人は死んでから、それぞれの色の箱に入ります。 失いかけた希望をとりもどすために…。

2005年/日本映画/カラー/スタンダード/112分 配給:スローラーナー

2007年08月24日よりDVDリリース 2006年7月15日(土)より渋谷シネ・ラ・セットにてロードショー!!

(C)2005『colors』製作委員会

公開初日 2006/07/15

配給会社名 0048

解説


ねえ、知ってる?人って生まれかわれるんだよ?

色とりどりの箱の世界に迷い込んでしまった人々
彼らが持っているさまざまな“後悔”
ここは箱なんかじゃないんだ。自分の中にある、壁、なんだよ

病院で死にゆく無気力な男、独房で死を待つ中年、女に裏切られたデザイナー、合コン好きな女子大生、妹にコンプレックスをいだいている姉、自分の存在を否定したい色男、夫の帰りを待つ平凡な主婦……。彼らが迷い込んだ場所、それは色のついただけの、何もない箱の世界。ここはどこだろう? どうしてここにいるんだろう? もしかしたら自分たちは死んでしまったのか? この箱の中に来て、はじめて気づいたことがある。あの人を傷つけてしまった、後悔の気持ち。そう、わかるのはいつも大切な人を失ってしまってから。もう一度あの時に戻ることができるのなら……、もう一度!
“箱”という閉鎖的な世界の中で、人々が迷い、気づき、そして自分の気持ちに正直に動いていく。ちょっと不思議で、ちょっとおかしくて、そして見ている人の心がふっとやさしくなる物語が誕生しました。

23歳の新しい才能がここに開花する!!
若き“奇才”柿本ケンサク監督が描く
絶望と希望の隙間にある、幻想的で色鮮やかな世界

監督は、グラビアアイドル工藤里紗主演の『スリーピングフラワー』で劇場デビューを果たした若き“奇才”柿本ケンサク。中野裕之監督を中心に活動している映像ユニット「ピースブラザース」の末っ子として活動し、これまで映画だけではなく、PV、CFなども精力的に制作し続けるなど、今注目されている若手の一人である。実は長編処女作となる本作では、人が大切なものを見失いそうになった時の心の瞬間を切り取り、色の付いた箱という不思議な状況で展開していく独創的でポップな世界をみごとに演出。これが長編第一作だとは思えない程の洗練されたイメージで描き出されるのは、ひとそれぞれの抱えてしまっているどうしようもなさ。しかしそのどうしようもなさが、監督からあふれ出す愛のまなざしによってすくい上げられ、あたたかな修復の物語をつくり出した。
村上淳、光石研、松岡俊介、高野八誠、川村亜紀、
目黒真希、山本浩司、渡辺真起子、マメ山田……。
それぞれの個性が際立つ豪華キャストによる“色”の世界!!

出演は、今や日本映画に欠かすことの出来ない俳優の一人であり、多くの監督から信頼を得ている村上淳。映画のみならず、最近ではテレビでも活躍の場を広げている邦画界の名バイプレーヤー光石研。そして作品ごとに全く違う印象を与え続け、監督としても活動中の松岡俊介。このほかにも高野八誠、川村亜紀、目黒真希、山本浩司、渡辺真起子、マメ山田などの個性派から実力派キャストが総出演。それぞれが胸に抱いている葛藤を繊細に演じ、柿本監督が描き出す『colors』の世界を支えている。音楽は『この世の外へ〜クラブ進駐軍〜』にピアノ演奏、アレンジとして参加し、その後、柿本監督とタッグを組み続けている大橋好規。アコースティックな演奏で紡がれる音楽は、ときに幻想的でときにコミカルに情景をいろどり、またエモーショナルな歌声が本作をより一層やさしく包み込んでいる。

ストーリー

病院のベットに、管につながれ横たわっていた修治。気がつくとなにもない赤い箱の中にいた。ただ一つ、壁に鍵穴があり、覗いても暗闇しか見えない。

修治と同じように、青の箱には独房で死を待つ稔、黄色の箱には運命の人を求める合コン好きのリカ、オレンジの箱には自分に自信のない果穂、黒の箱には自分の存在を否定する賢作、紫の箱には夫の帰りを待つ平凡な主婦泰子、そして緑の箱には女に浮気をされたサチオがいた。
定期的にシャッフルされ無作為につながる箱の世界で、それぞれの存在を確認していく修治。しかし彼らも誰一人ここがどこで、なぜ自分たちが迷い込んでしまったのか分からずにいた。
そして彼らの脳裏には、自分たちが過ちを犯した過去の記憶がフラッシュバックしていく。

「7人の他にも誰かいるらしい……。」
一人は黒の箱にいる“高野賢作”と名乗る魚臭い男。そしてもう一人は白い箱にいる小さなおじさん、ゼロ。
彼らはこの不思議な世界から出られる鍵をゼロが握っていると思い、彼を追い掛ける。しかしゼロは小さな白い靴を残して、すぐに消えていなくなってしまう。置いていった靴にはタイマーが仕掛けられていて、果穂だけが爆発と共に赤い箱から消えてしまう。
残された彼らは彼女が死んでしまったと思い、箱の中は悲しみに包まれる。そして箱は徐々に色を失い、暗闇の世界となってしまう。

一方、彼らの前から消えてしまった果穂は、ゼロと一緒に白い箱の中にいた。彼女が部屋にある鍵穴を覗くと、そこにはこの世界で出会った彼らが、それぞれの大切な人を失った瞬間が写し出されていた。涙を流す果穂にゼロが言う。
「ここは死後の世界なんかじゃない。その鍵穴の向こうにある隙間がただの隙間になるか、新しい世界になるかは君次第」なんだと。

修治たちもまた、ここが死後の世界ではない事に気づいていく。
「俺たち全員は大切な人を失った。それは自分たちが心を開いていなかったからだ」
彼らは、この箱から出て行こうとする。そして大切な人を取戻すために……。

スタッフ

エグゼクティブ・プロデューサー:
狩野善則、佐伯真吾、野本光一、松本美敏
ライン・プロデューサー:笠木望 山口雄也
脚本:打木健司 柿本ケンサク
編集監督:刈谷亮介
照明:光山直樹
美術:廷賀亮 芹沢花
録音:海野サヨコ
録音協力:武市英生
助監督:仙田祐一郎
スタイリスト:田村和之
ヘアメイク:SHUTARO
スチール:桜井秀明 福士順平
制作主任:中野渡大土

音楽:大橋好規
主題歌◎『colors』作曲:大橋好規
作詞:micca
歌:大橋トリオ
挿入歌◎『gravity』作曲:大橋好規
作詞:ジョシュア・カトリス
歌:大橋トリオ

特別協力:バンタン キャノン
協力:谷内啓介 笠原憲(クランク)
   小出浩孝(バンタン)木内潤一(バンタン)
山口正(キャノン)
製作:『colors』製作委員会
(ブレス/ディケイド/スパイス/シーピーピー)
監督:柿本ケンサク
配給:スローラーナー

キャスト

村上淳
光石研
松岡俊介
高野八誠
川村亜紀
目黒真希
山本浩司
渡辺真起子
マメ山田

桃生亜希子
中村優子
今宿麻美
福田明子
三輪ひとみ
三輪明日美

中村愛美
山下葉子
水橋研二
松田賢二
JUN
本多章一
正藤竜之介
森みちよ
中野渡大土
朴成基
勝俣幸子
佐々木光生
西誠二
佐藤智幸
水谷征詞
小深山菜美
佐藤貢三
サンプラザ中野
つぐみ
水島かおり
船木誠勝

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