ベンジャミン・バトン 数奇な人生
原題:The Curious Case of Benjamin Button
「人生は素晴らしい」
全米公開:2008年12月25日(木)
2008年/アメリカ/カラー/167分/ 配給:ワーナー・ブラザース映画
2009年07月15日よりDVDリリース 2009年2月7日(土)より、丸の内ピカデリーにて全国ロードショー
(C) 2008 Paramount Pictures Corporation and Warner Bros. Entertainment All Rights Reserved
公開初日 2009/02/07
配給会社名 0085
解説
80歳で生まれ、若返っていく
数奇な人生を生きた、ある男の物語
私は数奇な人生のもとに生まれた??。「グレート・ギャツビー」で知られるF・スコット・フィッツジェラルドが、1920年代に書いた短編を基にした『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は、こうして幕を開ける。それは80歳で生まれ、年をとるごとに若返っていく男の物語。ほかの人々と同じように、彼にも時を止めることはできない。
第一次世界大戦末期の1918年にニューオーリンズで始まり、21世紀へと続く彼の人生は、たとえようもないほど不思議なもの。“普通”とは言い難い彼は、出会った人々や場所を心に刻み、愛と出会い、愛を失い、生の喜びと死の悲しみに震えながら、壮大な旅を続ける。
生まれてすぐに捨てられたベンジャミンに、無償の愛をくれた育ての母。外の世界へ飛び出し、誘われるまま乗った船で仕事をくれた船長は「自分の信じる道を進め」と教えてくれた。異国で出会った女性との初めての恋、初めてのくちづけ。第二次世界大戦で共に戦い、夢半ばで散った男たちと結んだ絆、名乗り出た実の父の死……ベンジャミンは自分に与えられたさまざまな機会をすべて受け入れ、そこで出会った人々と深くかかわっていくことに、生きる意味を見出していく。
そんな数え切れない出会いと別れの中で、ベンジャミンの人生を大きく変えたのは、生涯思い続けた女性、デイジーだ。互いに求め合いながらも、別々の時の流れを生きなければならないふたり。人生のちょうど真ん中で、やっとほぼ同じ年齢になったふたりは、互いを慈しむように強く優しく愛し合う。しかし、彼らは気づいていた。やがてまた、時に引き裂かれることを??そのとき、ふたりが選んだ人生とは? この世に、時を超えて残る愛は、あるのだろうか???
ベンジャミンは知っていた。出会った人々と、いつか必ず別れることを。だからこそ、この一瞬一瞬を大切に生きたい??『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は、特別な運命を生き抜いたベンジャミンの曇りなき瞳を通して、人生の素晴らしさを見せてくれる感動作である。
ブラッド・ピット×ケイト・ブランシェット
×デビッド・フィンチャー
ハリウッドだけが叶えられる、
夢の組み合わせ??
ベンジャミン・バトンを演じるのは、世界中で圧倒的な人気を誇るブラッド・ピット。その輝かしいキャリアの中で、アクション、コメディ、ラブストーリー、感動作と、すべてのジャンルの役柄を完璧に演じてきたピットが、今度は年々若返っていくという誰も演じたことのない役どころに挑んだ。ベンジャミンの生涯の恋人であるデイジーには、鍛え抜かれた演技力と磨き上げられた美貌で、常に観客を魅了するアカデミー賞ィ女優、ケイト・ブランシェット。
監督は、『セブン』『ファイト・クラブ』のデビッド・フィンチャー。今の時代を代表するのはもちろん、未来の映画界を担う監督のひとりだ。本作では、フィンチャー監督が得意とする前代未聞の設定を入口にしながら、登場人物一人ひとりの体験を丹念に描き、観る人すべてが「これは自分の物語だ」と感じられるストーリーを紡ぎ出した。観終わった後に誰もが自分の人生について話したくなる感動作に、早くも全米マスコミの多大なる注目が集まっている。賞レースの口火を切るナショナル・ボード・オブ・レビューでは監督賞を受賞、作品ベスト10にも選ばれた。批評家たちは、この勢いはオスカーィまで続くと絶賛の声を惜しまない。
一生に一本の一級品を支える、
一流のスタッフ・キャストたち
拾った赤ん坊にベンジャミンと名づけて、我が子同然に深い愛を注ぎ続けるクイニーには、『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』のタラジ・P・ヘンソン。デイジーの一人娘キャロラインには、『レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い』のジュリア・オーモンド。ベンジャミンを捨てたことを悔やみ続ける父トーマスには、『スナッチ』のジェイソン・フレミング。ベンジャミンが初めて恋におちる女性エリザベスには、『フィクサー』でアカデミー賞ィ助演女優賞を獲得したティルダ・スウィントン。
脚本は、『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアカデミー賞を受賞したエリック・ロス。世界大戦など歴史のダイナミックな流れを時代背景に、人々の日々の営みの細部を描き出す才能を、本作でも存分に発揮している。気品溢れる音楽は『ライラの冒険 黄金の羅針盤』のアレクサンドル・デプラ。独創的な照明を駆使し、観る者の心に詩的な余韻を残す映像を手掛けたのは、クラウディオ・ミランダ。フィンチャー監督の『ゲーム』『ファイト・クラブ』では照明係を務め、今最も注目されている撮影監督だ。
2009年、一生に一度の出会いを、贈ります。
ストーリー
人生は素晴らしい ??
