原題:Where the Wild Things Are

絵本の最高傑作、奇跡の実写映画化がついに実現!

2009年アメリカ映画/2010年日本公開作品/上映時間 101分/6巻/2,770m/シネマスコープ・サイズ/SRD・DTS・SDDS 翻訳(字幕・吹替):佐藤恵子/字幕監修:神宮輝夫/吹替版演出:木村絵理子 配給:ワーナー・ブラザース映画

2010年11月03日よりDVDリリース 2010年05月19日よりDVDリリース 2010年1月15日(金)、丸の内ルーブル他 全国ロードショー! (吹替え版同時公開)

©2009 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

公開初日 2010/01/15

配給会社名 0085

解説



その島で待ってる
見たことない世界、流したことない涙—。

絵本のカリスマと映画界の奇才の奇跡的な出会いが、まだ誰も見たことのない世界を生み出した。
20世紀最高の絵本と称されるモーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ(WHERE THE WILD THINGS ARE)」—世界中で愛され、無数の読者の想像力を掻き立ててきた傑作絵本の実写映画化を、『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』のスパイク・ジョーンズ監督がついに実現。奇想天外な物語を自由自在に操り、観る者を想像力のその先へと連れていくスパイク・ジョーンズならではの手腕は、まさに千にひとつの原作を得て、見事なまでに発揮され、興奮と感動の新世界を描き出す!
物語の主人公は、いたずら好きの少年マックス。かなりやんちゃで、ちょっとわがまま、でも本当はさびしがり屋で傷つきやすい8歳の少年だ。家族とのいさかいから家を飛び出し、海へと漕ぎ出したマックスがたどりついた不思議な島。そこにはマックスをドキドキさせるすべてがあった! 見たことのない世界、そして、愛すべきかいじゅうたち—。
何でもできるその場所で、やがてマックスがかいじゅうたちと一緒に取り組み始めた「大計画」には意外なエンディングが待っている。不思議な島で最後に出会う、流したことのない涙。その感動は、思いもかけないところからやってきて、心の一番深いところをノックする。

スパイク・ジョーンズを本気にさせた、“20世紀最高の絵本”

原作「かいじゅうたちのいるところ」は、世界で一番有名な絵本のひとつといっても過言ではない。全世界での売上部数は、絵本では破格の2000万部超え。アメリカで最も優れた絵本に贈られるコルデコット賞をはじめ数々の賞に輝くとともに、1963年の出版から50年近くたった今もなおベストセラーでありつづける怪物絵本だ。2009年、就任まもないオバマ大統領が3万人の親子を集めて行なったイースター祭のイベントで、子供たちにみずから朗読して聞かせたのも、この永久不滅の傑作だった。
それだけに、世代を超えた原作ファンは数知れない。本作の製作を務めるトム・ハンクスもそのひとり。 ハンクスが映画製作に乗り出した際、真っ先に取り組んだプロジェクトのひとつがこの絵本の映画化であり、結局12年がかりとなったこの一大プロジェクトに決定的なビジョンを与えたのが、これまた熱烈な原作ファンであったスパイク・ジョーンズだったのだ。絵本界のカリスマであり、児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞も受賞している原作者のモーリス・センダックは、ジョーンズ監督と、彼が作ったこの映画に絶賛を惜しまない。原作の本質を受け継ぎながらも、その世界を豊かに膨らませ、確固たるオリジナリティを打ち立てた本物の一作—。センダックは言う。「絵本も、映画も、私はどちらも大好きだ」
これしかない組み合わせといえる最高のコラボが生み出した、「かいじゅうたちのいるところ」はスパイク・ジョーンズにしか撮れない最先端の映像と、アーティスティックなセンスあふれる独自の世界観で、私たちをまったくの別世界に連れて行ってくれる—かわいくて、シュールで、そして切ない世界に。もちろん音楽の素晴らしさも要チェック。もうその島で、どんな感動が待っていようと、驚くにはあたらない。

切なくいとおしい名演が光る! マックス少年と七匹のかいじゅうたち

彼がいなければ、この映画は成立しなかった—。スパイク・ジョーンズ監督をしてそう言わしめるのが、この作品で映画デビューを果たした主演のマックス・レコ−ズだ。とことん子供らしいやんちゃさと、内に秘めたナイーブな奥深さ。そんな両面を演じることができるたった一人の少年を求めて、1年以上をかけてようやく見つけ出したのが、偶然にも主人公と同じ名前を持つ、当時9歳のマックス君だった。
そして忘れてならないのが、かいじゅうたちの存在だ。すごい目玉と、すごい爪、裂けた口からはすごい歯が覗く迫力満点の容貌ながら、三頭身の体型がどこか可愛いかいじゅうたち。ノリのよさも抜群で、彼らなくしてはいかなる冒険も始まらない!ただし、それぞれが心に抱える悩みはビックリするほど繊細で、万能の王様を名乗りどんな難題も解決できると豪語するマックスに、「孤独も何とかできるかな」と、なんともいえない表情で問いかける。大きくいかつい図体で、寂しがったり、いじけたり。「食べちゃうぞ」が口癖ながら、まったくもって憎めない。そして、大きな目玉からポロリとこぼれる一粒の涙…。個性豊かな七匹が、感動の鍵を握っている。

日本語吹き替え版も最強の布陣!

