原題:Kinky Boots

幸せへと導くブーツ、お作りします。

2005/アメリカ/カラー/107分/ 配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)

2007年02月23日よりDVDリリース 2006年8月26日(土)より シャンテシネ他全国順次ロードショー

© Buena Vista International.

公開初日 2006/08/26

配給会社名 0069

解説


UK完全ノックアウト!!!!!!!!!!!!!!  
  「フル・モンティ」以来の話題をさらって、イギリスに社会現象を巻き起こした最新ハートフル・ムービー「キンキーブーツ」がついに日本上陸!今年のサンダンス映画祭でもオープニングナイトを飾り、涙と、笑いと、感動で、観客たちから最大級の熱狂をもって迎えられた本作が、この夏、日本にセンセーションを巻き起こします!!
 “キンキーブーツ”とは直訳すれば“変態ブーツ”!?日本では女王様ブーツとして知られるエナメルにスーパーヒールのSEXYブーツのこと。この映画はのどかな英国の田舎町にある倒産寸前の靴工場が、こともあろうに“ドラッグクイーン御用達”のキンキーブーツ作りで一発逆転の再起を狙う…という、嘘のような本当の実話に基づくハートフル・ストーリー。
主人公は、父親から受け継いだ工場経営の仕事になじめない優柔不断な青年チャーリー。そんな彼が、“オトコであることになじめない”ドラッグクイーンのローラと出逢い、二人三脚で“ドラッグクイーン御用達”のSEXYブーツ作りに大奮闘。自分らしく生きるために世間の偏見と戦い始めたチャーリーの姿はやがて、常識の殻に閉じこもっていた工場の従業員たちをも変えてゆきます。
「何かしっくりこない」と合わない靴で毎日を過ごしている、すべての人にエールを贈る、今年最高の感動作——「キンキーブーツ」。幸せへと導くブーツを履いて、あなたも新しい一歩を踏み出してみませんか?
 突然の父親の死で、倒産秒読み寸前の靴工場を相続したチャーリー。工場は救いたいが、優柔不断で八方塞がりの彼の前に現れた、救いの女神は…ロンドンはSOHOに君臨する美のカリスマ、ドラッグクイーンのローラ(♂)だった!工場を救う新商品の開発に悩むチャーリーと、窮屈な女性用ブーツに悩まされているローラが出逢ったとき、特殊なニッチ市場を狙った史上初のドラッグクイーン専用キンキーブーツ作りが始まった。勝負は1ヶ月後のミラノ国際見本市!だが、ふたりの大胆な改革の前に、保守的な田舎町ノーサンプトンの偏見と嘲笑という大きな壁が立ちふさがる。しかも、ローラにも個人的な問題が…。前途多難な二人三脚、果たしてふたりは立ちふさがる数々の障害を乗り越えられるか?そして、この大胆な改革は、一発逆転の奇跡を工場にもたらすのか?
 センセーションを巻き起こして、イギリス映画界を揺り起こしたのは、これが映画初監督作となるジュリアン・ジャロルド。新たな才能の誕生に、英国インディペンデント映画賞ではデビュー監督に贈られるダグラス・ヒコックス賞ノミネートされました。さらに、大きな注目を集めたのが主演のふたり。主人公のチャーリー・プライス役には、「スターウォーズ」シリーズ、エピソードⅡ&Ⅲのオーウェン・ラーズ役や、「キング・アーサー」のガウェイン役を演じたジョエル・エドガートン。大胆に生まれ変わっただけでなく、見事な歌唱力も披露したローラ役には、スパイク・リーの近作「インサイド・マン」でも絶賛を浴びている個性派俳優キウェテル・イジョフォー。そして、新たに誕生したふたりのスターを支えるのは、「カレンダー・ガールズ」のリンダ・バセットらベテラン英国俳優たち。さらに、「カレンダー・ガールズ」からは製作のニック・バートンとスザンヌ・マッキー、脚本のティム・ファースらが再結集し、魅力的でキンキーな実話を映画化するための牽引役を果たしました。
 また、観る者を楽しませる映画のもうひとつの主役たちは、ファッション、メイク、そして音楽!衣裳デザインを「Vフォー・ヴェンデッタ」のサミー・シェルドン。メイクをマイク・リーの「トプシー・ターヴィー」でアカデミー受賞のトレフォー・プラウドが担当。加えて、UKミュージック・シーンで幅広く活躍し「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」などにも参加しているガイ・チェインバースがローラの歌をアレンジし、ロンドンSOHOのパワフルなステージをスクリーンに再現して沸かせます。

