原題:MR.BROOKS

『羊たちの沈黙』『セブン』『フロム・ヘル』『ゾディアック』・・・そして2008年            ケビン・コスナー主演最新作!

2007年/アメリカ/カラー/120分/ 配給:プレシディオ

2009年02月06日よりDVDリリース 2008年5月24日より、渋谷Q-AXシネマほか全国ロードショー

c 2007 ELEMENT FUNDING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED 

公開初日 2008/05/24

配給会社名 0830

解説



<驚愕の新境地に挑んだケビン・コスナーが、恐ろしいほど魅惑的な“連続殺人鬼”を体現!>
人は誰もが秘密を持っている。あなたの周りの恋人や家族も、そしてあなた自身も、きっとささやかな秘密を胸にしまって生きている。しかしこの映画の主人公アール・ブルックスの秘密は、あまりにも“特別”だった。周囲の誰ひとりとして想像もできない、彼のもうひとつの邪悪な顔。彼は世間を震撼させた連続殺人鬼なのだ。
これまでハリウッドはサイコ・スリラーという人気ジャンルで、風貌の不気味さや性格の残忍さばかりを強調したステレオタイプな連続殺人鬼を生み出してきた。ところが『Mr.ブルックス〜完璧なる殺人鬼〜』のアール・ブルックスは、心優しきファミリーマンにして切れ者の実業家。どこからどう見ても理想的な紳士が、倒錯的な欲望に駆られて凶行を繰り返す殺人中毒のシリアルキラーだという設定は、数多くの有名作品が存在するこのジャンルにおいてもとびきりの異彩を放つ。抜群のユーモアのセンスを備え、犯行の手口は優雅でスタイリッシュ。さらに『ソウ』シリーズや『ゾディアック』といった近年話題のスリラーを例に出すまでもなく、殺人鬼は闇の中に隠れ潜むというのが常識だが、ブルックスは堂々と顔をさらし、セレブリティとして悠々自適の社会生活を送っている。『羊たちの沈黙』の人食い殺人鬼ハンニバル・レクター以来の“魅惑的なまでに恐ろしい”シリアルキラーが誕生したと言っても過言ではないだろう。製作陣にとって喜ばしかったことは、あのハリウッドを代表する大スター、ケビン・コスナーを主役に迎えられることだった。脚本を一読したコスナーは、「ある連続殺人鬼の人生を興味深い目で覗き込む手腕と、巧みな筆致に驚いた」とオファーを快諾し、プロデューサーまで兼任。これまでアメリカン・ヒーローを体現してきたコスナーが、このかつてない新境地に踏み出したことによって、究極の二面性を秘めたブルックスの人物像にカリスマ性と説得力が吹き込まれることになった。殺人鬼の複雑怪奇な心理を繊細かつリアルに表現して見せたコスナーの性格俳優としての底力に、誰もが唸らざるをえないはずだ。

<衝撃性と奥深さを兼ね備えたかつてないサイコ・スリラーを創造した、ハリウッドの才人コンビと豪華キャスト>
青春映画の名作『スタンド・バイ・ミー』の脚本でオスカー候補になったこともある、ブルース・A・エバンス監督とレイノルド・ギデオンの名コンビが創造したストーリーは、先読み不可能。殺人現場でミスを犯してしまったブルックスは、殺人鬼につきまとう怪しげな青年やタフな女刑事、そして自らの最愛の家族を巻き込み、想定外の運命をたどっていく。そのシュールなまでに奇妙かつスリリングな展開の果てには、衝撃的なショック・シーンが炸裂。そして観る者は、人間の良心と悪魔のごとき罪の狭間でもがくブルックスの“真の恐怖”を目撃することになる。フィルムノワール調のダークな映像、随所にこぼれ落ちるブラックな笑い。さらに人間の業を掘り下げたドラマは奥深さすら感じさせ、極めて完成度の高い逸品に仕上がった。
コスナーの過激な挑戦を盛り立てる共演陣にも、豪華な顔ぶれが揃った。プライベートに問題を抱えながらも、猛然と殺人事件の捜査にのめり込んでいく熱血刑事アトウッド役にデミ・ムーア。殺人鬼ブルックスの殺人現場を目撃するパパラッチの青年ミスター・スミスを、ジェシカ・アルバ共演のラブ・コメディ『噂のアゲメンに恋をした!』も話題のデイン・クックが演じているのも見逃せない。また、コスナーが共演を熱望したハリウッド屈指の名優ウィリアム・ハートがこの映画の重要な鍵を握る“マーシャル”に扮して登場。このふてぶてしくも神秘的なキャラクターがスクリーンに出現した瞬間、全ての観客はその奇想天外さに目を疑い、しばし絶句させられるに違いない。

