2008年/日本/カラー/171分(途中休憩15分)/ 配給:ソニー株式会社

2008年12月20日より丸の内TOEI2ほか、全国のデジタルシネマ上映可能な映画館にて上映

(C)ソニー株式会社・株式会社ヒューマンデザイン 2008

公開初日 2008/12/20

配給会社名 0996

解説



直木賞作家 浅田次郎原作
あの「伝説のステージ」の感動がスクリーンによみがえる!

2000年の初演から7年、2007年12月に再演された音楽座ミュージカル『メトロに乗って』

胸が締め付けられるような郷愁とともに、多くの人を感動の渦に巻き込んだ伝説のステージが、高画質映像となってスクリーンによみがえります。
撮影に使用されたのは、ハリウッド映画にも用いられるソニーの収録機材。映画館の大スクリーンへの投影を前提に収録されたステージ映像は、これまでの舞台録画とはまったく異なる、今までにない新しい映像エンタテイメントとして、見る人の心に語りかけます。

原作者の浅田氏が「200%満足な出来栄え」と絶賛したステージの感動をそのままに、映画館の大スクリーンいっぱいにひろがる新たなエンタテインメントを、思う存分お楽しみください。

○原作は、映画(堤真一主演)やテレビドラマの題材にもなった浅田次郎氏の出世作「地下鉄に乗って」(吉川英治文学新人賞受賞作品)。

○地下鉄が網の目のように走る現在の東京から、終戦後、さらには戦時中、戦前へと、昭和という時代をめまぐるしく駆け回る物語を、いったいどうやって舞台で表現するのか…。

○浅田氏自身「まさかミュージカルになるとは思わなかった」と言うとおり、舞台上に仕掛けられたさまざまな表現の工夫に、まず目を奪われます。

○地方ホールでは舞台装置演出のクオリティを保てない、との判断から地方公演を中止したという、ステージ全体を生かしきったダイナミックな演出も見どころのひとつです。

○父と息子、母と娘、誰にも語られることのなかった深い哀しみ、痛み、不器用な愛情。昭和という時代を生きた家族の物語。

○彼らが自らの生き方を選んでいく姿は、決して忘れてはならない真の愛情とは何かを、私たちに問いかけてきます。

○今回、映像化に取り組んだのは、大物アーティストのプロモーションビデオなどで活躍する映像作家・宮坂まゆみ氏。

○時代の雰囲気を忠実に再現しつつ、軽やかな、はたまた重厚な、そして何よりも美しい音楽により再構成されたステージが、見る人を思わず釘付けにする映像のパワーとなってスクリーンによみがえります。

○もちろん、実力派揃いの役者の演技は、本作品の最大の見どころです。圧倒的な歌唱力と、原作のもつ独特の雰囲気を存分に表現する演技力、そんな彼らの芝居のディテールのすみずみまでを、ステージ全体の雰囲気を味わいつつ、大画面で堪能できることも魅力の一つです。

「音楽座ミュージカル」とは…

音楽座ミュージカルは1988年に第一回作品「シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ」で旗揚げ。その後、「とってもゴースト」、「チェンジ」、「マドモアゼル・モーツァルト」、「アイ・ラブ・坊っちゃん」、「リトルプリンス(星の王子さま)」、「泣かないで」、「ホーム」、「メトロに乗って」、「21C:マドモアゼル モーツァルト」と次々に新作を発表し、現在までの観客動員数は150万人にのぼりました。

これらの作品群は全て、旗揚げ当初からの創作システムであるワームホールプロジェクトによって創作したオリジナルミュージカル。全作品に共通する独自の精神性とオリジナリティを高く評価され、文化庁芸術祭賞、紀伊國屋演劇賞、読売演劇大賞など、日本の演劇賞を数多く受賞しています。

劇団体制、プロデュース公演とこれまで何度か形態を変化させてきましたが、創作システムであるワームホールプロジェクトは1988年から現在まで、エグゼクティブプロデューサー&クリエイティブディレクターを中心とする創作集団として、一貫したコンセプトのもとに作品創造を行ってきました。

