原題:The Spiderwick Chronicles

今も、人間と妖精は共存している もちろん、あなたのそばにもいる

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008<招待部門>正式出品

2008年2月15日

2008年/アメリカ/カラー/96分/ 配給:パラマウント ジャパン

2009年07月10日よりDVDリリース 2008年09月26日よりDVDリリース 2008年4月26日(土)より、全国ロードショー

(c) 2007 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

公開初日 2008/04/26

配給会社名 0154

解説




2008年——パラマウントが贈る
ミステリアス・アドベンチャーの新たな傑作

 2008年最大のアドベンチャー超大作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』が今夏遂に公開される。そのスピルバーグと共に『E.T.』『ジュラシック・パーク 』など数々の大ヒット作を世に贈りこんできたプロデュサー、キャスリーン・ケネディが、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』より一足早く、この『スパイダーウィックの謎』で、私たちをアドベンチャーの世界に誘ってくれる。
 そのアドベンチャーの世界は、時空を超え、広い空間を飛び回る典型的なファンタジー・アドベンチャーではなく、“ある物”を発見することから、現実の目の前がアドベンチャーの別世界に変貌するリアルなミステリアス・アドベンチャーの世界である。監督のマーク・ウォーターズは「幻想的な世界を現実的に描いた最初の作品にしたい」と述べている。

アドベンチャーは、冒険する“心”が生み出す

 そもそも映画は、映画館の椅子に座った瞬間から、目の前のスクリーンに別世界が広がるもの。この『スパイダーウィックの謎』は、まさに、映画“心”=冒険“心”という忘れがちな根本的な原理を、非常にシンプルに私たちに指し示してくれる。
子供にとっては、溢れかえる好奇心により、大人にとっては、信じることを忘れない童心により、いつでも、目の前はアドベンチャーの世界に変貌するのだ。そう、アドベンチャーは、観る側の冒険心によって広がる世界。そして大切なことは、ゲームなどの擬似体験とは違い、本物のアドベンチャーは、時には怪我や命の危険にもさらされることがあるということ。だからこそ、そのアドベンチャーを乗り越えた先には、成長がある。この『スパイダーウィックの謎』は、そんなことにも気づかせてくれる映画である。

決して読んではならない“謎の書”を開けてしまったとき・・・

このアドベンチャーの入り口となる“ある物”とは何か・・・。それは、スパイダーウィック家の屋敷の屋根裏部屋に封印されていた“謎の書”——。
両親が離婚し、母親と共にニューヨークから新たな生活を始めるために、森の奥にひっそりと放置されていた大叔母さんが所有する屋敷に引っ越してくる3人の姉弟たち、マロリー、ジャレッド、サイモン——。人一倍好奇心旺盛なジャレッドは、早速、屋根裏部屋から、ある“謎の書”を発見する。その書には、かつてそれを記した大叔父アーサー・スパイダーウィックの“決して読んではならない”という警告のメモが・・・。しかし、だからこそ、好奇心を抑えきれず、その書を開いてしまったジャレッド。その瞬間から、屋敷とその周り一帯は真の姿を現し始める。普段は人間に見えない“妖精”たちを、“マジック・ストーン”によって見る力を得た彼らの前に現れたのは、友好的な妖精だけではなかった。静かに潜んでいた様々な邪悪な妖精たちが目覚め、次々に襲いかかってくる。その狙いは“謎の書”、そこには妖精たちが人間に決して知られたくない秘密が書かれていた。そして、その書を取り戻さないと世界は変容してしまうと考える最も邪悪な妖精がいた…。

