制作優秀作品、TokyoBoxGerden05’、ロンドン上映)
06年『ハルの夜』(TokyoBoxGerden06’、ロンドン上映)VJや
生前遺影を撮影する会主催等でも活躍中。
3.『街の右側』
2008/11min/DV/カラー/16:9
【物語】
予告なき爆破事件が起きている地方都市。
犯行グループの一員として黙々と冷酷な凶行に走る一人の女。
ところがある日、押し入ったアパートで鼻血をたらした女と出会う。
些細なやりとりが彼女たちを少しだけ変える。
【解説】
言葉にできない不安を抱えて生きる2人の女性の出会い、それに伴う迷いや変化をハードボイルドな物語、アップテンポな展開、オフビートな台詞と演出で描くちょっぴりおバカでときたまキュートな超マジ暗黒活劇。
<酒井健宏>
映画研究(映画史・映像理論)06年より大学・専門学校にて教鞭を執る傍ら映像作品制作に携わる。
名古屋市で開催されるインディペンデント映画のイベントを数多くサポート。
制作から上映、紹介、批評、原案、出演に至るまで活動の幅は多岐にわたる。
07年、監督作『キッス占い』が第8回TAMA NEW WAVEコンペティション部門入選。
4.『アメリカ女』
2008/13min/DV/カラー/16:9
【物語】
心配性な妊婦・夏子は自分のお腹の事よりも、共に生活する日系ペルー人の女の子の恋愛が気になって仕方ない。
喧嘩しては泣き崩れる、そんな彼女達が思い描く近い将来で待っているものは…。
【解説】
微動だにしない街の中ですれ違って行く妊婦とハーフの女の子の求めているもののズレを片言で交わされる会話と時にドラスティックに動く感情と共に描く。
ブラジル音楽を起用した本作はRevel Movieお手軽入門編。
<河本隆志>
99年頃より映画製作を開始する。PFF2000で『おかえりなさい、まんちゃん』が入選。
その後も地元名古屋で製作・上映活動を続ける。05年末には名古屋を代表するミニシアター、名古屋シネマテークにて当時の最新作『風よけ』が一度限りのプレミエ上映ながら、立ち見満員となる。
5.『記憶と言う名のバスと真冬のリディム』
2009/13min/DV/カラー/16:9
【物語】
山々に囲まれた田舎道を走るバスの中。
うかない顔で車窓を見つめる9歳のリコに、突然見知らぬ女性が話しかけてきた。
名前は里子。彼女はビービーとうるさいだけの壊れかけのラヂオを手に持ち、鳴るのか鳴らないのかとリコにしきりに尋ねる。
戸惑うリコと馴れ馴れしくおしゃべりを続ける里子の、奇妙なバスの旅が始まるのだった。
【解説】
日常の雑音からひとつの音楽が生まれるまでの過程を、内向的な少女の心情とともに描く。
主人公の少女の前に現れる20年後の姿を、人気タレントのまちゃまちゃが好演。
普段のキャラクターとは違う、女優としての巧みな面を披露している。
また、キャリア25年の人気ロックバンド、ニューロティカのナボがプロデューサーとして参加。
作品のテーマである映画と音楽の融合を、より濃密に具現化している。
<ナリオ>
東京生まれ。映像制作会社【有限会社東京想舎】代表取締役であり、監督としてはパンクロックを中心とした
ミュージック・クリップやDVD作品を数多く手掛ける。
一方、テレビ番組ディレクター、ビデオシネマ監督としても幅広く演出の才を振るい、映画『東京タワー』、『女神戦隊Vレンジャー』などの作品は劇場公開され、単館系シアターにて大ヒットを記録。
また、数々のミュージシャンとコラボレートした映像作品を次々と発表する等ライブハウスシーンを核とした活動はさらに勢いを増す。
