原題:All About Love

2005年/香港/カラー/102分 配給:ムービーアイ・エンタテインメント

2007年09月21日よりDVDリリース 2007年01月26日よりDVDリリース 2006年8月12日、日比谷シャンテシネ他にてロードショー

公開初日 2006/08/12

配給会社名 0366

解説


妻は生きている。彼女の中で——
一人で逝かせてしまったから、
せめて残された時間は、彼女”心”の側にいてあげたい。
Introduction
アンディ・ラウ最新作 胸張り裂ける想い
『いま、会いにゆきます』『私の頭の中の消しゴム』に続く、
純愛と絆を描く、切なく美しい、涙の物語

 韓流効果で近年アジアの感涙ラブストーリーが続々紹介されているが、昨年地元香港のみならず中国語圏一円で大ヒット、そして韓国で外国映画としては異例の拡大公開が決行された『愛と死の間(はざま)で』が日本でもいよいよ公開になる。
 一人の男性が最愛の女性を亡くし、その人の心臓を移植された女性と巡り合うプロットは、米国映画『この胸のときめきを』や韓国のTVドラマ『夏の香り』でも取り上げられているが、『愛と死の間(はざま)で』では、『私の頭の中の消しゴム』にも劣らない夫婦愛が加味され、情感豊かなラブストーリーが展開する。さらに、愛する者を失った喪失感、その喪失感を想い出に代え再生していく一人の男の心の旅路、愛するがゆえに余命僅かな自分から夫を手放す一人の女の人生選択も丁寧に綴られ、愛情と人生の機微が醸し出された味わい深い作品に仕上がっている。
 主演は『インファナル・アフェア』シリーズで燻し銀の演技を披露し、役者としても不動の地位を築いたアンディ・ラウ。浮き沈みの激しい香港を中心とする中国語圏で、20年間俳優としてまた歌手としてトップの座を維持している彼は、不世出の大スターといっても過言ではない。近年『LOVERS』『インファナル・アフェア』シリーズで重厚な演技を魅せる役者として再ブレイクした彼は、映画製作会社フォーカス・ピクチャーズ(映藝娯楽有限公司)を設立し、中国語圏の次世代を切り開く才能も積極的に発掘している。主演と主題歌も兼ねた『愛と死の間で』でも、製作者として20年以上の経験をもち同社の共同経営者である監督ダニエル・ユーにメガホンをあずけ、ユー監督が描く切なくも余韻のある世界観を見事に体現している。アンディ・ラウ本人も、「『インファナル・アフェア 終極無間』の直後のこの作品では、『インファナル・アフェア』シリーズのような複雑な駆け引きもなく、また精神が破綻していく役柄とは全く異なる心根の優しい男を演じたかった」とコメントしている。そして妻チーチン役は、超人気アイドルデュオTwinsのシャーリン・チョイ。『ツインズ・エフェクト』をはじめとする軽快なアイドル映画のみならず、叙情的なアート系映画にも多く出演している彼女は、若手演技派女優のひとりでもある。一方チーチンの心臓を持つユンサム役は、ツイ・ハーク監督、ウォン・カーウァイ監督の作品で知られる美人演技派女優チャーリー・ヤン。一時芸能界を離れ実業家に専念していた彼女は、04年に『香港国際警察/NEW POLICE STORY』でカムバック。続く『セブンソード』では、恩師ツイ・ハークの期待に応える演技とアクションを見せた。『愛と死の間で』では、持ち前の品のある美貌を活かした清らかなユンサムを、キャリアを感じさせる深みのある演技でまっとうした。終盤余命を共に生きてくれたコウの優しさに触れ初めて延命を願うようになったと語るシーンや自分を見守ってくれたコウへの感謝のモノローグは、特に胸を打つ。またコウ役のアンディ・ラウも劇中のチャーリー・ヤンの演技を絶賛。亡き妻の心臓で繋がる二人の微妙な関係と心理状態を巧く演じてくれたと語っている。この3人を取り巻く脇役陣も香港映画には欠かせない面々。特にホー医師役のアンソニー・ウォン、コウの救護隊の上司で同居している義父役のホイ・シウホン、コウの救護隊の同僚役ラム・シューは、味のある演技で、少ない出番ながら場を盛り上げている。
 愛する人への想い、そして愛する人の死という悲しみ。最愛の妻を失い絶望の淵に立たされた男の前に、突然訪れた妻の心との奇跡の再会。純愛と絆を、切なく、そして美しく描いた涙の物語がアジアからまた誕生した。

ストーリー



最愛の妻を失ってしまった。だが、彼女の”心”だけは生きていた、記憶と共に・・・
 病院で働く有能な外科医コウ(アンディ・ラウ)は、多忙な日々を送っていた。妻のチーチン(シャーリン・チョイ)は、淋しさを感じながらも、明るく振る舞い夫に精一杯の愛情を注いでいた。一方のコウもチーチンと過ごす時間が取れないことを気にやみながらも彼女との深い絆を感じていた。だがある夜、コウとの夕食を食べる約束が果たせず一人帰宅しようとしたチーチンは、交通事故死してしまう。最愛の妻を失った痛みにうちひしがれるコウは、その時から人生を一変させる。医師をやめた彼は、救護隊員になった。忙しさにかまけチーチンとの約束を破ってばかりいたコウは、時間と規則を厳守するようになり、顔からは笑みも消えていた。
 そんなある夜、出動したコウは、交通事故に遭遇する。車に閉じこめられたユンサム(チャーリー・ヤン)に救急処置を施そうとした彼は、彼女の胸の鼓動に特別なものを感じる。ユンサムから心臓移植手術を受けていることを告げられたコウは、彼女の主治医ホー(アンソニー・ウォン)から、ユンサムの心臓が、亡き妻チーチンから移植されたものだということを聞き出す。
 ユンサムの体の中で最愛の妻が生きていることを実感したコウは、ユンサムに興味をもち始める。そして、ユンサムが末期の病に侵され悪化の一途をたどっていること、彼女が夫のデレクを病弱な自分から解放してあげようと別れる芝居をしたことを知る。生前の妻と過ごす時間があまりにも少なく、彼女を一人で逝かせてしまったことを悔いるコウは、せめて亡き妻の心臓をもつユンサムだけでも一人で逝かせてはならないと、彼女の残された時間を共に過ごすことを決意するのだった・・・。

スタッフ

監督 ダニエル・ユー
共同監督:リー・コンロッ
脚本:ダニエル・ユー、リー・コンロッ
エグゼクティブ・プロデューサー:アンディ・ラウ、リ・ナン、ユー・ドン
プロデューサー:ダニエル・ユー
撮影:ジェイソン・クワン
編集:スタンリー・タム
美術:クリスタル・パー
主題歌「再説一次我愛你」:アンディ・ラウ
提供・配給:ムービーアイ

キャスト

アンディ・ラウ
チャーリー・ヤン
シャーリン・チョイ
アンソニー・ウォン
アンバー・シュー

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