今、目覚める“妖精”伝説が
新たなアドベンチャーの世界を生む

妖精といえば、誰もが想像するかわいらしい存在。しかし、主人公3人の姉弟たちが遭遇するのは、情容赦なく彼らに襲いかかる、見るからに凶暴な妖精たち。そもそも妖精は、昔から実際に存在するものとみなされ続け、その妖精信仰は、民族の共有財産である伝承や伝説と共に息づいてきた。妖精は、自分が見てもらいたい姿で人間の前に現れる。妖精の食べ物を口にすると、人間の食べ物が食べられなくなってしまう。妖精の輪の中では、時の経過が全く違う・・・・など、様々な伝説が、一人の好奇心旺盛な少年によって、今、目覚める。そして、少年たちの目に映る様々な妖精たちが、スクリーンを通して、私たちの目の前に姿を現す。
この映画に登場する妖精たちは、人間に味方する地霊ともいうべきブラウニーや小妖精のスプライト、聖獣であるユニコーンや妖鳥のグリフィンら聖なるものと、強大な敵となる魔王マルガラスに従属するものたちに二分される。悪しきものたちには、邪鬼というべきゴブリンの大群や、その群れを率いる血染めの服をまとったレッドキャップ、水怪の種族であるトロール、ダークサイドに堕ちた有翼人のレイヴン、苛烈な攻撃力を持ったドラゴンら強力なメンバーが揃う。
現の世界と隣接した妖精たちが支配する世界を行き来しながら、必死に戦う主人公たち。最新のテクノロジーと伝統のイマジネーションで描かれるその世界『スパイダーウィックの謎』は、新たなアドベンチャーの世界の幕開けを告げる。

最高の技術と究極の想像力で産み出された身近な“別”世界
 
主人公のジャレッドとサイモンの双子の兄弟を一人二役で演じるのは、『ネバーランド』『チャーリーとチョコレート工場』のフレディ・ハイモア。対照的な性格の二人を見事に演じきる。姉のマロリーを演じるのは、『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』で世界的に注目されたサラ・ボルジャー。母親ヘレンには、映画だけでなくテレビ、舞台でのキャリアを積んだメアリー・ルイーズ・パーカー。そして、この母親と姉弟が引っ越してくるスパイダーウィックの屋敷の所有者である大叔母ルシンダを演じるのは、数々の受賞歴を持つベテラン、『魅せられて四月』『数に溺れて』などのジョーン・プロウライト。妖精の観察記録を書に記したアーサー・スパイダーウィックにも、ベテランが起用された。『グッドナイト&グッドラック』でオスカーにノミネート、『ボーン・アルティメイタム』のデヴィッド・ストラザーン。邪悪な妖精マルガラスには、『48時間』『ケープ・フィアー』のニック・ノルティ。
監督は、母娘の体が入れ替わることで互いの理解が深まる『フォーチュン・クッキー』、自分がゴーストになっていることに気づかない女性が恋に落ちる『恋人はゴースト』などの心温まる傑作コメディや、ハイスクールを舞台に女子高生のグループ争いを描いた佳作『ミーン・ガールズ』などのマーク・ウォーターズ。共同脚本には、かつては『ピラニア』『ハウリング』『アリゲーター』などの脚本を手掛け、その後、監督としても『希望の街』『フィオナの海』などの傑作を撮ったジョン・セイルズが名を連ねている。撮影は、『ナチュラル』『ライト・スタッフ』『パッション』などのキャレブ・デシャネル、音楽は、『タイタニック』のジェームズ・ホーナーなどの名手が揃った。
『スター・ウォーズ』以来約30年にわたってSFX界をリードし続けてきたILMと、ストップモーション・アニメーションをベースにして数々の妖精クリーチャーに息吹を与えたフィル・ティペット率いるティペット・スタジオが全面協力し、『スパイダーウィックの謎』の妖精たちは命を吹き込まれた。
神話、伝承の世界にその端を発し、トールキンやラヴクラフトなどがファンタジー・幻想文学の世界として確立させ、さらに昨今ではRPGゲームのキャラクターとして欠かせない彼らは、幾多のクリエイターの手によりスクリーンにその姿を様々な形や動きで現れてきた。現在で考えうる最高のスタッフにより産み出された今回は、まさにその決定版としてスタンダードとなること間違いない。

ストーリー

スタッフ

監督:マーク・ウォーターズ
脚本:デビッド・ベレンバウム、ジョン・セイルズ
製作:マーク・カントン、ラリー・フランコ
原作:トニー・ディテルリッジ、ホリー・ブラック
     「スパイダーウィック家の謎」(文渓堂刊)
撮影:キャレブ・デシャネル
美術:ジム・ビゼル
編集:マイケル・カーン
音楽:ジェームズ・ホーナー
視覚効果:I.L.M.、フィル・ティペット

キャスト

フレディ・ハイモア
サラ・ボルジャー
メアリー・ルイーズ・パーカー
ニック・ノルティ
ジョーン・プロウライト
デヴィッド・ストラザーン

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