ストーリー

誰もが知っている男の誰も知らない顔—。
オレゴン州ポートランドで、頭部に銃弾を浴びた若いカップルの全裸死体が発見された。捜査を担当する女性刑事アトウッドは、被害者の血で捺された指紋が現場に残されていることを確認し、険しい表情で身を引き締める。この2年間沈黙を守っていた神出鬼没のシリアルキラー“指紋の殺人鬼”が再び動き出した。
世間を震撼させたこの事件の犯人は、警察の捜査線上にあがるはずもない意外な人物だった。地元のセレブリティとして名高い大物実業家アール・ブルックス。豪奢な邸宅で美人の妻エマと穏やかに暮らす彼は、公私共に誰もがうらやむ順風満帆の人生を送っている。しかし、彼には誰にも知られていない連続殺人犯という顔があったのだ。

家族思いの実業家にして、残忍な連続殺人鬼。これまで完璧にコントロールされていたブルックスの二重生活が、たった一つのミスにより綻び始める。カップルを殺害した現場のカーテンが開いており、向かいのアパートに住む青年が犯行現場を撮影していたのだ。そのミスター・スミスと名乗る青年は、不適にもブルックスのオフィスに現れ、思わぬ取引を持ちかけてくる。スミスの狙いはブルックスを脅迫して大金をせしめることではなく、“指紋の殺人鬼”である彼と行動を共にし、本物の殺人を体験することにあった。
スミスからの奇妙な提案を受け入れたブルックスに新たな問題が持ち上がる。トラブルメイカーのひとり娘ジェニーが、突然大学を辞めて自宅に舞い戻ってきたのだ。しかも妻子ある男との子供を妊娠したという彼女は、まだ告白していない秘密を抱えているように見える。ジェニーを心から愛しているブルックスにとっては、自らが犯してきた罪よりも、情緒不安定な娘の将来のほうが遥かに気がかりだった。

一方、アトウッド刑事は年下の夫との離婚調停がもつれ、多額の慰謝料を請求されていた。さらにかつて逮捕した凶悪犯ミークスが刑務所を脱獄し、彼女への復讐の機会をうかがっている。それでもなお“指紋の殺人鬼”逮捕にただならぬ執念を燃やすアトウッドは、写真が趣味だというスミスが何かを隠していると鋭く見抜き、彼をマークするようになる。スミスから刑事が聞き込みに来たことを知らされたブルックスは、逆にアトウッドの身辺情報を調べ上げ、彼女への警戒心を抱く。

やがて別件を捜査中の警察がブルックスの自宅を訪ねてきたことで、彼が心配していたジェニーの秘密が明らかになる。それはブルックスの人生を根底から崩壊させるほどの重大な事実だった。のらりくらりと殺人の遂行を引き延ばすブルックスに苛立ちを募らせるスミス。粘り強く“指紋の殺人鬼”の素性ににじり寄るアトウッド刑事。もはや後戻りできないブルックスは彼らを巻き込み、最後の完全犯罪を実行しようとしていた・・・・・。

スタッフ

監督・脚本:ブルース・A・エバンス『スタンド・バイ・ミー』(脚本)
脚本・製作:レイノルド・ギデオン『スタンド・バイ・ミー』(脚本) 
製作総指揮:サム・ナザリアン、アダム・ローゼンフェルト、マーク・シャーバーグ、トーマス・アウグスバーガー 
製作ジム・ウィルソン、ケビン・コスナー、レイノルド・ギデオン 
編集:ミクロス・ライト 
撮影:ジョン・リンドレー 
音楽:ラミン・ジャワディ 
衣装:ジュディアナ・マコフスキー 
美術:ジェフリー・ビークロフト 

キャスト

ケビン・コスナー
デミ・ムーア
ウィリアム・ハート
デイン・クック
マージ・ヘルゲンバーガー
エイコ・エイルスワース

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す