帰らない日々
原題:Reservation Road
あの日、あの場所で、すべてが変わった。
2007年/アメリカ映画/上映時間:1時間42分/アメリカンビスタ/SR,SRD,DTS/日本版字幕:古田由紀子 配給:ブロードメディア・スタジオ
2009年01月21日よりDVDリリース 2008年7月26日(土)シャンテ シネほか全国順次ロードショー
(c) 2007 Focus Features LLC. All Rights reserved
公開初日 2008/07/26
配給会社名 0551
解説
アカデミー賞スター競演、
渾身の演技が
魂を揺さぶる感動作!
「ホテル・ルワンダ。」のテリー・ジョージ監督が、
今を生きる私たちに突きつける愛と復讐の物語。
最愛の家族を突然の事故で奪われた時、我々はどんな想いを抱くのだろう。その悲しみに終わりはあるのだろうか。その苦しみを癒すには、復讐しかないのだろうか・・・?
2度のアカデミー賞ノミネートに輝く名匠テリー・ジョージが、アカデミー賞3部門にノミネートされた『ホテル・ルワンダ』の次に選んだプロジェクト、それが本作『帰らない日々』だ。
原作は1998年に出版されたジョン・バーナム・シュワルツによる同名小説。ニューヨーク・タイムズ紙でその年の注目すべき本に選ばれ、ロサンジェルス・タイムズ紙で”圧倒される奇蹟のようなダークな物語、胸が張り裂けるようなスリラー”と絶賛された怒りと復讐、偉大な勇気についての感動的でドラマティックな物語だ。
9月の暖かいある夜、大学教授のイーサン(ホアキン・フェニックス)一家は最愛の息子を突然の事故で失ってしまう。妻のグレース(ジェニファー・コネリー)、一人残された娘のエマ(エル・ファニング)それぞれが、事故は自分の責任だと思い込み、哀しさのあまり家族の心は離れ離れになっていく。遅々として進まぬ警察の捜査に業を煮やしたイーサンは弁護士に調査を依頼する事を決意。小さな町の弁護士事務所を訪ねると、事件を担当する事になったのは、ひき逃げ犯人ドワイト・アルノー(マーク・ラファロ)その人だった。事故をきっかけに崩壊していく2つの家族、2人の父親。互いの運命が交錯する時、思いもよらない結末が2人を待っていたのだった・・・・・。
主演のイーサン・ラーナーにはアカデミー賞ノミネートに輝くホアキン・フェニックス。悲しみと憎悪がやがて狂気に変わる様を見事に演じ、新境地を開拓。妻のグレース・ラーナーにアカデミー賞受賞のジェニファー・コネリー。ラーナー家のたった一人の生き残りの娘を演じるエル・ファニングの名演が涙を誘う。対する事故を引起こす弁護士ドワイトに『死ぬまでにしたい10のこと』のマーク・ラファロ。離婚した妻にアカデミー賞受賞のミラ・ソルヴィノがそれぞれ扮し、映画を盛り上げている。製作は『ホテル・ルワンダ』に続いてテリー・ジョージ監督作品のプロデューサーを勤めるA・キットマン・ホーと『ファウンテン 永遠につづく愛』、『25時』のニック・ウェクスラー。マーク・アイシャムの哀切なメロディが痛ましい物語を美しく彩っている。
9.11以降のアメリカ人にとって、’復讐’はとても個人的な意味を持つ。「現在のポスト9.11の世界で、’目には目を’という事を映画を通じて検証したかったんだ。普段テレビで目にしている ‘復讐’という名の戦争が、個人的なレベルで自分の身に降りかかってきたら、どうなるのか?———観客は皆、こう考えずにはいられない”あの父親たちのいずれかの立場になったら、自分はいったいどうするだろう?”とね。」と監督のテリー・ジョージは語っている。もし、究極の悲劇が、我が身に起こっら・・・・我々は自分の人生や家族、そして世界そのものを愛し続ける事が出来るのだろうか。連日の痛ましい事件の報道を観ても、本作『帰らない日々』は決して他人事では無い。しかし、怒りや恐怖に駆られて自分自身を見失うこと無く、悲しみと共存する中で、”再生”と言う名の希望が見えてくるはずなのだ。この映画の主人公達のように。
ストーリー
あの日、あの場所で、すべてが変わってしまった───。
イーサン・ラーナー(ホアキン・フェニックス)は大学教授。妻のグレース(ジェニファー・コネリー)、10歳になる息子のジョシュ(ショーン・カーリー)、8歳の娘エマ(エル・ファニング)と共に、コネチカット州北西部にある小さな田舎町ケイナンに住んでいる。9月の暖かいある日、一家は息子のリサイタルに出掛けた。舞台の上では、ジョシュがいつものようにチェロを見事に弾きこなしている。両親はジョシュのことを誇らしく思っており、妹は兄を尊敬している—家族にとって自慢の息子なのだ。家に帰る途中、一家はリザベーション通りにあるガソリン・スタンドに立ち寄る。そこで、身の毛もよだつような一瞬の事故で、ジョシュは永遠に家族のもとから引き離されてしまう。
弁護士のドワイト・アルノー(マーク・ラファロ)にも離婚した妻ルース (ミラ・ソルヴィノ)とのあいだに11歳の息子ルーカス(エディ・アルダーソン)がいる。同じ9月の暖かい夜、週一回の面会日を利用してドワイトは息子ルーカスとレッドソックスの試合を観戦している。二人は熱狂的なレッドソックスのファンなのだ。チームはうまくいけば、ワールド・シリーズにいけそうだ。白熱した試合は延長戦にもつれ込み、門限に遅れそうなドワイトはルーカスの母親ルース・ウェルドンの元へ、急ぎ息子を車で送っていく途中、リザベーション通りで運命的な事故を起こしてしまう。助手席にいたルーカスは、はずみでダッシュボードに目をぶつけ、息子に負い目を持つドワイトはその怪我が気掛かりで、一旦停めかけた車のスピードをあげ、心ならずも事故現場から逃走する。
それは、神にも法にも解決出来ない事件───。
警察が呼ばれ、捜査が開始された。しかし、事故は一瞬の出来事だったので、唯一の目撃者であるイーサンは何も思い出せない。そればかりか、イーサンも妻のグレースも、最愛の息子を失った悲しみのあまり罪悪感に苛まされ、心はばらばらになってゆく。
一方、加害者であるトワイトの世界もまた荒廃してゆく。罪悪感に苛まされながらも、自首する勇気も無く、仕事にも身が入らず、しがない田舎町の弁護士の職さえ危うくなり、心の片隅では警察に捕まることを望みながら日々を漫然と過ごしている。
1週間後。イーサンははかどらない警察の捜査に業を煮やし、息子を殺した犯人を突き止め、自ら正義の裁きを下すために、弁護士に調査を依頼する事を決意。小さな町に弁護士事務所はたった1つ。依頼に訪れた事務所で、担当に指名されたのは、ひき逃げ犯人であるドワイト、その人だった。
それぞれの心の奥に潜む絶望と後悔の中で、果たして運命はどの様な結果をもたらすのか・・・・。
スタッフ
監督・脚本:テリー・ジョージ
原作・脚本:ジョン・バーナム・シュワルツ
音楽:マーク・アイシャム
編集:ナオミ・ジェラハティ
撮影:ジョン・リンドレー
キャスト
ホアキン・フェニックス
マーク・ラファロ
ジェニファー・コネリー
ミラ・ソルヴィノ
エル・ファニング
エディ・アルダーソン
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