「私はベンジャミン・バトン。変わった境遇で生まれてきた。第一次世界大戦も終わり、生まれるには最高の夜だった??」
1918年、ニューオーリンズ。黒人女性クイニー(タラジ・P・ヘンソン)は、置き去りにされた赤ん坊を拾う。ベンジャミンと名づけられたその男の子は、すぐにクイニーが営む施設の老人たちの中に溶け込んだ。なぜなら彼は、80歳で生まれてきたからだ……。
“母親”クイニーの惜しみない愛情に包まれて、ベンジャミン(ブラッド・ピット)は成長していった。車椅子から立ち上がって歩き出し、しわが減り、髪が増え……そう、ベンジャミンは日に日に若返っていったのだ。
1930年、感謝祭。その日、ベンジャミンは、将来自分の人生を変えることになる少女と出会う。施設の入居者のフラー夫人を訪ねてきた孫娘、6歳のデイジーだ。ふたりはすぐに心を通わせ、ベンジャミンは自分の秘密を打ち明けるが、デイジーはそのことを既に魂で感じていた。
ある日、ベンジャミンは働かないかと誘われてマイク船長(ジャレッド・ハリス)の船に乗り、さまざまな“初めて”を体験する。海、労働、女性、帰り道に声をかけられた男と飲んだ酒。男の名はトーマス・バトン(ジェイソン・フレミング)、ボタン製造会社のオーナーだ。実は彼こそが、ベンジャミンを捨てた父親だった。出産直後に亡くなった妻との、息子を守るという約束を果たせず、後悔の日々を送っていた。
1936年、ベンジャミンは皆に別れを告げ、デイジーには「どこへ行っても葉書を出す」と約束して、再び海へ出る。やがて、英国のスパイの妻であるエリザベス・アボット(ティルダ・スウィントン)と恋におち、男として愛される幸せを知る。だが、その恋は短命だった。 1941年、太平洋戦争が始まり、エリザベスは消え、ベンジャミンの船は戦争に駆り出される。
1945年、戦いで大切な友を亡くしたベンジャミンは家に帰り、すっかり美しく成長したデイジー(ケイト・ブランシェット)と再会する。彼女は、ニューヨークでモダン・バレエのダンサーとして活躍していた。心の片隅では、いつもベンジャミンを思いながらも、若きデイジーはまだ、自分だけの人生に夢中だった。ふたりはまた、別々の時を進む。
ベンジャミンと再会したトーマスは、遂に自分が父親だと打ち明ける。不治の病で余命わずかのトーマスは、ベンジャミンの母との幸せな出会いを語り、ボタン工場や屋敷など全財産を譲りたいと申し出るが、ベンジャミンは「僕の家に帰る」と静かに立ち去る。それでもベンジャミンは、父の最期の日々にそっと寄り添うのだった。
1962年、喜びも悲しみも、孤独も知った人生のちょうど真ん中で、遂にほぼ同じ年齢を迎えたふたりは結ばれる。愛に満ちた幸せな日々の中で、ふたりは恐れ始める。やがてまた、時に引き裂かれることを。日に日に若返るベンジャミンは、ある決意をするのだが……。
果たしてふたりは、求め続けた“永遠”〜時を超える愛〜を、見つけることができるのか???
スタッフ
監督:デビッド・フィンチャー
脚本・映画版原案:エリック・ロス
映画版原案:ロビン・スウィコード
原作:F・スコット・フィッツジェラルド
製作:キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、シーアン・チャフィン
撮影:クラウディオ・ミランダ
美術:ドナルド・グレイアム・バート
編集:カーク・バクスター、アンガス・ウォール
衣装:ジャクリーン・ウエスト
音楽:アレクサンドル・デプラ
視覚効果監修:エリック・バーバ
特殊メイク効果:グレッグ・キャノム
キャスト
ブラッド・ピット
ケイト・ブランシェット
タラジ・P・ヘンソン
ジュリア・オーモンド
ジェイソン・フレミング
イライアス・コーティーズ
ティルダ・スウィントン
ジャレッド・ハリス
エル・ファニング
マハーシャラルハズバズ・アリ
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