奇しき緑にあやつられ、時代の裂け目に現れた名も無き七人の戦いが、今始まる。

2004年/日本/ 配給:ティ・ジョイ

2004年12月23日よりDVDリリース 2008年10月4日(土)〜10日(金)、ゲキ×シネ ツアー2008、T・ジョイ出雲にて上映! 2007年2月17日(金)〜2月23日(金)、ゲキ×シネ全4作品、07年2月、東京・新宿バルト9にて1ヶ月連続上映 2004年9月18日から10月3日まで丸の内東映にてロードショー

公開初日 2004/09/18

公開終了日 2004/10/03

配給会社名 0534

解説

今、最も注目を集めている劇団の一つ、劇団☆新感線。その代表作と言えば、この『髑髏城の七人』をあげるファンが多い。初演は14年前の1990年。その後7年毎に再演をくり返すこの演目は、そのつど劇団☆新感線のターニングポイントと重なり合うことで半ば伝説と化したと言えよう。

7年前の97年版は、現在の劇団☆新感線のエンタテインメントの出発点であり、“いのうえ歌舞伎”の集大成ともいえる記念碑的作品。物語・演技・殺陣・音楽など、全ての面で進化を遂げ、主宰いのうえひでのり氏をして「自分では、97年版がもう決定版だと思っている」(本作品公演パンフレットより)と述べるほど完成度の高い作品であった。公演当時に観劇した歌舞伎俳優・市川染五郎氏が「現代の歌舞伎の誕生」と絶賛、後年、同劇団の公演に出演するきっかけともなり、劇団☆新感線が追求する活劇エンターテイメントの新たな地平を開くこととなる。

そして、それから7年後の今年。再び帰ってきた『髑髏城の七人』は更なる飛躍を遂げる。それが、同年・同タイトル・同作家・同演出家による、キャストのみ替えての二公演春秋連続上演という、演劇界でも例を見ない画期的な試みであった。2004年春に上演されたのが、本作品『髑髏城の七人〜アカドクロ』(主演・古田新太)。そして10月に公演を控えるのが『髑髏城の七人〜アオドクロ』(主演・市川染五郎)である。

一足先に上演を終えた『髑髏城の七人〜アカドクロ』に関して、いのうえ氏は“劇団☆新感線の最高傑作”と評価している。これまでの“いのうえ歌舞伎”にあった歌や踊りを織り交ぜた展開から一転、新感線としての基本は押さえながらもシンプルかつ重厚さが増した公演は、回を重ねるごとに話題を呼んだ。

このアカ・アオ両公演により、『髑髏城の七人』が更なる伝説を生み出すことは間違いないであろう。今回『髑髏城の七人〜アカドクロ』を映画館の大スクリーンで上映することは、単なる一イベントではなく、ドクロ・イヤーとして今年度の演劇界を大いに盛り上げる劇団☆新感線の新たなる挑戦に他ならない。

映像化にあたっては、劇団☆新感線をはじめとする舞台の映像化を数多く手がけ、単なる舞台映像では無く新しい映像エンターテイメントの創造を目指すイーオシバイがその全力を尽くす。上映に際してはデジタルシネマ界で常に先進の試みを続けるティ・ジョイの協力のもと、舞台の感動と映像の衝撃をリアルに観客へと届ける。

“いのうえ歌舞伎”ならではの大迫力の舞台を、テレビ・映画・舞台で活躍する役者陣の迫真の演技を、ぜひ大画面でチェックしてほしい。

ストーリー

時に天正十八年、織田信長が倒れはや八年。天下統一は豊臣秀吉の手でなされようとしていた。唯一関東を除いては。黒甲冑身を包んだ武装集団“関東髑髏党”の首魁、自らを“天魔王”と名乗る仮面の魔人とその拠城—“髑髏城”。彼らの支配下にある関東平野に、奇しき縁にあやつられるかのように集まる者たちがいたー。風雲急を告げる関東荒野を舞台に、時代の裂け目に現れた名も無き七人の戦いが、今始まる。

スタッフ

監督:梶 研吾
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
美術:堀尾幸男
照明:原田 保
音響:上哲司
音効:末谷あずさ、大木裕介(Sound Design)
振付:川崎悦子(BEATNIK STUDIO)
殺陣指導:田尻茂一・川原正嗣・前田 悟(アクションクラブ)
アクション監督:川原正嗣(アクションクラブ)
音楽:岡崎 司
歌唱監督:右近健一
衣装:竹田団吾
ヘアメイク:高橋功亘
小道具:高橋岳蔵
特効:南 義明(ギミック)
大道具:俳優座大道具
美術助手:渡辺美乃利(HORIO)
演出助手:小池宏史(ALBATROSS)
舞台監督:芳谷 研
プロデューサー:金沢尚信・杉浦和清
撮影監督:百束尚浩
制作:細川展裕・柴原智子(ヴィレッヂ)

キャスト

玉ころがしの捨之介(すてのすけ):古田新太
天魔王(てんまおう): 〃
無界屋蘭兵衛(むかいやらんべえ):水野美紀
沙霧(さぎり):佐藤仁美
極楽太夫(ごくらくたゆう):坂井真紀
抜かずの兵庫(ひょうご):橋本じゅん
裏切り三五(さんご):河野まさと

<関八州荒武者隊>
あやまり陰兵衛(いんべえ):インディ高橋
逃げ腰目多吉(にげごしめたきち):吉田メタル
殴られ健八(なぐられたけはち):保井 健
従順一朗太(じゅうじゅんいちろうた):中野順一朗
尻馬鹿之進(しりうましかのしん):鹿野哲郎

<関東髑髏党>
犬神泥帥(いぬがみでいすい):右近健一
胡蝶丸(こちょうまる):山本カナコ
龍舌丸(りゅうぜつまる):前田 悟
巍岩(ぎがん):横山一敏
鉄機兵たち :武田浩二
    佐治康志
    長谷川聖
    大林 勝
    竹内康博
    加藤 学
    矢部敬三
    三住敦洋

<無界の里の女たち>
おすぎ:杉本恵美
おさと:中谷さとみ
おえま:保坂エマ
おゆき:中坪由起子
おのぞ:川田 希
おかお:野口かおる
おさほ:成田さほ子
おえり:秋山エリサ

礒平(いそへい):礒野慎吾
服部半蔵(はっとりはんぞう):川原正嗣

狸穴二郎衛門(まみあなじろうえもん):佐藤正宏
斬光の邪鬼丸(ざんこうのじゃきまる):山本 亨
贋鉄斎(がんてつさい):梶原 善

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す