6.『月照りの歌』
2008/10min/DV/カラー/16:9
【物語】
少女(トケル)とアコーディオンを弾く男は河原で暮らしていた。
壊れたテレビに髪の長い美少女が映るまでは…。
トケルは誘われるように放浪の旅に出て、不可思議な人物達に幻惑されながら、美少女の待つ港に辿り着く。
【解説】
”女性”に「反」を掲げ続ける少女役を、自身も永遠の少女であるかのようなエキセントリックな魅力を放つ少年王者舘の夕沈が演じる。
彼女をとり囲んで総勢20名の”少女”達が大行進するシーンは、必見。
<鎌田千香子>
4年より、名古屋を拠点に活動を続ける劇団・少年王者舘の本公演にスタッフとして参加する。
05年にはKUDAN project(少年王者舘主宰、天野天街作・演出)による『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』に映像スタッフとして参加。
今年で3年目となるスーパー一座・原智彦によるハポン劇場には07年『北斎とお栄』(松原英治・若尾正也記念演劇賞受賞)より映像オペレーターとして参加。
7.『ライツオブリトルタウンズ』
2008/12min/DV/カラー/16:9
【物語】
日々の生活に疲れきった女は家に帰ると環境音楽に耳を傾け、プロジェクターからスクリーンに投影された風景の中で眠る。
やがて女の体から分身が沢山現れ街を徘徊し始める。
【解説】
AV機器を通して、外部にあるはずの森が姿を変えて内在化している近代都市。
女の分身達は目的もなく街を徘徊し、彼女達の息や体と都市の風景がせめぎ合い、それぞれの場所が揺らぎ始める。
<佐藤良祐>
02年より映画製作を開始。
05年『ワード・インザワールド』がショートピース!仙台短篇映画祭入選。
第2回シネアストオーガニゼーション大阪オープンコンペ部門入選。
07年『一千光年』が名古屋シネマテーク主催「第21回自主製作映画フェスティバル」メインプログラムにて上映。
他にもバンドの記録映像やプロモーションビデオなども手がけている。
『女子女子 over8』プロデューサーの一人。
8.『やまないカーテンコール』
2008/14min/DV/カラー/16:9
【物語】
不倫相手の妻子を殺し、きれいに自殺しようと深紅のドレスをまとい、タクシーに乗り込む自称歌手。
だが、乗ったタクシーがまずかった。デリカシーの無い運転手のおかげでなかなか思う様に死に場所にたどり着かない。
悲劇に酔いたくても酔えない、幸薄女の哀歌(エレジー)。
【解説】
きれいに死にたい女と醜く生きる女。
みっともないほど必死な人間を独自のスタイルをもって描く。
有馬顕2年ぶりのメガホン。
<有馬顕>
映画監督。90年代半ばより短編映画の制作を始める。20世紀中に4本の16mm短編映画を市川啓嗣と共同監督。
これら作品が国内外の映画祭で受賞、上映、評価される。映画のみならず、PVや映像コンテンツ演出、予告編編集など映像作家としても広く活躍中。04年馬車馬企画設立。05年長編『NIPPLES』『コスプレの人』を監督。
現在、レゲエを題材にしたドキュメンタリー映画「AFTER BOB MARLEY 21,000 miles」を制作中。2009年公開予定。
スタッフ
アニメーション:和田浩之
音楽:UNpro by hideki
協力:プロダクション花城
エグゼクティブ・プロデューサー:福島拓哉
プロデューサー:川野弘毅 佐藤良祐
企画・製作・宣伝・配給:over8
1.『土井さんの不幸』
監督・脚本・編集:西條雅俊(東京)
撮影:南出惇介
照明:岡崎孝行