2004年4月からは音楽座ミュージカルの創造表現母体として「Rカンパニー」を結成。現在、厳しいレッスンとオーディションを経た40名の俳優たちが所属しています。

このメンバーを中心に、ワームホールプロジェクトによって創作した音楽座ミュージカル作品群の継続的な創造と上演を行っています。

ストーリー

小沼真次は地下鉄ストアにある小さな衣料品会社に勤める中年営業マン。一年中、スーツケース片手に地下鉄に乗って営業先をまわっている。真次の父は、戦後の闇市から裸一貫で世界に冠たる企業を興した立志伝中の傑物・小沼佐吉。
本来ならば小沼グループの後継者となるはずの真次だが、独裁的な父に反発した彼は、高校を卒業してすぐに家を飛び出した。今は妻子と母の五人家族。生活は決して楽ではない。そして会社の同僚・みち子との関係。真次の心は深い闇の中を彷徨っていた。
ある夜、二十五年ぶりに出席した同窓会で悪酔いした真次は、地下鉄のホームで元教師の野平老人と再会。野平の言葉で、その日が三十年前に自殺した兄・昭一の命日であることを思い出す。
薄暗く長い地下道を歩く真次の脳裏に去来する、様々な記憶の断片。苦しみに追い立てられるように階段を上がる真次の目に飛び込んできたのは、昭和39年の兄が死んだ日の風景だった。
突然の出来事に愕く真次は、勤め先の岡村とみち子に昨夜の不思議な体験を打ち明けた。その夜、再びタイムスリップした真次は、戦後の闇市を逞しく生きているアムールという名の風雲児と出会う・・・・・・。

スタッフ

【舞台】
脚本・演出 : ワームホールプロジェクト
原作:浅田次郎著「メトロ地下鉄に乗って」(講談社文庫・徳間文庫)第16回吉川英治文学新人賞受賞作品(1995年)
エグゼクティブプロデューサー&クリエイティブディレクター: 相川 レイ子
音楽 : 井上 ヨシマサ・高田 浩
振付 : 野坂 公夫・畠山 龍子
美術 : 朝倉 摂
衣裳 : 原 まさみ・東京衣裳
ヘイアメイク : 宮内 宏明
照明 : 笠原 俊幸
音響 : 小幡 亨
音楽監督 : 高田 浩
歌唱指導 : 桑原 英明
舞台監督 : 高瀬 洋
主催 : ヒューマンデザイン TBS
協力 : ANA ぴあ株式会社

【映像】
映像監督:宮坂まゆみ
総合ディレクター:瀧沢裕二
エグゼクティブプロデューサー:相川レイ子、小谷浩樹
映像プロデュース:鈴木 均、やべひでのり、石飛煕尭、稲村 操、熊谷奈穂子、照山千晴
企画プロデューサー:井西政彦
映像プロデューサー:石川聖子、中村忠士
撮影監督:野口かつみ
録音:松原安穂
テクニカルディレクター:高橋善弥
編集:宮坂まゆみ
D−EDITスーパーバイザー:田中敦彦
カラーリスト:亀井嘉郎
タイトルCG:津田輝王
スクリプター:一柳正子
ラインプロデューサー:稲葉正広
宣伝プロデューサー:森蔭芳広
宣伝・広報:相川タロー 若月信子
宣伝協力:ソニー・ミュージックコミュニケーションズ
配給担当:沼田睦
製作・著作:株式会社ヒューマンデザイン・ソニー株式会社
企画・制作:ソニーPCL株式会社

キャスト

小沼真次:広田勇二
軽部みち子:秋本みな子
アムール:吉田朋弘
お時:井田安寿
村松 他:佐藤伸行
花鳥堂・老人 他:五十嵐進
貞子 他:野田久美子
節子 他:浜崎真美
おケイ 他:野口綾乃
トラ 他:清田和美
バーテンダー 他:新木啓介
ハチ公 他:安中淳也
予科練 他:渡辺修也
亀吉 他:山合大輔
小沼昭一 他:関川慶一
小沼圭三 他:藤田将範
少年時代の佐吉 他:柴崎一輝
岡村:小林アトム
闇市の女 他:
  鈴木智美、大川麻里江、兼崎ひろみ、
  富永友紀、堀川亜矢、村田麻衣、
  渡邊りせ、伊沢絵里子、永登春香、
  奥津菜々子、冨永波奈
闇市の男 他:
  藤原 岳、萩原弘雄、黛 一亮
野平:勝部演之

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