ストーリー



チャーリー・プライスは伝統ある靴工場の跡取り。だが、優柔不断な彼は早くも婚約者のニックの尻に敷かれている。そして、彼女のロンドン転勤を機に、田舎町ノーサンプトンと重い責任から逃げ出すが、ロンドンに到着するや父親の訃報が届き——プライス社の4代目に就任することとなった。こうして優柔不断なダメ経営者が誕生したが、実はこの工場、倒産秒読み寸前だったから大変!職人たちの尊敬を集めていた父親は、家族同然の彼らを解雇することもできず、引取り手もないのに靴を作り続けていたのだった。チャーリーはロンドンの問屋を回り引取先を探して奔走するが、無駄足に。このままでは倒産必須。八方塞がりのチャーリーがやけ酒くらって夜道を歩けば、よせばいいのに、からまれている美女を助けようとする。…が、一発でのされ、逆に彼女に助けられる始末。しかも、彼を助けた路上の美女は、実はドラァグクイーンで♂のローラだった!クラブ“エンジェル”のカリスマ・スターの彼女は、足に合わないセクシーブーツに悩まされながらも、毎晩華やかなステージを繰り広げていた。チャーリーはとことんついてない自分を呪い、ステージに立つパワフルな彼女の姿を横目に、ノーサンプトンへの帰途に着く。
 あとに残るは職人たちの解雇。「一体、僕に何ができる…」と責任逃れの言い訳をして、日に何人も解雇するチャーリーに、変わるきっかけを与えたのは、クビになったローレンの捨てゼリフだった。「他社の社長は乗馬靴や登山靴でニッチ市場を開拓して、“僕に何が出来る?”なんて座って嘆いてなかったわ!」
その夜、チャーリーはローレンの家に押しかけ、彼女を臨時顧問に任命して無理矢理ローラのクラブへと連れて行った。チャーリーはローラに男性の体重を支えられるドラッグクイーン御用達のキンキーブーツの市場価値を訪ねるが、彼女の答えを待つまでもなく、色めきたったドラッグクイーンたちの好反応に市場開拓の感触を得る。早速チャーリーはローラにモニターを頼み試作に励むが、ある日、待ちきれない彼女が工場へと乗り込んできた。チャーリーは、完成したばかりの上品なバーガンディのローヒールブーツを見せるが、その瞬間ローラは絶叫した。「チャーリー坊や、あんたが作るのはブーツではなく、2本の長い筒状のSEXなの!そして、赤こそがSEX!!赤い危険なSEXを作るのよ!!!!!」彼女の叫びは図らずもスイッチの入ったマイクを通して、工場内に響き渡った。職人たちの好奇の目に怖気づくチャーリーを尻目に、ローラはデザイン画をしたため『SEXの秘密はヒールにあり』と、謎の言葉を残して立ち去る。そのデザインは驚異的な美しさとシルエットを持っていた。しかも、高いヒールによってもたらされる筋肉の緊張、それがよりSEXYなヒップラインを強調するように設計された究極のキンキーブーツだった——チャーリーはローラを追いかけ、チャーリーの靴工場に専属デザイナーが誕生した。
 だが、翌朝、“専属デザイナー”は出勤するやトイレに籠城してしまった。摩擦を避けて自発的に男装で来たのだが、工場一マッチョなドンから嫌がらせを受けてトイレにこもってしまったのだった。終始強気のローラと違い、ドレスを脱ぐと自信がなくなってしまう彼の(彼女の)本当の名前はサイモン。幼い頃から服装倒錯者だったが、父親に逆らえずにボクサーとなった過去を持っていた。だが、偽らずに生きる決意をするや勘当され、彼を許すことなく死んだ父親へのコンプレックから、男に戻ることも女になることにも踏み切れずにいるのだった。世間から浮いている自分に悩むローラ。それは、ことあるごとに父親と比較されて、経営者として工場で“浮いている”チャーリーも一緒だった。こうして、同じ悩みをかかえるふたりの奇妙な二人三脚が始まった。
 工員たちの失笑を買いながらもふたりは試作を重ねるが、ある時、チャーリーはニックから衝撃的な事実を知らされる。父親が生前、工場の売却話を進めていたのだ。ニックは工場を売り払ってロンドン定住を提案するが、彼の出した答えは売却ではなく、全生産ラインをキンキーブーツ一本に絞り、一ヶ月後のミラノの見本市に工場の命運を賭けることだった。その大舞台を飾るのはローラがプロデュースするドラァグクイーン・ショー!ミラノにセンセーションを巻き起こすのだ!!チャーリーの変化はローラにも及び、いつしかドンたちの嫌がらせを軽くかわし、「偏見を捨てて」とドンに歩み寄るまでになっていた。 
 そして、工場がミラノに向けてフル稼働する中、事件は起きた。チャーリーがベテラン職人のメルに仕事のやり直しを命じたことから、不満を溜め込んでいた工場は一挙に険悪なムードに。メルは仕事をボイコット。生産ラインは中断し、明日に控えたミラノ出発は断念せざるを得ない状況に陥った。ところが、チャーリーはミラノ見本市への資金作りに、工場どころか家財産もすべて抵当に入れてしまっていたのだ。父から受け継いだ工場が重荷だったチャーリーと、父が望んだ“男らしい男”になれずに悩んできたローラ。ようやく父親の幻影から自由になり、自分自身の“靴”で歩き始めたふたりは、果たしてこの絶体絶命の危機を乗り切り、奇跡を起こすことができるのか…?

スタッフ

監督:ジュリアン・ジャロルド
製作:ニック・バートン、ピーター・エテッドギー、スザンヌ・マッキー
脚本:ジェフ・ディーン、ティム・ファース
撮影:エイジル・ブリルド
プロダクションデザイン:アラン・マクドナルド
衣装デザイン:サミー・シェルドン
メイクアップ&ヘア・アーチスト:トレフォー・プラウド
編集:エマ・E・ヒコックス
音楽:エイドリアン・ジョンストン

キャスト

ジョエル・エドガートン
キウェテル・イジョフォー
サラ=ジェーン・ポッツ
ジェミマ・ルーパー
リンダ・バセット
ニック・フロスト
ロバート・パフ
ユアン・フーパー

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