原題:劇場前/Tale of Cinema

2005年5月26日公開

2005年/韓国/カラー/ヴィスタ/ドルビーSRD/89分/原題:劇場前 配給:チョンオラム 配給支援:韓国映画振興委員会KOFIC 配給協力:ダゲレオ出版+マジックアワー 宣伝:マジックアワー

2007年3月31日(土) 渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー

公開初日 2007/03/31

配給会社名 0792

解説


映画の中に自分を見つける奇跡的な瞬間を描いたホン・サンスの最高傑作!

古くは『ニュー・シネマ・パラダイス』(ジュゼッペ・トルナトーレ監督)、『カイロの紫のバラ』(ウディ・アレン監督)、『ラスト・ショー』(ピーター・ボグダノビッチ監督)、最近では『楽日』(ツァイ・ミンリャン監督)等映画館や映画そのものを主題にした作品は枚挙にいとまがない。なぜなら“映画館”や“映画”は作家主義を指向する監督にとって最も魅力的な素材だからである。韓国を代表するアート系作家としてキム・ギドクやホ・ジノからもリスペクトされるホン・サンス監督の最新公開作『映画館の恋』も“劇場”と“観客”と“映画”の親密な共犯関係を叙情的に描いた傑作である。

誰でも一度は映画を観終わった後、何分間か何日間その作品の影響下で過ごした経験があるはず。幸福な気分に包まれる事もあれば、ゆううつな気持ちになる事も…。時には自分でも驚くような行動をとることさえ。

『映画館の恋』は、映画と現実のストーリーが微妙にシンクロしながら進行する斬新さを持った、凡百の“韓流”ロマンスの対極に位置する純愛物語である。
映画館という名の迷宮を舞台にした、映画を巡る純愛物語

劇場を後にして街に出る。その時今観た映画に出演していた女優に偶然出会ったら?映画ファンなら誰もが夢見る魅惑的な状況設定で、監督志望の主人公ドンスと映画女優ヨンシルの不思議な日々をつづった『映画館の恋』。ヒロインの1人2役、トリッキーな2部構成、さらに映画の中で上映されるもう1本の映画の存在等、大胆な演出を駆使して映画というメディアが放つ魅力を実験精神あふれる作品に仕立てた『映画館の恋』は、ホン・サンス監督による究極の“恋愛的映画論”とも呼べるものです。

『殺人の追憶』のキム・サンギョン、『Sad movie〈サッド・ムービー〉』のイ・ギウら韓国の若手演技派とアートフィルム界の巨匠が贈る“映画愛”に是非酔いしれて下さい。

ストーリー

第1部。

映画の物語。チョン・サンウォンは大学の入学試験を終えたばかり。兄から普段より多めにおこづかいをもらってチョンガクの街に出かけた。サンウォンは街の眼鏡屋の店先で偶然ある女性に出会ってしまう。中学校時代の初恋の人ヨンシル。

もう2度と会えないと思っていたサンウォンだったが…。10代最後の年、ヨンシルとサンウォンの運命はどうなっていくのか。

第2部。

第1部の物語を映画館で観た観客の物語。キム・ドンスはチョンノの映画館で先輩が監督した作品を観終わったばかり。彼は映画の主人公がまるで昔の自分のように思えてならない。おまけに劇場の前で今観た映画に出演していた女優と偶然出会ってしまった。彼女の名前はチェ・ヨンシル。彼女も自分が出演した映画を観に映画館へ来たらしい。

その夜、ドンスのもとに同窓会の副会長をしている友人から連絡が入った。映画監督になった先輩を励ます会を催すので出席しろとの事だった。先輩は今病院に入っている。行くべきかやめるべきか迷いながらチョンノの街をさまようドンス。

彼はふと思いついて、映画の中に出てくる場所を巡ってみたくなった。そんな時、ファンにサインをしている女優ヨンシルを見かける。勇気を出して声をかけるドンス。驚いたことにヨンシルはとても親切な対応をしてくれた。

ドンスは彼女との出会いを自分の運命のように感じ始めていた。

スタッフ

監督・脚本:ホン・サンス
プロデューサー:ホン・サンス、マラン・カルミッツ
撮影:キム・ヒョング
音楽:チョン・ヨンジン
録音:アン・サンホ
製作:ジョンウォン社
共同製作:mk2
配給:チョンオラム
配給支援:韓国映画振興委員会KOFIC
配給協力:ダゲレオ出版+マジックアワー
宣伝:マジックアワー

キャスト

キム・サンギョン
オム・ジウォン
イ・ギウ

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