録音:星野泰隆
助監督:川野弘毅、
飯田紗子、堀河洋平
美術:大沢かずみ
協力:Cafe FLYING TEAPOT、マヤグスク、平間美歌、高橋拓、nisijo-gumi
2.『ramify』
監督・脚本・編集:山田光栄(東京)
撮影:金谷章仁
撮影助手:西島英男
録音:塚田進之介
照明:田丸隆之 大谷則人
スチール:堀智恵
メイク:伊東さゆり
制作:福井祐希 廣田将人
オープニング:鈴木真理
協力:東京ビジュアルアーツ
音楽・Lili Hirakawa、VIDEOTAPEMUSIC
3.『街の右側』
監督・脚本・編集:酒井健宏(名古屋)
助監督:林昌樹
脚本・照明:井上祥平
撮影:奥林恒
音楽:一見樹
録音:中島真樹
衣装・メイク:明石有加
スチール:カトウマサコ
機材協力:専門学校名古屋ビジュアルアーツ
4.『アメリカ女』
監督・撮影:河本隆志(名古屋)
脚本:奥林恒
録音:林昌樹
照明:濱口憲嗣
照明助手:酒井健宏
記録:山田まよ
衣装・メイク:村瀬有美
応援:井上祥平、濱口達也、浅田宏次
音楽:NARCO
5.『記憶と言う名のバスと真冬のリディム』
監督・脚本・編集:ナリオ(東京)
プロデューサー:ナボ(ニューロティカ)
脚本:立若正昭、ナリオ
制作:青木伸仁
音楽:4040
撮影:石井城治
照明:堀口健
衣装:荒木澄恵
振り付け:奥田誠弥
ヘアメイク:かいまり
6.『月照りの歌』
監督・脚本・編集:鎌田千香子(名古屋)
撮影:田中博之
撮影助手:山脇賢
照明:かも
特殊効果:眞弓昭
衣装制作:すう
協力:水谷孝行、山田まよ、長谷川じゅん、佐藤良祐
楽曲提供:谷向柚美GROUP
7.『ライツオブリトルタウンズ』
監督・脚本・編集・撮影:佐藤良祐(名古屋)
音声:森谷将之
照明:増田佑可
助監督:伊藤貴哉
衣装:増田佑可
機材協力:伊藤雄哉、山田定臣、浅田宏次
協力:林昌樹、鶴舞KDjapon、NEXT、シマウマ書房
音楽・劇中演奏:公園
8.『やまないカーテンコール』staff
監督・脚本・編集】有馬顕(東京)
撮影:石川真吾
照明:坂本鬼啓二
照明応援:小松麻美
録音:戸田慎吾
助監督:市瀬裕士
ヘアメイク:田沢麻利子、上川貴加江
制作:吉村真悟、田中康治
製作協力:塚田亘
応援:山下よしこ
音楽:DJ TEAM CHAR カミオ (高速スパム)
スチール:フォトグラファーハル
題字:植田泰成
主題歌「やまないカーテンコール」歌:MIKA
制作プロダクション:馬車馬企画
製作:馬車馬企画/素浪人
キャスト
1.『土井さんの不幸』
石川美帆
大谷尚子
森山静香
今泉恵美子
梯瑞代
小林栄滋
高橋光宏
2.『ramify』
岩波真理
田村侑子
小野哲史(箱庭円舞曲)
伊藤毅(8 millions club)
五十嵐祭旅(8 millions club)
神谷圭介(テニスコート)
ほか
3.『街の右側』
大島理恵
出口佳代
八木康友
柴山将成
蜂矢康二
大橋祐介
4.『アメリカ女』
清水圭
ミリー・久我
加川恭太朗
KAZZ
5.『記憶と言う名のバスと真冬のリディム』
清水まりあ
まちゃまちゃ
秋山豊
伊藤聖子
児玉拓郎
KINN(somersault)
6.『月照りの歌』
夕沈
沢木智美
鈴木常吉
原智彦
ほか
7.『ライツオブリトルタウンズ』
安達亜希
佐久間孝子
濱口憲嗣
ほか
8.『やまないカーテンコール』
MIKA
中原翔子
デモ田中
渡辺美穂子
永田絵美
吉岡睦雄
川口貴弘
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