日本語吹き替え版でマックスの声を演じるのは、大河ドラマ「天地人」やTOYOTAのCMで活躍する“こども店長”こと加藤清史郎くん。監督に「映画の心の体現者」とまで評されるマックス・レコ−ズが演じている役だけに、日本でそのアフレコをやりこなせる人物といえば、天才子役・加藤清史郎しかいない。吹き替え版では日米天才子役の豪華共演が実現する!
かいじゅうたちのリーダー的な存在で、マックスにとって一番身近なかいじゅうとなるキャロル役には高橋克実、姉のような存在としてマックスと心を通わせるかいじゅうKW役には永作博美と、かいじゅうたちも演技派ぞろい。オリジナル版に勝るとも劣らない最強の布陣が整った!

この冬、あなたもかいじゅうの島へ。

こんなワクワクする場所、ほかにない!
さあ、かいじゅうおどりをはじめよう!!

ストーリー






マックスは8歳になる男の子。このごろは不満がどんどんたまっていく。
まず、姉のクレアに腹が立つ。自分の友達ばかりを大切にして、小さな弟はのけ者扱い。マックスが雪で作った隠れ家をクレアの友達が壊したときも、クレアは友達に気兼ねして何も言ってはくれなかった。
マックスを「世界の王様」と呼んでくれたパパは、ママと離婚してもういない。
ママはといえば、ひとりで二人の子供を抱え、家事に、仕事に忙しい。それから恋にも忙しい。家に恋人が訪ねてくると、マックスが話しかけても上の空。恋人のことしか見ていない。
学校の授業で聞かされたのは、「太陽もいつかは消える」という話。
なんだか空も薄暗い…。

そしてある晩、ついに、たまりにたまったマックスの不満が爆発した。
ママは夕食の支度をしていたが、その日の夕食も“恋人つき”。
マックスはそれが気に入らない。
着ぐるみを着てオオカミの姿になったマックスは、ママのいうことにいちいち逆らったあげく、テーブルの上に乗って暴れだし、とうとうママの堪忍袋の緒が切れた。
「夕食抜き!部屋に行ってなさい!」
悔しくて悲しくてママに噛みついたマックスは、そのまま泣きながら家を飛び出した。通りを抜け、林を抜け、気がつけば見知らぬ浜辺。マックスは目の前にあったボートに飛び乗り、ひとりで海へ漕ぎ出した。荒れ狂う波をくぐり抜け、やがてボートはひとつの島へたどり着く。

島の奥へと入っていくと、そこにいたのは…見たこともない大きな体のかいじゅうたち!
そのうちのひとりはひどく怒っているらしく、仲間たちが遠巻きにみつめるなか、怒りにまかせて自分たちの小屋を叩き壊しているところだった。仲間のひとり
KWが新しい友達を作って出て行ってしまったことに、リーダー格のキャロルが腹を立てて暴れまくっていたのだが、マックスはそんなことにはお構いなしに、かいじゅうたちの輪の中に入っていくと、キャロルと一緒になって小屋を壊し始めた。
突然現われた見知らぬ子供にかいじゅうたちは驚いたが、キャロルは頼もしい助っ人の登場に「壊し方にセンスがある!」と目を細めた。
それでも、ほかのかいじゅうたちの疑いの眼差しは止まらない。
「いったい誰なの?」
「KWの新しい友達じゃないか?」
「だったら問題の元凶だ」
「元凶は食べるに限る!」
焦ったマックスは、食べられないための口実を必死になって考え出し、願望の入り混じったインチキ話を始めた。
「僕を食べちゃダメだ。僕には力があるんだから。それでバイキングの王様にもなったし、前にいたところでも20年間王様をやっていたんだ」
マックスの話を聞いて一番喜んだのはキャロルだった。王様の力をもってすれば再び仲間がひとつになれるかもしれない—。そこへ、さっそく王様の威力が現われたかのように、出て行ったはずのKWが戻ってきた。本当は忘れ物を取りにきただけだったのだが…。
いよいよ王様の登場を喜んだキャロルは、王冠をマックスにかぶせた。
かいじゅうたちの王様になったマックスが、最初に出した命令、それは
「かいじゅうおどりをはじめよう!!」

スタッフ

監督:スパイク・ジョーンズ
製作:トム・ハンクス、ゲイリー・ゴーツマン、
   モーリス・センダック、ジョン・カールズ、ヴィンセント・ランディ
製作総指揮:トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、ブルース・バーマン
原作:モーリス・センダック
『かいじゅうたちのいるところ』(冨山房刊)
脚本:スパイク・ジョーンズ、デイヴ・エッガース
撮影:ランス・アコード
プロダクションデザイン:K・K・バレット
美術:ソニー・ジェラシモウィック、ウィリアム・ホーキンス、クリストファー・タンドン、ルシンダ・トムソン
美術監督:ジェフリー・ソープ
衣装デザイン:ケイシー・ストーム
編集:ジェームズ・ヘイグッド、エリック・ザンブランネン
音楽:カレン・O、カーター・バーウェル
舞台装置:サイモン・マッカチェオン

キャスト

マックス・レコーズ(マックス)
キャサリン・キーナー(ママ)
マーク・ラファロ(ママの恋人)
ローレン・アンブローズ(KW)
クリス・クーパー(ダグラス)
ジェイムズ・ガンドルフィーニ(キャロル)
キャサリン・オハラ(ジュディス)
フォレスト・ウィテカー(アイラ)
ポール・ダノ(アレクサンダー)

[吹き替えキャスト]
加藤清史郎
高橋克実
永作博美

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