原題:THE LAST LOVE SONG ON THIS LITTLE PLANET

350万部突破の超人気コミック、完全映画化

2006年/日本/カラー/120分/ 配給:東映

2006年06月21日よりDVDリリース 2006年1月28日、CINE AMUSE EAST&WESTほかロードショー

公開初日 2006/01/28

配給会社名 0004

解説



ごく普通の女子高生なのに最終兵器として戦場へ投入されることになったちせと、戸惑いながらも彼女を守ろうと決意するシュウジ。着実に近づきつつある”終わり”を確信しながらも、精一杯生きようとする二人の姿が大反響を呼んだ高橋しん原作のコミック「最終兵器彼女」は、青年誌掲載(小学館「週刊ビックコミックスピリッツ」にて1999年暮れ〜2001年秋まで連載)の作品でありながらも女性ファンを大量獲得、「サイカノ」の愛称で親しまれ、コミックスは累計で350万部を超える大ヒットとなった。
また、2002年に製作されたテレビアニメも、原作に負けない高い支持を集め、セルDVDは累計で75000本を売り上げた。このアニメ版がきっかけとなり、北米・オーストラリアを中心に海外でもサイカノ人気が拡大中だ。05年秋には新作OVAも発売され、こちらも話題を呼んでいる。
このように、連載終了4年を経てもいまだ人気の衰える気配を見せぬ「最終兵器彼女」だが、実写化のプロジェクトもアニメと並行して始動していた。監督は『ブリスター!』でフィギュアマニアの悲哀をポップに描いた須賀大観、最終兵器と女子高生を兼任するヒロインちせに前田亜季、彼女を支える恋人シュウジに窪塚俊介。まさに次代の日本映画界を担うラインナップで05年5月に撮影がスタート、長期にわたる北海道ロケなどを敢行し、6月末に無事クランクアップした。
完成した作品は、原作ともアニメとも違うもうひとつのサイカノだった。メガネをかけていないシュウジ、方言を使わないちせ。壮大な物語をコンパクトにまとめるために、須賀監督は二人が”恋していく”ことだけに焦点を絞った。もちろん最終兵器としてのちせが変形し、空を飛び、敵と戦うというSF的要素は残しているが、そこだけが物語と分裂してしまわぬようにCGも特殊メイクも充分な配慮がなされている。
戦争という極限状態の中で、小さな愛を大事に育むちせとシュウジ。逃れられない運命に翻弄されながらも、ただひらすらに相手を思うことで生きる気力をつなぎとめていく若い二人に、果たして何が待ち受けているのか…。最後まで見届けてほしい。

ストーリー




小さくて可憐でちょっぴり不器用な高校3年生ちせ(前田亜季)。そんな彼女から突然の告白を受けた同級生のシュウジ(窪塚俊介)。とまどいながらも付き合い始める二人。ぎくしゃくとした関係が続く中、ちせの提案で交換日記を始めるも、シュウジは乗り気になれない。
ある日、シュウジは親友のアツシ(木村了)と幼なじみのアケミ(貫地谷しほり)と三人で札幌へ遊びに出た。しばし買い物を楽しんでいると、突如轟音が鳴り響き、不穏な空気が立ち込める。デパートを飛び出た3人が見たものは、上空を飛来する無数の戦闘機だった。
次々と爆撃されていく札幌の町並み。足を痛めて逃げられなくなったシュウジの前に、迎撃された爆撃機の翼が迫ってきたその時、間一髪で救いの手を伸べたのは背中から翼を生やした見覚えのある少女。ちせは国土防衛のために開発された最終兵器だったのだ。
事実を受け止めきれずに動揺するシュウジだったが、気丈に振舞うちせを愛おしく思い始めていた。しかし、出動回数の増えていくちせを止めることはできない。ちせが住む町として守られてきたはずの小樽も攻撃を受け始め、穏やかな日々は終わりを告げた。アケミも空襲に巻き込まれて入院、アツシは自ら志願して戦場へ向かう。
自分の無力さを思い知らされたシュウジは、それでもちせと二人で生きていくことを心に決めた。だが、すでに制御不能になりかけているちせの”抹消”を自衛隊は決断する。二人に残された時間は限りなく少ない—。

スタッフ

原作:高橋しん
監督:須賀大観
製作総指揮:高橋浩
企画:森下孝三、黒澤満、坂上順
企画協力:遠藤茂行
プロデューサー:北崎広美、松井俊之、竹本克明、伊藤伴雄
脚本:清水友佳子
音楽:安西実
VFX監督:野口光一
VFXプロデューサー:氷見武士
撮影:藤澤順一
美術:中澤克巳
照明:豊見山明長
主題歌:「すみか」メレンゲ

キャスト

前田亜季
窪塚俊介

木村了
貫地谷しほり
津田寛治
川久保拓司
渋川清彦
酒井美紀
伊武雅刀

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